12/23千葉支社 3月ダイ改提案(3月14日実施)組織、人事・賃金制度 抜本改悪攻撃許すな!

9647

検修全面外注化、全面的ワンマン拡大、久留里線廃線化うち破ろう!

◯3月ダイ改の主な内容

  • 総武本線:平日の朝時間帯に運転する特急「しおさい」の編成両数変更(4号:5両→6両、6号:6両→5両)。
  • 武蔵野線:土休日の朝時間帯に西船橋から東京方面への列車を2本増やす。また、3本は区間を延長。
  • 京葉線:海浜幕張発、新習志野行4本(平日・休日)を回送化。
  • 中央総武緩行線:東京地下鉄東西線直通電車の運転本数について、西船橋~津田沼間で朝9往復、夜10往復のうちそれぞれ最後の1往復を削減。中野~三鷹間は11~15時の間で運転本数見直し。
  • 中央総武緩行線:三鷹~千葉の運転時分を約1分増やす。

◯実施内容

  • 乗務線区の見直し(津田沼統括センターの総武快速行路を千葉支社管内の他の乗務ユニットに移管)
  • 津田沼駅での入出区時間の見直し(津田沼統括センター)、南浦和駅での折り返し時間追加(船橋統括センター)
  • 木更津統括センターで運転士の交番を「EC交番とDC交番」から「EC交番とEC・DC混み交番」にする。

◯要員体制

  • 管理は変更無し。一般乗務員の1日あたりの出面数は以下の通り。
  • 船橋統括センター:変更無し
  • 津田沼統括センター:日勤51、泊42
    →日勤48(車掌▲1、運転士▲2)、泊42
  • 千葉統括センター:日勤33、泊55
    →日勤35(車掌▲1、運転士+3)、泊56(車掌+1)
  • 茂原統括センター:日勤35、泊49
    →日勤32(蘇我:車掌▲2、運転士▲1)、泊49
  • 木更津統括センター:日勤18、泊20
    →日勤17(車掌▲1)、泊20
  • 成田統括センター:日勤50、泊51
    →日勤41(佐倉:車掌▲1、運転士▲1、銚子:車掌▲4、運転士▲3)、泊53(佐倉:車掌+1、運転士+1)

◯運営体制見直し

  • 津田沼駅(津田沼統括センター):泊勤務▲1、日勤+1
  • 大網駅(茂原統括センター):日勤▲1

重大な攻撃が準備されている

12月23日、JR千葉支社は26年3月ダイ改の労働条件について提案を行ってきた。木更津でのEC・DCの混み交番新設は、運転速度等まったく条件の違うものを混み運用するという運転保安上重大な攻撃だ。一方、全体として大幅な変更は提案されていない。

それは来年度からの組織、人事・賃金制度の抜本的な改悪攻撃を優先しているということだ。

同時に、4月から検修業務でJR本体に残る最後の業務である機能保全を含む全面外注化攻撃が開始されようとしている。27年春の中央・総武緩行線ワンマン化はすでに提案され、久留里線・久留里~上総亀山間の廃線化も狙われている。26年3月ダイ改闘争は何より、こうした矢継ぎ早に準備されている重大な攻撃との闘いだ。

労働組合の破壊が攻撃の核心

とりわけ組織再編、人事・賃金制度の抜本的改悪は、「新たな企業を一からたちあげる」に等しい大攻撃だ。これはJRという一企業だけの問題に留まらない。JR・グループ会社、さらには全社会の労働者の権利を根本から解体しようとする攻撃だ。

この攻撃の核心は、「労働組合の存在を許さない」ということだ。労働組合を解体し、現場から声も上げられない状況を作ることを前提に大再編攻撃が準備されている。

賃金制度では、定期昇給・基本給・基準内賃金という考え方をすべて廃止し、「能力昇給」「職務能力給」にするという。会社自身が「昇給額が低くなるため40歳代で現行賃金より低くなる」と認めている。

こうした低賃金化と一体で、会社は「株式報酬制」を打ち出した。一般社員も含めて職制に応じて株式を「報酬」として付与し、「経営への参画意識を高める」というものだ(早期退職時は10年遡って返却)。

これは「賃金」という考え方まで解体する攻撃であると同時に、株価と労働者の生活を結びつけ、抵抗の声すら上げられなくしようという悪らつな攻撃だ。そうして労働組合が存在する条件そのものを解体しようとしているのだ。

事業本部が「1つの職場」?!

同時に進められている組織再編では、支社が廃止され、36の事業本部に再編される。

しかも、広大なエリアとさまざまな職種がある各事業本部を、「1つの事業所」とするというのだ。千葉支社管内では、事業所は3つだけになる。

年休申請や36協定に関する職場代表の選出基準も、事業本部単位。事業本部内なら、駅、運転士、車掌、検修、設備関係など職種や職場が大きく変わっても、異動ではなく単なる「業務内容の変更」であり、「発令は必要ない」――凄まじい攻撃のエスカレートだ。

また、「現業・非現業の区別をなくす」という言い方で、現実にはJR本体から現業部門を最後的に切り捨てようとしている。グループ会社へ鉄道業務を徹底的に外注化していけば、グループ会社の清掃部門と構内運転部門は切り離されていく。CTSなどは支社単位で作られた清掃会社だが、その前提も崩れる。グループ会社の大再編に行き着かざるを得ず、そこで働く仲間には「転籍強制」が突きつけられる。グループ会社で転籍が一般化すれば、JR本体にも攻撃を拡大してくることは明らかだ。そのたびに労働者の権利は奪われていく。

労働者の権利を根本から破壊

労働者の権利は、具体的な業務内容や勤務地と切り離すことはできない。労基法では「事業所」の基準は「同じ場所で働いている」ことであり、労基法の適用も事業所単位だ。「1つの職場」を基本にすることで労働者の権利も保証されてきたのだ。

今回の組織再編は、要するに「事業所」という概念自体を解体しようという攻撃だ。すでにJR東が先兵となり、厚労省も巻き込んで労基法改悪が準備されている。戦後労働法制を解体し、労働者の権利を根こそぎ奪う攻撃だ。

これは社友会による労働者支配と一体の攻撃だ。労働組合を根本から否定して、社友会のような「従業員代表組織」に事実上の団交権を与え、「協約締結」まで可能にしようとしている。JR東が「モデルケース」を作り、全社会化しようとしている。

進められているのは、労働組合を解体し、労使関係の根本的な転覆を狙う攻撃だ。だが、攻撃を進めている連中自身が不安にかられている。だから、「社友会」の法制化まで打ち出し、それでも足らずに「事業所単位の否定」まで言い出した。奴らは職場に渦巻く不安や怒りが、団結した声と闘いになることを心底恐れているのだ。

すべての仲間に訴える。動労千葉に結集し、組織、人事・賃金制度の抜本改悪攻撃粉砕、検修全面外注化、全面的ワンマン拡大、久留里線廃線化阻止の闘いにたちあがろう。

タイトルとURLをコピーしました