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−JR千葉支社12月ダイ改交渉−
京葉運輸区の武蔵野線乗り入れと
仕業検査周期延伸による検修要員の大幅な削減問題で追求

 12月ダイ改に関しては10月12日のダイヤ提示以降各支部でのダイヤ検討の集約を受けて、各支部単位での行路の問題点・要求事項については申3号及び5号で、第39回定期大会決定に基づく基本要求の部分については申4号で、仕業検査周期の延伸に伴う検修要員の削減問題については申1号においてそれぞれ千葉支社に申し入れを行い、11月13日以降集中的に団体交渉を行なってきた。
 特に今次ダイ改は、京葉運輸区の武蔵野線乗り入れに伴う担当線区拡大問題、仕業検査周期の延伸を理由とした検修要員の大幅な削減問題、「シニア制度」差別問題、更衣時間の取り扱い等々、問題が山積している状況であった。
 以下、交渉の概要及び確認事項について報告する。

【基本要求】
「シニア制度」に対する労働委員会の「要望」問題について−地労委の「要望」の履行を拒否−
 「シニア制度」差別の問題については、この間2度(2月、9月)にわたり千葉地労委から「要望」が出されており、不当な差別選別が常態化している象徴的事案であることから速やかに履行し、問題を解決するよう追及した。
 千葉支社は、「シニア協定により取り扱っている」「千葉支社として回答する場にない」と回答してきた。また席上、関連会社が一般公募を行なっていることについては「再雇用機会の範囲を狭めるようなことがないよう指導している」、「ルール上(シニア制度再雇用の観点から)一度退職してから就職する事はまずい」、エルダースタッフへの登録もJR東日本の圧力でできない状況があることについては「そこまではよく知らないし指導する事はない。関連会社がどのような子会社を持っているか把握していない」として、これまで労働委員会で動労千葉や浅野さんが明らかにしてきた事実と異なる回答を行なってきた。
 動労千葉はこうした会社側の回答に対して改めて抗議し、今後も「シニア制度」差別の撤廃に全力を挙げることを明らかにした。

組合差別に基づく指定をやめろ−指導操縦者の指定問題−
 各区の指導操縦者の指定については、次のとおりの回答が行なわれた。

区 所 名 指定数
習 志 野 運 輸 区 21
京 葉 運 輸 区 18
鴨 川 運 輸 区 10
千 葉 運 転 区 15
銚 子 運 転 区
木 更 津 支 区
館 山 運 転 区

 以上見ても分かるとおり、館山運転区だけは指導操縦者が全く指定されていないという状況だ。しかも、木更津支区のDC担当の指導操縦者を除いて、EC関係で指定されている指導操縦者には、動労千葉の組合員は全く含まれていない。
 こうした現実に対して千葉支社は「見習の要請区は拡大している」と回答してきたが、なぜ館山だけ指導操縦者を置かないのか、あるいは動労千葉の組合員がなぜ指定されていないという事実については、明確な回答ができない状況だ。
 しかも、運転免許交付後のフォロー訓練の中で、置き石を踏み潰したことに対して、同乗していた指導操縦者が経験不足であったために対応できなかったという問題も発生していることなどを指摘し、指導操縦者の指定にあたっては、会社の恣意的な運用を行なうことなく、経験年数などを考慮して指定するように要求した。

事故に対応できない
 一方、免許交付後の単独乗務までの身分について質したところ、千葉支社は、「運転士ではあるが各線区の特状に応じた教育の場と考えている」「運転士の免許レベルには達しているが完全に単独乗務できる状態ではないと考えている」と回してきた。しかし、事故等が発生した場合の責任については、免許を交付されていることからその運転士が負うことになるとの考え方を示してきた。

【運転関係】
武蔵野線での入換作業は行なわず
 京葉運輸区の武蔵野線乗り入れ(東所沢まで)は、担当線区の拡大という運転保安上極めて重大な問題であるとの観点から、国鉄当時も含めて担当線区の整理を行なってきた経緯を明らかにした上で、武蔵野線自体が事故が多く発生している線区であること、館山運転区や旧勝浦運転区から移管した行路について戻すことにより担当線区の整理を図るべできあるとして千葉支社を追及してきた。千葉支社は、武蔵野線は将来的に発展が望めることから担当したい、鴨川運輸区及び館山運転区に特急列車を移管した場合にはダイヤを組むのが非常に難しいなどと回答してきた。
 動労千葉は、こうした回答に対してさらに追及した上で、武蔵野線乗り入れに関する確認として、
 @異常時等における入れ換入作業は行なわない。異常時等で指令から呼び出された場合は「京葉運輸区の運転士」であることを伝える
 A停止位置を行きすぎた場合の取り扱いは、これまでどおり運転士と車掌間で打ち合せを行い、停止位置に戻す
 B「B4目安」については一部を改良したが、今後もできるだけ統一した位置に付けるように要請する
 C駅名板については一部取り付けているが、今後も取り付けを要請すること、などを確認した。

(以下、つづく)