京浜東北・根岸線でも27年春ワンマン化を発表
JR千葉支社は9月24日、中央・総武緩行線で27年春からワンマン運転を実施すると提案した。また同日、JR東日本は京浜東北・根岸線についても同じく27年春からのワンマン運転実施を発表した。
■実施線区・区間
中央・総武緩行線 三鷹~千葉間
※東京メトロ東西線との直通列車を除く
■対象車両
E231系500代、E235系0代(いずれも10両編成)
■実施時期 2027年春
■提案内容
- ドア扱いは車載ホームモニタで乗降状態を確認後、ワンマンドアスイッチ(タッチパネル)を操作。
- 乗客への案内は自動放送。必要により車内放送マイクで案内放送を行う。
- 非常通報装置が扱われ、運転士が通話対応できない場合に、乗客が指令室と連絡を取れる「指令客室間通話機能」と「指令室から列車内への放送機能」を導入。
- ワンマン運転に必要な訓練は順次行う。
- ワンマン実施はホームドアの整備後。
- 東西線直通列車の車掌業務体制については、決まり次第知らせる。
- その他の線区・区間でもワンマン運転実施を検討・準備。
「車掌1100人削減」攻撃
JR東は昨年11月、首都圏の主要線区7路線でのワンマン導入計画を発表した。中央・総武緩行線や京浜東北線もその一つだ。これは「車掌1100人削減」攻撃であり、「『創造的な仕事』へシフト」という「脱鉄道化」攻撃だ。
提案において会社は、「人口減少」「社会環境の変化」「技術革新の進展」に対応するためという。
しかし、この間会社は「鉄道ありきで考えるな」といい、融合化・統括センター化を進め、さらには組織・人事・賃金制度の大再編攻撃を提案している。乗務員を「いつ強制配転されるのか」「次は何をやらされるのか」という状況に追い込んでおいて、その張本人が何をいっているのか!
また、現時点で48線区でワンマンを実施していること、千葉支社管内では久留里線(一部)、外房線(上総一ノ宮~安房鴨川間)、内房線(木更津~安房鴨川間)、鹿島線(佐原~鹿島神宮間)、成田線(成田~佐原間)で実施していることを明らかにした。
すでに矛盾は明らかだ!
だが、外房線では2両ワンマンでさえ降車時に転倒・骨折する重大事故が発生した。今年導入された南武線では10分以上の遅れが2倍以上になっている。白新線では運転士が規定通りに対応したにも関わらず12名の乗客が乗車できない事態も発生した。すでにワンマン化の矛盾は明らかだ。
それにも関わらず、会社はさらなるワンマン拡大を公言している。どこまで鉄道業務と安全、乗務員の仕事を軽んじているのか! これが鉄道会社のやることか!
そもそも「5年で4分の1」という大幅な車掌削減そのものが、現場をないがしろにしている。車掌として働く仲間をいったい何だと思っているのか!
そして、運転士に対しては激しい労働強化が強制される。中央・総武緩行線のラッシュ時の混雑は激しい。その中で10両もの車両すべての乗降を確認してドア開閉を行うというのは、神経をすり減らす業務だ。モニターやホームドアがあれば解決するという問題ではない。
それを異常時対応も含め、運転士一人にすべてを押し付けようというのだ。鉄道の安全や異常時の対応はないがしろにされる。すでに駅は無人化・外注化されており、安全は崩壊せざるをえない。絶対に認めることはできない!
ワンマン運転はただちに撤回すべきだ。今こそ職場に闘う労働組合と団結を取り戻し、ともに声をあげ、闘おう。