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青年に訴える C 車両技術分科会会長 半田幸夫(幕張支部)

外注化絶対反対! 動労千葉に入って共に労働者の命と安全を守り闘おう

安全意識が崩壊している
 6月7日、幕張車両センターで、本来やっちゃいけない方法で交番検査が行われて、あわや高圧感電事故という事態が起きました。当日は自分もいて、止められなかったのがやっぱりすごく悔しいかった。
 当日、交番検査でメイン抵抗の交換があった。普段2つくらいなのが、その日は5個出て時間がかかった。だから、セクション「入」、パンタグラフ上げて作業したらしい。後で聞いたら主務と主任だけで話し合って決めたらしいんだよね。その日いた助役は、10年前に感電事故が起きたときの交番検査長だったんだ。そういう人がいてやらせちゃっうんだから許せないね。やっちゃいけねえことはやっちゃいけねえんだよ。一回起こったことは必ず起こるんだから。
 本来この仕事は、セクション切って、パンも下げて、バッテリー切り、メインスイッチ(MS)切りという状態で、二重三重の安全策をとってやるもの。だから、技官にも「そんな危ない作業するな」って言った。そしたら、「MS切ってあるから回路的に問題ない」っていう回答が返ってくるんだよね。確かに回路的には問題はないよ。でも、安全作業っていうのはそのプラスアルファが必要なんだ。安全意識が崩壊してるね。

動労千葉外しのつけ
 これは、動労千葉排除のために交番検査からベテランを外してきた結果だと思う。確かに、自分も危ないことを結構やったりした。でも、そりゃやっちゃいけねえって言ってくれる人が以前はいたんだよ。それが、交番検査から動労千葉を排除して、しかもその後にベテランを派出に行かせた。それで、今度の外注化と強制出向。幕張で言えば動労千葉の3分の2くらいが出向させられてる。ベテランがいないから、技術とか安全意識が継承されなくなっていると思う。そのつけが出てるよね。

会社が安全意識を解体
 仕事を早く終わらせて自分たちの「手柄」にしたいっていう感じでやったんじゃないかな。今の若い人達は、常にいろんなことをやらされて、「成果」を求められている。会社に残っていろんなことやってるよね。結果を出さないと自分が「評価」されない。だから、車両を早く出すってことに頭がいっちゃって、結局一番大事にしなければいけない安全の確保がどっかに吹っ飛んじゃってるんだよね。
 そういう頭にしたのは、結局、会社側なんだよね。7日も、昔は当時の俺以上に安全の確保にすごくうるさい奴もいたんだ。MGの整流子面の清掃でも、惰性で回しながらサンドペーパーを固定して当ててやるのが早いんだ。だけど、危ないからやらなくした。時間はかかるけど、ちゃんと止めてから長いペーパーを使って二人一組で両側から引っ張る。そうやって、すごい考えて作業してたんだよ。
 そういう人間が、「成果」が上がるからって安全確保の考えがどこかに吹っ飛んじゃう。そうさせた会社がほんとに許せないね。
 本来は交番検査だって一定の余裕がないと出来ないんだよ。それを「作業効率をとにかく良くしろ」って、検査のやり方を根本的に変えちゃった部分もあるんだよね。必要な工具類なんかみんな放り捨てちゃってる。たまに交番検査にいくと工具がないんだよ。だから臨検とかに借りに行くんだ。本当にあきれかえっちゃう。だから、高圧電圧下でも作業しようってなっちゃう。
 作業効率が悪くても、なんでそういう方式にしたのか。これが一番安全なんだという大先輩が築いてきた作業方法があるんだよ。そんなことも欠いちゃってるんだよね。

外注化と安全は相容れない
 間違っているものには間違っているって声を上げようって言いたいね。7日の作業のとき、「怖い」って思った人間がいたんだ。その時に声を上げてほしいんだよね。だって、死んじゃうぞって話でしょ。会社に対して「結果」を残したみたいに思ってるかもしれないけど、なんかあったら会社は「責任取れ」って言ってくるんだよね。勇気を持って言ってほしい。まして自分の命に関わることだったらなおさらだよね。
 そして、これは労働組合の問題だよね。労働者の命や生活を守るために、安全は絶対に譲っちゃいけない。それを言ってんのは動労千葉しかないんだよね。物言わない組合ってのはほんと恐ろしいよ。
 やっぱり安全と民営化・外注化は相容れないよ。検修職として改めて感じたね。だから、みんなには動労千葉に入ってほしい。共に外注化反対闘争に勝利して安全と命を守ろうって言いたいね。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう

 
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