一切の責任はJR東とCTSにある!
幕張車両センターにおいて6月21日、外板清掃作業中に労働者が倒れて意識不明となり、救急搬送の後に24日朝に亡くなるという、あってはならない重大な労働災害が発生した。極限的なコストカットと人減らしの中で、無責任に仕事が丸投げ、丸投げされ、その結果、取り返しがつかない事態がひきおこされたのだ。絶対に許すことはできない!
今回の労災死の責任は、問答無用でJR東日本とCTSにある!
JRとCTSは、いったいどれだけ人を減らしてきたのか! 10年前と比べて、幕張での清掃労働者は3分の2にまで減らされている!
コロナ禍以降はグループ会社に過重なコストカットが強制され続けてきた。退職者が出ても補充しない。低賃金が原因で人が来ない。自社で必要な要員が確保できない中、仕事が2度も3度も丸投げされ、取り返しのつかない事態がひきおこされたのだ。
この仕事は、①JR東がCTSに委託、②CTSが(株)秩父商会に再委託、③さらに秩父商会から(株)コンディショングリーンに再々委託されていた。
しかも、亡くなった当該労働者は、短期アルバイト募集サイト(タイミー)を通じて雇用されており、この作業に入るのは初めてだった。誰も責任をとらない、ありえない外部委託の実態の中で今回の死亡事故がひきおこされた。
幕張車両センターでは2017年8月にも、55歳のCTSの仲間が快速車両の整備作業中に倒れ、亡くなっている。また、今年6月8日には、小山新幹線車両センター構内での清掃作業中にJR東日本テクノハート(TESSEI)の労働者が倒れ、亡くなっている。救命救急に駆けつけた仲間をはじめ誰もが、無念の思いと怒りを腹にかかえたままこの一週間、昨日も、今日も、いつ誰が倒れてもおかしくない酷暑の中で働いている。
必要なのは要員増だ
車両センター構内は、温暖化で人間の限界を超える労働現場となっている。炎天下での車両清掃や車両点検、サウナのような交検庫内での検査修繕作業、広大な車両センター構内に次々と入区し、転線時間や出区時間に迫られながら清掃や検修が行われている。
必要なことは、何よりも要員増だ。四の五の言う前に会社は人を増やせ!
格段に余裕をもった作業ダイヤが必要なのだ。こまめな休憩が取れる。体調が悪化したら誰に気兼ねもなく作業を抜けられる。暑さのピークの時間帯には作業を止める。それができる要員を確保することなしに、あらゆる熱中症対策など空論だ。
それができないように金銭面でグループ会社を締め上げ、コストカットを強制し続けているのがJR東日本だ。人の命と引き換えに黒字を積み上げるJR東日本を絶対に許してはならない。
闘いなくして安全なし!
安全なくして労働なし!
安全が確保されない限り仕事は始めない。いざとなれば仕事を止めなければならない。
かつて炭鉱労働者は、あいつぐ炭鉱での死亡事故を弾劾し、「抵抗なくして安全なし、安全なくして労働なし」のスローガンを掲げ、安全が確認されるまで坑内に降りない闘いを貫いた。しかし、1960年の三井三池争議に敗北して炭鉱労働組合がガタガタにされた。その3年後には三井三池・三川鉱での炭塵爆発で500名もの労働者が命を奪われた。
JRが進める労働組合嫌悪、「労組なき社会化」攻撃と、あらゆる現業部門の丸投げ外注化が、今日の信じられない鉄道事故の頻発と、グループ会社における数々の労災死を生み出し続けている。この事態を目の当たりにしながら、「新たな価値創造」「限界をこえろ」とくり返し、利潤追求を一切に優先するJR東日本を絶対に許してはならない。
自ら声を上げ、団結した力で会社に強制する以外に、職場の安全は守れない。動労千葉に加入し、本当に安心して働ける職場をともにつくろう。動労千葉はその先頭に立って闘います。