動労千葉・動労総連合は、4月1日以降の新賃金と労働条件改善に関する申し入れをJR東日本、JR貨物、CTSに対して行った。JR東日本に対しては夏期手当の申し入れも合わせて行った。
2026年度 新賃金要求
【JR東日本】
- 26年4月1日以降の「職務能力給」を6万円の原資をもって引き上げること。(生活向上分4万円、物価上昇分2万円)
- 配分は「職務能力給」を重点に行うこと。
- エルダー社員、グリーンスタッフ社員及びセカンドキャリアスタッフの基本賃金を社員と同様に引き上げること。
<JR東日本 夏期手当>
- 「役割遂行賃金」の3・7ヶ月分+物価高騰対策15万円
【JR貨物】
- ▽2026年4月1日以降の基準内賃金を6万円の原資をもって引き上げること。(生活向上分4万円、物価上昇分2万円)
- 生活改善一時金として30万円(55歳以上の社員については40万円を支払うこと。
【CTS】
- 2026年4月1日以降の基準内賃金を5万円の原資をもって引き上げること。
- 契約社員・パート社員については、ただちに時給2000円に引き上げること。
4年連続で実質賃金下落
何年も続く物価高騰で、米価は約2倍、ありとあらゆる食品が値上がりしている。住宅価格や家賃も値上がりが続き、労働者人民の生活は非常に厳しいものとなっている。
厚生労働省が2月9日発表した統計では、2025年の実質賃金は前年比1・3%減で、実質賃金のマイナスは4年連続となった。
78%が「生活費不足」
とりわけCTSで働く仲間は、厳しい生活実態にさらされている。
動労千葉が実施したアンケートでは、「生活費は足りていますか」という問いに対し、78・3%が生活費の不足を訴えている。生活費をぎりぎりまで切りつめ、家族の援助や期末手当でなんとか穴埋めしているのが現状だ。
にも関わらず、25年度のベースアップは正社員で4000円加算に過ぎない。世間相場から大きく陥没していることは明らかだ。
運転車両ですら、いまだ平均手取り額は20万円に満たず、清掃の日勤者では手取りは14~15万円前後。この物価高騰下において到底、自立して生活していける水準ではない。賃上げ希望額の平均は42、263円であった。
CTSでは正社員で最低賃金割れの事態に
千葉県内で最低賃金が64円引き上げとなった結果、ついには正社員において、時給換算で最低賃金を下回る正社員が生まれている(調整手当の支給で最賃レベルまで穴埋め)。まさに由々しき事態だ。2026年度新賃金においては、基本賃金の抜本的な引き上げが待ったなしに求められている。
違法な〝下請けたたき〟
JR東日本がやっていることは、違法な「下請けたたき」そのものだ。旧下請法が改定され、今年1月から「中小受託取引適正化法」「受託中小企業振興法」が施行、内閣官房・公正取引委員会は「労務費の適切な転嫁のための価格交渉に関する指針」を発出している。
これにより、JRによるグループ会社への不当なコストカット要求、賃金上昇分を受託費用に反映させないあり方はすべて違法になる。問題化していないのは、CTSの経営幹部をすべてJRからの天下りが握っているからだ。
しかし、こうしたやり方の末に、どのグループ会社でも労働力確保ができず、鉄道運行そのものが危機に瀕している。あらゆる業務を委託・外注化し、安い賃金で労働者をこき使うあり方は、もはやあらゆる意味で破たんしている。
動労千葉に加入しともに春闘を闘おう
こうした構造をぶち破るのは、現場からの怒りと闘いしかない。一人ひとりが現場から声を上げ、抜本的な賃上げをかちとろう。すべての仲間は動労千葉に加入し、26春闘をともに闘おう!
労働条件改善に関する主な要求項目
【JR東日本】
- 労働者間に差を付ける「能力昇給」を撤回し、従前の制度で昇給を実施すること
- 賃金の大幅な引き下げとなる「人事・賃金制度」改定の中止
- 昇進については「勤続35年」で「主任職2等級」まで昇進・昇格できる基準昇進制度とすること
- 70歳まで働き続けられる労働条件の確立
- いわゆる「取適法」「受託中小企業振興法」及び日本経団連が推奨する「パートナーシップ構築宣言」の趣旨に基づき、「コスト偏重」をあらため、JRの責任において、グループ会社で労働者が生活できる賃金引き上げが行えるようにすること
- その他、諸制度の改善要求
【JR貨物】
- 賃金の大幅な引き下げとなる「人事・賃金制度」を撤廃し、従前の制度とすること
- 定年延長と、シニア制度の廃止、70歳まで働ける労働条件の確立
- その他、諸制度の改善要求
【CTS】
- 全社員に住宅手当が支給されるよう適用条件改善、支給上限額引き上げを行うこと
- 希望者全員を正社員に登用すること
- 契約・パート社員に、定期昇給制度、退職金制度、社員と同基準での期末手当支給
- 事業所間の時給格差、深夜早朝手当の格差解消
- 年間休日増にあたり、時給制社員の収入が減少しないよう時給是正を合わせて実施すること
- JR東日本が年間休日を120日とすることから、年間休日を120日とすること
- 65歳以降の賃金引き下げをとりやめること
- セカンドキャリア制度での就労を希望する者は現在の勤務場所で就労継続させること
- 要員不足の解消を行うとともに、エルダー社員の経験を生かすために本人希望にのっとり雇用延長を行うこと
- ポリッシャー作業手当、嘔吐物処理やトイレ清掃作業手当、外板清掃に作業手当・危険手当を支給すること。運転車両における作業手当の新設・ 増額、資格手当の支給等
- ガソリン代が高騰しているので実勢に見合った支給基準に見直すこと

