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アメリカ派遣報告A

     動労千葉執行委員  川崎 昌浩

『1人の痛みは、全員の痛み』

【7月11日】
 この日は、日中は会合等が無かったので、サンフランシスコ(以下、SF)市内を動労千葉を支援する会の山本さんとともに散策する。市内の中心にあるツインピークから市内を一望し、霧のかかったゴールデンゲートブリッジ通り、市内北部のフィッシャーマンズワーフに向かう。ここは、ILWUローカル10の事務所が所在しているところで、さっそく向かう。ローカル10に隣接する記念館入り口にあった「AN INJURY TO ONE IS AN INJURY TO ALL」(1人の痛みは、全員の痛み)のスローガンが象徴的だった。。
 20時からは、レイバーフェスタのイベントとして、ILWU結成当初からの劇「Fire on pier32」(32番桟橋での解雇)を見る。1934年、当時のILA(国際労働者協会)が資本と一緒になって労働者を支配していることに対して、初代委員長のハリー・ブリッジスを先頭にしてILWUを結成するという内容であった。これは動労千葉が動労本部革マルから分離・独立する過程と相通じるものを感じた。

動労千葉の存在が非常に大きいと痛感

【7月12日】
 15時から、ILWUローカル10主催による集会が、ローカル34の事務所において開催される。ローカル10書記長・トーマス・クレランス氏から「4月7日に警察の暴力を受けた。動労千葉がわれわれを支持してくれることは大変重要なことだ」「ILWUはイラク戦争と占領に反対している。闘いをこれからも続けなければならない」との決意が述べられた。次に、4月7日の弾圧で不当逮捕されたローカル10業務部長ジャック・ヘイマン氏からは4月7日の弾圧の報告が行われ、「イラク戦争反対は世界の勢いになっている。動労千葉のストもその一つであり、重要な闘いだ」との連帯のあいさつが行われた。
 動労千葉からは、結成に至る歴史を若干紹介し、分割・民営化反対闘争と現在の闘いの課題、03春闘ストライキ、最後に1047名闘争と527国労臨大闘争弾圧粉砕に向けた支援の要請を行い、その後春闘ストライキのビデオが30分に間にわたって上映された。終了後、ローカル10から、手カギをかたどったバッジと、ILWUの歴史をつづったパンフレットが送られ、感動を覚える。また、集会に参加していた人たちからは様々な質問や感想が寄せられ、動労千葉の闘いと存在が非常に大きなことを改めて感じた。
(写真は13日 栗原貞子さんの詩を朗読しているところです)

労働組合の活動家たちとともに朝食会

【7月13日】
 9時30分から、労組活動家との朝食会が行われる。SFの地下鉄労働者、郵便関係のOB、連邦政府職員などが参加。この中では、昨日の動労千葉の春闘ストのビデオ見て「動労千葉は組織として300名も動員できるのか。アメリカでは考えられない」「これかたの国際連帯をどのように作っていくのか」「闘いの一環としてビデオやインターネット等を駆使して広く訴えることも重要だ」などの活発な意見が飛び交った。また一方では、「労働組合の幹部は、厳しい闘いに対しては直接取り組みを行おうとしないため、下部からの怒りが大きくなっている」「それに対して動労千葉は方針を討議し、下部まで徹底し、動員できる素晴らしい力をもっている」との発言もあり、動労千葉の闘い方にある種の感動を持っているようだった。素晴らしく有意義な朝食会となった。

日本の有事法成立は自分たちの問題だ

 13時30分からは、オークランドにおいて、アメリカに在住する日系を中心とした人たちとの交流会を行う。
 日本で有事立法が6月6日に成立したことが、日本だけの問題ではなく、日系等の人たち本人の問題として捉えているということだった。また、アメリカで民営化が進む中、日本の労働運動の中で民営化に反対した組合と賛成した組合の現状について報告が求められた。戦後の国鉄労働運動の歴史を紹介しながら、動労千葉、国労、全動労が反対し、動労=JR総連、鉄労などが賛成に回ったことを説明すると「なるほど、やっと理解できました」との感想が寄せられた。また、「9・11」以降の日本の状況を記した資料が必要だとの話になる。
(写真 14日のレイバーフェスタのイベントに飾られていた絵のひとつ)

