安全運転闘争介入事件中労委
争議権を否定する反動命令を弾劾する!
労働組合が安全確立を求めることすら否定!
6月7日、中央労働委員会は、「安全運転闘争事件」について、組合側の再審査申し立てを「棄却する」との反動命令を交付してきた。
今回の中労委命令は、中労委自身が争議権を否定するという極めて反動的なものであり、救済命令にすら値しないものである。
しかも、当時の状況からすれば、尼崎事故や羽越線事故が発生し、千葉支社を中心にしてレール破断が頻発する状況の中で、労働組合が安全を掲げて闘うことは至極当然のことだ。しかし、中労委命令は、労働組合が安全を掲げて闘うことすらも否定したのだ。
動労千葉は、あらためて今回の中労委命令を徹底的に弾劾するとともに、勝利に向けてさらに闘い抜くものである。
中労委命令の要旨は、以下の通り。
【安全運転闘争が正当な争議行為であるかについて】
(一)安全運転闘争の手段・態様に照らすと、通常お乗務を行うという外形はあるものの、その実は列車の最高速度を10kmkm/h減速し回復運転を行わないというものであって、単に不完全な労務の提供、あるいは労務の一部のみの提供にとどまるものではない。安全運転闘争は、会社における列車の定時運行体制の中において、それに従うことなく独自に減速走行を行い、意図的に当該運転列車と相前後して運転される他の列車とは個別の運行体制をとることによって、列車の定時運行体制に支障を生じさせるものである。
(二)会社は、鉄道事業社として、列車の運行計画を定め、国土交通大臣に届け出ることを義務づけられている。運行計画を適用する区間、設定しようとする列車の最高許容速度、発着時刻等を記載することとされている。法令に従い最高速度や曲線における制限速度等を定め、運行図表により駅の発着時刻を定めることとされている。会社は、乗客要請であるとのに対して、駅において時刻表を公表し、公表している時刻表の通り列車を運行させることが社会的認識のもと列車の運行を行っている。
安全運転闘争は、最高速度を10km/hダウンさせた、回復運転を行わないとするものであるから、法令等の定めによる会社の定時運行体制の要請に意図的に、積極的に反するものである。
(三)安全運転闘争に参加した運転士は、列車の最高速度を10km/hダウンさせたうえ、回復運転を行わないことにより、携帯時刻表に基づく運行に反したものであり、会社における定時運行に関する規定等に意図的に、積極的に従わないものである。
(四)安全運転闘争により1分〜4分の遅延が発生したと認められる。この遅延が多列車への大きな影響を及ぼし、1本の列車の遅延が少なくとも5本の列車に1分〜5分の遅延をもたらした。乗務員の連携作業によって安全運行が確保されることを勘案すると、安全運転闘争によって生じた1分〜4分の遅延が、列車事故の危険性に結びつくことは否定できない。
(五)安全運転闘争は、いわゆる怠業という範疇を超えたものであり、争議行為として正当性の範囲を逸脱するといわざるを得ない。安全運転闘争は、労働組合の行為としての正当性を有しないものである。
【戒告、訓告、厳重注意及び5〜10%の減額等の処分が支配介入に当たるかについて】
安全運転闘争は、労働組合の行為として正当性を有しないことから、安全運転闘争を理由とする各処分は、労働組合の正当な争議をしたことを理由とする不利益取り扱いとはいえないから、不当労働行為に該当しない。
【「違法闘争に対する警告」及び「列車への管理者の添乗による現認・監視」、「安全運転闘争後の事情聴取」が支配介入にあたるかについて】
(一)安全運転闘争が正当な争議行為であるといないから、会社が組合員に乗務に先立ち、安全運転闘争の違法性及び安全運転闘争を行った場合は厳正に対処する旨を伝えること自体は、不当とはいえない。
(二)安全運転闘争が正当が争議行為とはいえないことから、添乗の目的は、運転状況や違法な争議行為等の事実を把握するためであるとする会社の主張は理解できる。添乗の態様や状況を見ても運転士に対してみだりに話しかけたことは認められず、運転速度と遅延時分の確認以上のことは行っていないことから、組合の弱体化を企図したものとはいえない。
(三)安全運転闘争の就業規則違反の有無について、会社がその事実関係を確認して、弁明の機会を与えることは、それ自体何ら不当であるとはいえない。事情聴取の内容や状況を見ると、組合本部役員に対しては、安全運転闘争の実施の決定や組合員への指示の仕方等、一般組合員に対しては、乗務した列車の遅延についての具体的な理由の確認等を行ったものであり、言動は組合員に対する報復・威嚇的な言動が行われたとはいえないから、支配介入には当たらない。
第65回動労千葉定期委員会
と き 6月26日(日)13時から
と こ ろ 千葉市・DC会館大会議室
出席範囲 @本部執行委員 A特別執行委員 B09年度委員
※基地再編−外注化粉砕へ結集しよう! |