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国鉄闘争の火を消すな!
11・7全力で日比谷へA
検修・構内外注化阻止に総決起を

 検修・構内外注化攻撃が始まったのは2001年からである。しかしこの10年、千葉支社管内で外注化されたのは京葉車両センターの車輪転削業務だけであった。千葉では、シニア制度以来の闘いによって、外注化攻撃をほぼ完全に阻止してきたのだ。
 東労組の裏切り妥結(それに続いて国労も含め、われわれ以外の全ての労組が闘わずして屈服した)によって、千葉支社以外では外注化がどんどん進められる事態の中で、これは画期的なことであった。

「棲み分ける」?

 昨年10月の提案は、定年退職後、再雇用された労働者を使って逐次外注化するというそれまでのやり方の決定的なエスカレートだった。今度の提案は、強制出向という形をとって、検修・構内業務のほとんどを労働者ごと下請け会社に丸投げする攻撃である。
 だがそれは、「逐次外注化」を認めた時点で当然予想されたことである。今度の攻撃もこれで終わる訳ではない。これを許せば、否応なく、何年か後には車両整備会社への「転籍」が強制されることになり、雇用も労働条件も全てが破壊されることになる。そして、間違いなく技術継承と安全が崩壊する。
 それは分かり切ったことだ。近い将来、JRの社員であること自体を奪うことにつながる重大な攻撃なのに、東労組や国労はなぜ一番肝心なことを現場の組合員に言わないのか。始めから闘わずして認めるつもりだからだ。真実を隠し、組合員をだまして、組合員の雇用や権利、労働条件、安全を売り渡す。こんなものは労働組合ではない。
 東労組は、昨年10月の提案に対し、「JRとグループ会社との棲み分けを行い、異常時に強い車両メンテナンス職場の確立が必要であると考えています」などと言う。「棲み分け」など誰も望んでいない。会社が提案した内容は「棲み分け」などではなく、検修・構内業務の丸ごと外注化だ。こんなウソを並べて労資一体で現場に外注化を強制しようというのだ。

闘えば阻止できる

 われわれは組織の総力をあげてこの攻撃に立ち向かうことを決意し、昨年来闘いに立ち上がった。千葉支社は、幕張車両センターで動労千葉の組合員を交番検査から全て外し、支部役員を次々に配転するなど、非和解的な攻撃を仕掛けてきた。しかしわれわれは、東労組や国労の組合員にも、これは労働者の未来をかけた闘いなのだということを訴えて何度ものストライキを構え、攻撃の矛盾点・弱点を徹底的に追及して闘い続けた。
 動労千葉の闘いは小さな火花に過ぎない。しかし、それが全体に火をつけ、東労組の中にも反対の声が広がっていった。この提案や10年間職場でまかり通ってきた現実そのものが違法行為であり、偽装請負であったことも暴き出され、団交すら開くことのできない状態のなかで、4月1日実施はストップしたのである。
 ここに示されたのは、労働組合がちゃんと闘えば外注化は阻止することができるということであった。

構内外注化許すな

 だが、前号で述べたように、会社と東労組は、形式だけを整えて違法行為を隠ぺいして外注化を強行しようとしている。千葉では、京葉車両センターの構内運転業務から外注化の突破口を切り開こうという準備が進められている。
 そのために、千葉運転区長を「千葉鉄道サービス京葉事業所長」として出向で送り込んだ。労務管理をやらせるためだと言われている。
 だが、請負企業(車両整備会社)の労働者を、発注者(JR)の社員が指揮命令することができないことを逃れるためにJR社員を出向させるのはそれ自身偽装請負にあたる。「偽装」と言われる理由は、形式・契約書面からは請負なのに、実態が請負になっていないてころにある。
 しかも構内運転業務は、日常的に信号所との関係、指令との関係によって成り立っており、JRと独立して処理することなど絶対に不可能だ。
 だから2001年に東労組が締結した「外注化協定」の議事録確認の解説でも、次のような表現が随所に出てくる。

 乗務中の指令指示や出場後の着発線変更等の運転取扱いに係わる指示・連絡については、JRが直接乗務員に行なうことになる。

 作業ダイヤはJRが作成し、勤務指定についてのみ整備会社が行なうこととなる。

 作業中の担当者間の打ち合せ等は、従来通りの方法で必要の都度、直接行なうことになる。

 これらはまさに違法請負の確認に他ならないし、そもそも構内業務の外注化など不可能だということだ。京葉車両センターでの構内外注化を許さないために全力で闘いに立ち上がろう。
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