「生ましめんかな」に参加者全員が感動

 19時から、レイバーフェスタのイベントとして市民やILWU傘下の組合員による歌や反戦詩の朗読が行われる。市民や組合員による合唱、プロによるラップ調の詩の朗読、ILWUローカル34代表による詩の朗読などが次々に行われる。
 動労千葉からは、ヒロシマ原爆を題材にした栗原貞子さんの『生ましめんかな』を紹介する。
参加者からは「詩の内容が非常に素晴らしい」「この内容は本当の話なのか」などの感想が寄せられ、最後には私と山本さんが舞台の前に招かれ、私たち2人は日本語で、他の参加者たちは英語でそれぞれでインターナショナルを合唱することになり、まさに国境を超え、言語を超えてインターナショナルが合唱され、この日のイベントを終了した。

闘いの歴史を感じるILWU本部

【7月14日】
 いよいよ活動最後の日。
 10時、ILWUの本部事務所を表敬訪問する。あいにく委員長は不在であったが、教育担当のユージン・ブラン氏からはILWUの闘いの歴史を記した本3冊を贈呈され、歓迎される。
 また、このビルの中にはサンフランシスコ労働者評議会(SFLC)の事務所もあるので代表のウォルター・ジョンソン氏を訪ねてあいさつを行う。この本部ビルは、廊下も含めていたるところに創立以来の歴史を物語る写真などが整然と飾られていた。また、ILWU創設者であるハリー・ブリッジス氏の名を冠した記念館としてビル自体が建てられていた。闘いの中で築き上げてきたILWUとその先頭で闘いぬいたブリッジス氏を大事にしていることを感じた。
 17時から、レイバーフェスタのイベントとして絵画や写真を展示会が行われているの参加する。画家のマイク・アレウィッツ氏の絵画は労働者の解放を描いた非常に力強いもので迫力満点であった。

評議会参加者総立ちの中で支援決議採択

 19時から、サンフランシスコ労働者評議会(SFLC・7万人の組織)の場において国鉄闘争への支援要請を行う。動労千葉からの要請後、支援を行うための道議が発議される。これに対して鉄道関係代表からは「日本の鉄道労働者の行動を強く支持する。米で起きていることと同じだ」、前SFLC委員長も「ダイレクトな友好関係を築き、闘いを支えよう」と々に賛意を表明し、サービス関係労組代表は「日本の仲間への『義理』を大事にし、社会正義、労働現場での正義の実現に向けてともに闘おう」と発言し、これに拍手がわき上がった。最後に参加者全員が総立ちとなり、万雷の拍手の中で評議会参加者からは「ソリダリティー(団結)」のかけ声が上がり、1047名闘争と5・27国労臨大闘争弾圧粉砕に向けた支援決議が採択された。まさに感動の瞬間だった。
(写真 13日)
 この決議は、1047名闘争が、国労本部の裏切りによって警察権力が介入し、闘争団員や組合員、支援の労働者ら8名が未だに逮捕・拘留され、起訴されているという重大な弾圧が行われている状況の中で、この問題が国際的な重大問題として認知されたということであり、この弾圧を粉砕するための重要な武器になるということだ。改めのこの国鉄闘争支援決議のもつ意味を確認し、闘いを前進させようではありませんか。何よりも早く逮捕されている8名を取り戻そう。
 
 今回のサンフランシスコ訪問は、一週間という非常に短い期間ではありましたが、この期間で相まみえた人たちとの交流、経験、そしてかちとった成果は、これからの動労千葉の運動にとってかけがえのないものになることは間違いありません。アメリカの労働者、労働運動との直接的な連帯は始まったばかりです。これからの闘いに一切がかかっています。
 労働運動の原則を曲げることなく、組合民主主義を守りぬき、そして労働者階級の利益を代表して徹底的に闘いぬく中にこそ勝利の展望が生まれることを、今回のアメリカ派遣の中で、改めて感じました。そしてこの運動は、まさに動労千葉の運動そのものだと痛感しました。
 動労本部から分離・独立し、三里塚ジェット燃料貨車輸送阻止闘争、分割・民営化反対の2波にわたるストを闘いぬいて団結を守りぬいてきた動労千葉の闘いが、今日本はもちろん世界的に認められたのです。
 自信と確信も固く、団結をさらに強化して、闘いぬこうではありませんか。
 最後に、今回のアメリカ派遣に際して様々な方々からのご支援を頂き大変ありがとうございました。
 とくに、動労千葉を支援する会の山本さんには、英語の翻訳やスピーチ用の英語文の作成等々大変ご苦労をおかけしました。本紙面より改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。 (了)

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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