労災死亡事故くり返すな! CTSに緊急申し入れを行う

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CTS「再々委託されたことは知らなかった」

動労千葉は、6月21日に幕張車両センターで発生した労災死亡事故に関して、CTSに下記のとおり緊急申し入れを行った。

幕張車両センターでの死亡事故に関する緊急申し入れ

2025年6月30日

(1)6月21日に幕張車両センターで発生した死亡事故について、時系列に沿って事実経過を明らかにすること。

(2)事故の当日に行われていた外板清掃作業の外部委託に関して以下の点を明らかにすること。

①当該作業を(株)秩父商会に委託したのは何年度からか。委託した業務量は、年度ごとにそれぞれ何両か。
②秩父商会に委託している業務は他にもあるのか。
③秩父商会から、さらに二次下請けに外板清掃業務が委託されていたことをCTSは把握していたのか。
④(株)コンディショングリーンが、タイミー等の短期アルバイト募集サイトを通して労働者を雇用し、受託業務を遂行していた事についてCTSは把握していたのか。また、そのことを幕張クリーンの当直は把握していたのか。

(3)今後の清掃作業の外部委託、その際の触車や転落なども含めた安全対策、熱中症対策について会社の考えを明らかにすること。

今回の事態の根本原因が、下へ下へと矛盾と犠牲をしわ寄せする無責任きわまりない業務委託にあることは明らかだ。JR東日本とCTSはいっさいの責任をとれ!JRは、グループ会社へのコストカットの強制をやめろ!

「コストカットはされていない」「人員不足とは関係ない」とメディアに大うそ!

7月3日付でこの問題を報じたJーCASTニュースの取材に対し、CTS本社は「この仕事が(コンディショングリーンに)再々委託されたことは知らなかった」と明言している。

これ自体が、とんでもない問題だ。当然にも当該の労働者がタイミーを通じて採用されていたことも知らなかったということだ。

しかもCTS本社は、「業務量が減っており(今回の死亡事故は)人員不足とは関係がない」と答え、JR東日本によるコストカットについても「契約額はその都度上げていただいておりまして」とコストカットはされていないと回答し、許すことのできない責任のがれを行っている。よくも、こんな大うそがつけるものだ。

10年前と比べて、幕張の清掃労働者は3分の2にまで減らされている! とくにコロナ禍以降は、JRはグループ会社に過重なコストカットを強制し続けてきた。2020年以降は10%の委託費削減を強制、さらに2024年度には、JR東日本がコインロッカー事業の業務移管で1億円の収入減を押し付けCTSは初めての赤字決算におちいった。

退職者が出ても補充しない。低賃金が原因で募集しても人が来ない。にもかかわらず、職場からの組合排除のために継続雇用を希望するエルダー社員の65歳以降の就労を4年以上にもわたって拒否。

その結果、どうしても自社で要員が確保できなくなり、仕事が2度も3度も無責任に丸投げされ、今回の取りかえしのつかない事態がひきおこされたのだ。

酷暑との闘いは一級の労働問題

ILOは昨年、酷暑が労働におよぼす影響について報告書を発表し、世界規模で熱ストレス(※身体が生理的障害なしに耐え得る限度を上回る暑熱)の危険にさらされる労働者が増加していることに警告を発している。2020年度には4200人の労働者が熱波で命を落としている。酷暑との闘いは世界的に第一級の労働問題、命のかかった労働組合の正面課題となっている。

われわれは、安全が確保されない限り仕事は始めない。

JRとCTSは、下へ下へと犠牲を転嫁する業務外注化をただちに中止しろ! 際限なき要員削減、コストカットを直ちにやめろ!

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