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「場内に対する進行の指示運転」導入は危険だ@

「絶対信号機」の概念そのものを解体

 JR東日本は、11月1日から、運転取扱実施基準の改訂を行うとともに、新たに「場内に対する進行の指示運転」の導入を行ってきた。とくに、「場内に対する進行の指示運転」に関しては、これまで運転士にして場内信号機を「絶対信号機」として教育してきた概念そのものを否定し、運転保安を根底から解体するものだ。これまでの運転取り扱いでは、信号を見る、守る、従うということを列車運転の基本中の基本としてきた。しかし、今回「場内に対する進行の指示運転」を導入するにあたってJR東日本本社の安対自らが「『絶対信号機』という概念はない。俗称にすぎない」「(第1場内信号機で指示を受けた場合、第2,第3場内信号機を無視することについて)無視するのではなく、信号を見なくてよいということだ」等々と回答してきたこと自体、鉄道会社として最大の使命である安全の確保を放棄したという以外ない。

規程違反は明らか

 JR東日本本社の回答で、場内信号機の内方に複数の場内信号機が存在する場合は「見なくてよ」と回答しているが、これは規程に明確に違反するものだ。運転取扱実施基準第170条では、次のように規定している。

「信号の注視」
「運転士及び推進運転合図を行う係員は、進路における信号を注視しなければならない」

 これは、列車に対する信号現示が変化しても直ぐに対応できるように運転士は信号を常に見ることを規定したものだ。しかし、今回JR東日本本社が回答した内容は、これに真っ向から反するものだ。
 また、「場内に対する進行の指示運転」が行われる場面としては、何らかの形で信号機故障が発生して輸送混乱となった場合だ。しかし、5月26日に蘇我駅での落雷による輸送混乱では7件もの異線現示が発生し、さらに川月1日の台風21号による輸送混乱では、8両しか入らない木更津駅電留3番線に10両編成の列車を入れてしまうという事態まで発生している状況だ。
 こうしたことを考えると、一旦輸送混乱等が発生した場合、本社の言うように「信号を見ない」で進行して本当に安全か確保できるのかということだ。
「場内に対する進行の指示運転」を指示されたかといって、停止現示や異線現示のまま「信号を見ない」 でそのまま進行し、事故になれば結果的に逮捕され処分されるのは運転士なのだ。
 規程に反する「場内に対する進行の指示運転」導入は、絶対に行うべきではない。

 代用手信号と同等ならば、なおさら無視できない

 一方、「場内に対する進行の指示運転」についてJR東日本本社は、「『進行の指示』は信号にあたる」「代用手信号と同等」と回答している。しかし、この回答も規程に照らし合わせて見ると、矛盾だらけだ。
 鉄道信号に関して運転取扱実施基準第152条は次のように規定している。

 「鉄道信号の分類」
 「鉄道信号は、信号、合図及び標識に区分する」

  また、用語の意味では、信号を次のように定義している。

 「『信号』とは、係員に対して、列車又は車両を運転するときの条件を現示するものをいう」

 ここでいうように、信号とはあくまでも現示されたものであって、「場内に対する進行の指示運転」のように、「指示」を信号とは認めていないのだ。
 このように、「場内に対する進行の指示運転」は、会社自らが定める運転取扱実施基準等にも違反する内容となっているのだ。
 さらに、「場内に対する進行の指示運転」に関しては、現場での取り扱いでも多くの問題点が噴出しているなど、重大な問題となっている。 (つづく)


02冬季物販を全力で取り組もう

 一〇四七名の解雇撤回に向けて、冬季物販の取り組みが山場を迎えている この冬の物販はこれまでになく重要な位置をもっている。次のことを訴え川全国オルグと組織内の目標達成に向けりて全力で取り組みを強化しよう。

◆新たなスタートライン

 この二年余にわたる攻防戦をとおしーて、4党合意による一〇四七名闘争解体攻撃をはね返したことを訴えよう。
一〇四七名闘争は新たなスタートラインにたった。4党合意による国労一〇四七名闘争解体攻撃は逆に闘う闘争団の決意をより一層打ち固め、また新たな支援共闘会議が結成され、動労千葉争議団、国労闘争団、全動労争議団がスクラムを組む状況を生みだした。

◆一年間の間の闘いの勝利の地平

 第二の分割・民営化攻撃と真正面から対決して4日間のストライキに起ち上がり、検修・構内業務の全面外注化をはじめとした攻撃を阻止していることを訴えよう。JRにおける攻撃は、今すべての労働者を襲っている大失業攻撃と全く同じものだ。敵の攻撃は決して磐石ではない。労働者が団結して立ちあがればはね返せるのだ

◆今こそ団結を取り戻そう

 労働組合の存在価値が問われていることを訴えよう。一切の権利を奪い尽くすような攻撃が労働者を襲い、他方ではブッシュや小泉は果てしない戦争に突き進もうとしている。労働者の生きる権利を奪い、戦争に突き進むことによってしか存続できないような社会のあり方そのものが問題だ。首切り自由・賃下げ自由を許してはならない。
イラクヘの侵略戦争を許してはならない。有事立法を通してはならない。今こそ団結を取り戻そう。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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