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JR貨物、手当の削減案を提案(11・22)

仕業加給・旅費大幅減、2車種手当廃止

 JR貨物は十一月二二日「手当等の見直しについて」を提案した。これは、十月十五日に提案された「手当等の見直しの骨格について」に基づき、その詳細案として出されたものであるが、仕業加給の大幅削減をはじめとした、ニューチャレンジ21によるJR始まって以来の賃金大幅引き下げに道をひらくものであり、とうてい認められるものではない。
 「見直し案」は、@仕業加給はA単価の百分の四・五(現行百分の七)、A「2車種乗務の技能手当」の廃止、B職務手当のうち「指導担当」「交番担当」の支給額を月額一万八千円(現行七千円)に引き上げ、C乗務員の旅費の日当を二百円とする(現行三百円)など、乗務員関係の手当等が柱となっている。これにより仕業加給や旅費日当は現行の約三分の二に大幅減額されるなど、乗務員にとって厳しい内容である。また「2車種手当」は、「DL仕業が少なくなったので2車種の免許を奨励する必要性はうすまったから」として廃止する一方、「指導」「交番担当」は、「本線乗務から移りやすくするため」として会社の施策上の理由から引き上げをはかろうとしている。
 今回の手当削減攻撃は、ニューチャレンジ21による「二千人削減、人件費百億円削減」の突破口を開くねらいがこめられている。JR貨物はこれまで加えてきたベアゼロや期末手当の超低額回答での賃金抑制にとどまらず、明確に賃金引き下げを意図している。そして次には、成果主義賃金の導入をもって賃金そのものを引き下げを開始しようとしている。今回の手当についても、その理由にあげられているのは「コストダウン」だけである。もはや賃下げの意図を隠そうともしていない。
 さらに今回は、あまりの反発のつよさに「乗務手当」の大部分の見直しは見送ったものの、依然として「手当の簡素化は引き続き検討する」「乗務手当については、勤務制度や輸送体系と一体のものとして考えていく」と、乗務手当のさらなる削減の意図を表明している。そして次には動乗勤改悪とセットで行なうことを狙っている。
 戦争と大失業の攻撃が、ますます激しくなるなかで、JRにおいても第二の分割・民営化攻撃が本格化し、首切りと賃金切り下げ攻撃が開始されている。JR貨物の手当削減攻撃粉砕、成果主義賃金の導入を許さず、ニューチャレンジ21による首切りと賃金切り下げを阻止しよう。
 十一月二七日一八時からDC会館において開催される「貨物期末手当低額回答打破、乗務員手当・賃金制度改悪阻止、動労千葉総決起集会」に結集しよう。

 「手当等の見直しについて」・会社提案内容 現行
1.仕業加給
 1時間あたりの支給額を、A単価の4.5/100とする。
7/100
2・「2車種に乗務する社員」に支給する技能手当
  廃止する。
1500/月
3.職務手当
 (1)現場長、助役の職務手当については、出向した場合もほぼ一律に支給されている。(非現業から出向した場合は支給されていない。)今後、支給額の見直しも含め、出向先での業務を勘案し、職務手当を支給するよう内容の見直しを行なう。
 (2)(乗務員の技術指導)の支給額を18,000円とする。
 (3)(交番担当)の支給額を18,000円とする。




7000/月
7000/月
4.旅費
 (1)宿泊料は、業務連絡旅行の宿泊料の額に統一する。
 (2)特定用務旅行に対する日当は、常例用務旅行と同様にする。
 (3)乗務員が乗務旅行した場合の日当の額を200円とする。
 (4)着後手当は、宿泊日当の2日分と宿舎宿泊料の2夜分に相当する額とする。



600→300
300→200
7日7夜

5.実施時期
 平成15年1月の支給から適用する。
 なお、第3項第1号については、平成15年1月以降実施する。
 

(注 乗務加給A・B、深夜額A・Bは現行のまま)

年間削減額
仕業加給 ▲2.3億
旅費日当 ▲0.5億
2車種 ▲0.1億
指導・交番 +0.3億

 

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