国鉄闘争全国運動は6月15日、千葉市民会館で全国集会を520人の結集で開催した。集会は佐野書記次長と自治体労働者の仲間の司会で進められた。開会のあいさつを呼びかけ人の金元重さんが行い、三里塚空港反対同盟の市東孝雄さん、改憲・戦争阻止!大行進の高山俊吉弁護士が連帯のあいさつに立った。
関委員長の基調報告に続いて、韓国鉄道労組ソウル地本の4人が登壇し、カン・ジョンナム本部長が、「闘う労働者は一つです。労働者の連帯に国境はありません。労働者の国境を超える団結で、よりよい世の中を作ることができます」と発言した。
JR東日本との新たな闘いとして渡辺書記長、動労総連合水戸・照沼委員長が闘いの決意を述べた。1047名解雇撤回の訴えを中村副委員長と藤田弁護士が行い、今後の闘いの報告と決意が述べられた。廃線化との闘いの報告を久留里線と地域を守る会が行った。
動労東京環境アクセス、東京の自治体労働者、全学連の仲間が闘いの報告と決意を訴えた。集会のまとめを呼びかけ人の浅川雅己さん(札幌学院大学教授)が行い、最後に発言者が全員登壇して団結ガンバローで集会は締め括られた。
「国鉄闘争勝利・労働運動再生に向けた再出発」
関委員長 基調報告(要旨)
国鉄1047名解雇撤回闘争は「勝利まで後一歩」の最後の壁を打ち破り勝利できるかの正念場。国鉄分割・民営化が国家的不当労働行為だと暴きだした。絶対に勝利の扉をこじ開ける。本日の集会は何よりも第1に、その固い決意の下に開催されている。
第2に、労働運動の変革に向けた新たな出発としてかちとりたい。戦争が世界をのみ込み、政治、経済、社会、労働運動の在り方を含めすべてを一変させようとしている。連合の変質が一線をこえて進んでいる。「労働組合」の名をもって有事体制の下に労働者を組み込む役割を果たしている。戦争を止め、資本主義の危機を打開できる唯一の存在として労働者階級の団結した姿を登場させられるかが問われている。われわれの力で階級的労働運動を再建する新たな出発点にしたい。
第3に11月集会の呼びかけ3労組、労組交流センター内で、深刻な女性差別事件がおきた。3労組が一致して闘いの旗を振れなくなっている。心からお詫びしなければならない。われわれの運動がそうした問題を自らの課題としえていたのか、労働者の解放をめざした運動の中からなぜこうした事件を起こしてしまったのか。問い返し、乗り越えなければならない多くの問題がある。しかし、後退することはできない。闘いを前進・発展させるため、告発に立ち上がった当該の女性たち、それを支えて闘いを開始している全国の仲間たちとともに闘うことを、本日の集会の共同の決意としたい。
第4に、動労千葉は単独でも本年の11月集会を呼びかける方針を決定した。「身の丈をこえた挑戦」だが、動労千葉自身も現状に甘んじられる情勢ではない。こうしたことを通して動労千葉自身も生きていくことができる。
動労千葉は決して活動家ばかりの集団ではない。しかし、動労本部からの分離・独立、国鉄分割・民営化という国家をあげた攻撃に立ち向かって団結を守りぬき、JR体制下でも多くの解雇者をだしながら外注化阻止闘争や1047名解雇撤回闘争を闘いぬいてきた。この確信は揺らいでいない。動労千葉の果たすべき役割は今もある。
11月集会が切り開いてきた最大の地平は、日本労働運動の変革、階級的労働運動の建設という大テーマを真っ向から掲げて、四半世紀を超える組織化を継続してきたことだ。その闘いの中で韓国・民主労総との20年を超える連帯をはじめ画期的な国際連帯をつくりあげてきた。
11月集会の原点である94年9・18労働者集会の原点に返り、全く新たな情勢の中で「4つのスローガン」を訴えたい。
①「中国侵略戦争阻止―差別・排外主義と対決する労働運動をつくりだそう!」、②「戦時下における労働政策の歴史的転換に抗する労働運動をつくりだそう!」、③「国鉄分割・民営化反対闘争がきりひらいた地平を水路に、連合路線と対決する労働運動をつくりだそう!」、④「反動石破政権打倒、闘う労働者の新しい党をつくりだそう」
これからの労働運動は、基本路線にこうした課題をすえた上で個別の具体的闘いを展開するという関係にする必要がある。労働運動全体の利益を徹底し、掲げることで勝利の展望がでる。個別には負けても、勝っている。そういう中で結集する組合員の気迫が生まれてくる。
簡単な闘いではない。しかし、ここで勝負しよう。戦争を阻止しよう。階級的労働運動を復権させよう。11月労働者集会の大結集に向けてぜひ力をかして下さい。共に闘いましょう。