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CTS春闘の課題−20春闘で抜本的な賃上げを!

いよいよ時給1500円を実現する時だ!

「生きていける賃金」にはほど遠い!

 CTSは1月1日付で契約・パート社員の時給を30円引き上げました。これは昨年8月の20円引き上げに続くもので、2019年度は合わせて50円(月額換算8千円)の引き上げとなります。正社員についても2019年度中に年齢給5000円のベースアップが行われています。これは、現場から怒りを何年にもわたって会社に突きつけ続けてきた結果であり、一定の前進とは言えるものの、千葉以西の事業所ですら時給1030円(月額換算16万4800円)程度に過ぎません。「生きていける賃金」には、ほど遠いのが現実です。

要員不足の全責任は会社にある

 CTSは時給引き上げの理由を「要員不足」と言っています。
介護職場をはじめ全社会的な「人手不足」が報道され、それはCTS等の清掃職場にも波及しています。この数年、CTSでは「そもそも募集、面接に来る人が減っている」(団交での回答)という現実が続いてきました。動労千葉が数年前から指摘・追及してきた通り、恒常的で深刻な要員不足の全責任は、賃金を低く抑えこんできたCTS経営陣と、親会社=JR東日本にあることは明白です。
また、運転車両におけるプロパー社員の退職(他の鉄道会社への転職等)も止まっていません。JR東日本に比べて、あまりの低賃金、福利厚生の格差、将来展望のなさが原因です。

JR東日本に支払い能力はある!

いよいよ全事業所一律で、時給1500円(月額換算24万円)を現実的に目指すべきときです(これでも手取りで20万円前後。最低限の要求だ!)。同時に、正社員の賃金水準も抜本的に引き上げさせなければなりません。
CTSは団交で、ことあるごとに「会社の体力がない」とごまかしてきましたが大うそです。CTSの営業収益の大半はJR東日本からの委託費です。空前の黒字を重ね続けているJR東日本に、支払い能力がないはずがありません。
すべては闘いによって、会社と労働者側の力関係によって決まります。現場からの闘いをさらに強め、20春闘で基本賃金の抜本的な改善をかちとろう!

「同一労働同一賃金」がCTSに突きつけるもの

 今年4月から「同一労働同一賃金」が施行されます。これはCTSに対しても、あらゆる賃金制度の見直しを突き付けています。
CTSでは、およそ3分の2が契約・パート社員です。この比率は、ずっと変わりません。JR東日本は、あらゆる業務をグループ会社に委託(外注化)し、同時に、社員、契約・パート社員の賃金抑制で巨額の黒字を重ね続けてきました。本来なら労働者に支払われるべき賃金を「強奪」してぼろ儲けをしてきたのです。同時に、現場の3分の2を占める契約・パート社員の賃金を徹底的に抑えこむことで、正社員の賃金・労働条件をも低い水準にとどめてきました。しかし、こんな卑劣なやり方は、これからは絶対に許されません。

あらゆる項目で法律違反の疑い

 CTSは昨年11月の団交で「CTSには『同一労働同一賃金』で引っかかる項目はない」と回答しました。認識が甘いにもほどがあります。左記にあげたように、いまCTSで支払われているすべての「賃金」項目において法律違反の疑いがあります。
動労千葉の追及に対して会社は、「正社員には転勤がある」「職場管理、指導・育成」などをあげ、正社員と契約・パート社員の賃金格差を居直ってきました。しかし、厚生労働省が示してきた「同一労働同一賃金のガイドライン」ですら「将来の役割期待といった主観的・抽象的な説明ではなく、客観的・具体的な実態に照らして判断すべき」であり、不合理化な格差は是正しなさいと言っています。
CTSでは日々、現場では社員も契約・パートも同じような仕事を担っています。会社の言うような、抽象的な「転勤の可能性」「将来への期待」などは格差の理由にはなりません。転居や子どもの転校など、転勤にともなう費用負担などもCTSの場合は発生しない場合がほとんどであり、賃金格差の理由にはなりません。

派遣労働者にも退職金支払い義務

 昨年7月には厚生労働省が、派遣労働者にも勤続年数に応じて退職金を支払う(または退職金相当分を時給に上乗せする)よう求める通達を出しました。労働法の学者からも「派遣労働者も退職金をもらうのに、(直接雇用の)有期契約社員やパート社員は退職金がないということはありえない。当然、自社の正社員と同じような退職金制度を有期・短時間労働者にも適用しなければならない」(東大、水町勇一郎)と述べています。CTSの契約・パート社員にも退職金制度の新設が必要になります。

全国で闘う仲間とともに20春闘を闘おう

 この数年間、全国の職場で、非正規雇用で働く仲間が格差是正の闘いや裁判に立ち上がってきました。ボーナスの支給を認めさせた大学事務職のアルバイト女性、退職金の一部支払いを認めさせた東京メトロの駅売店の女性たち、60歳以降の賃金引き下げを問題にしたトラックドライバー、郵便局員の格差是正の取り組みなど、あらゆる面から、生きていけない現実に対する闘いが始まっています。
どんな法律があろうが、黙っていたら会社は絶対に賃金をあげません。全国で闘う仲間とともに、現場から一人ひとりが声をあげ、20春闘で抜本的な賃金引き上げをかちとろう。CTSで働く正社員、契約・パート社員の仲間は動労千葉に加入し、ともに未来を切り開こう。

◇メトロコマース事件
2019年2月21日  読売新聞

◇大阪医科大学事件
2019年2月16日 読売新聞

組織拡大! 闘う労働組合を歴史の最前線に登場させよう!

 
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