動労千葉申第43号に関する団体交渉(8/23)
動労千葉の追及に、まともに回答できず
検修・構内業務の全面外注化ー強制出向阻止に向けて千葉支社に申し入れた193項目に及ぶ申し入れの団体交渉の第1回目が、8月23日に行われた。
この日の団体交渉では、検修関係の年齢別要員数や現時点 における出向者数、現在まで行ってきた外注化に関する評価、さらに今回の千葉支社提案に関する解明、出向の業務上の必要性等について追及を行った。
動労千葉の追及に対して千葉支社は、ほとんどの項目で回答不能に陥るなど、今回提案した検修・構内業務の全面外注化−強制出向の必要性そのものが全くないことを浮き彫りになった。
「問題なく推移している」?偽装請負と事故が多発しているにもかかわらず開き直り回答
組合 検修関係の標準数、現在員数、委託後の要員数を明らかにすること。
会社 要員関係は左記のとおりである。
組合 年齢ごとの構成は。
会社 20歳〜30歳が30人位、30歳〜40歳が30人位、40歳〜45歳が30人位、45歳〜50歳はほとんどいない状況だ。50歳〜55歳が約30%、55歳〜59歳が約20%となっている。
組合 CTSへの出向者数は。
会社 CTS全体で約250名で、内、若年出向が約30名強、エルダー出向が約210名強だ。
出向者全体の約50%位になる。
組合 これまでに京葉車両Cで車輪転削と構内入換業務1日勤が委託されたが、現時点でどう評価しているのか。
会社 車輪転削で3名分、構内入換業務で2名分を委託した。現在まで若干ミス等が発生したが、問題なく推移している。
組合 単なるミスで済むのか。4月と5月には委託した「仕業1」の業務を、JRの「仕業2」が担当するという明白な偽装請負が発生している。CTSには業務を遂行する能力・経験がないということだ。ウソの回答を言うな。
会社 ・・・問題なく推移していると考えている。
退職者もいない、プロパーもいない、コストも削減できない状況で、業務委託が必要なのか?
組合 「新たな再雇用制度への的確な対応」とは具体的にどう対応するのか。
会社 定年延長すれば同じ職種に就けるので一番いいと思う。しかしエルダーの制度上、再雇用し、雇用の場を確保することになっている。
組合 提案の「的確な対応」とは直ぐに対応することを考えているはずだ。しかし、当面3年は退職者がほとんどでない状況だ。「的確に対応」するといっても対象者がいなければ何の意味もないはずだ。
会社 ・・・確かに3年位は退職者がいないのは事実だ。
組合「経営基盤をより強固にする」と言うが、業務委託で経営基盤が強固になる理由・根拠は。
会社 エルダーの技術力を活用してグループ会社の技術職を維持し全体で発展させていきたい。
組合 「発展」というが、どのように発展するのか。
会社 鉄道業務を含めてその他の業務も発展できると信じている。会社として夢を持っている。
組合 何が夢だ。現場では業務委託により職場と仕事がなくなり、強制で出向に出されるのが現実だ。職場を奪い、労働者の夢や希望を壊しておいてどうやって「発展」するというのだ。
会社 ・・・。
組合「エルダー社員の技術力・ノウハウを確実に継承し育成していく」というが、誰が、誰に対して技術を継承するのか。
会社 CTSにプロパーを採用してもらい、エルダーが技術を教えながら業務を行う。10年を目安に技術向上を図りたい。
組合 「プロパーに教える」というが「10月1日」に委託してもCTSにはプロパーすらいないではないか。本社提案から3年経ってもプロパーの採用・養成ができていない。委託の根拠がないということだ。
会社 ・・・CTSはプロパーを採用・養成すると言っている。
組合 「コストダウンを徹底した効率的な事業運営」と言うが、どの位ストダウンになるのか。
会社 今回の施策では目に見えたコストダウンはない。
組合 今の社会で、直ちに業績に反映できない施策を行うなどということはあり得ない話だ。
会社 将来的にはコストダウンにつながると考えている
組合 「グループ全体を発展させ、より働きがいのある職場・労働環境を早急に実現させる」とはどういうことか。
会社 清掃業務は単価が安いため現在の労働環境がいいとは言えない。単価の高い業務を委託することでCTSの労働条件が上がる考えている。
組合 われわれもグループ会社の一員だ。休日数が5日も減り、清掃業務もやらせようとしており、出向させられるわれわれの労働条件が切り下げられ、労働強化になる。われわれに犠牲になって我慢しろということではないか。こんなことは絶対に認められない。
会社 ・・・休日が減るのは確かだがグループ全体で発展できると考えている。
出向規程があるから本人の同意は必要ない?奴隷のように会社の好き勝手にされてたまるか!
組合 若年出向の人数は何人か。
会社 現在員で90名前後だ。
組合 出向の業務上の必要性は。
会社 委託業務量が多いため、委託対象業務に就いている人に出向して業務を行ってもらう。
組合 それは、「10月1日」時点でCTSには業務を受託する要員、体制がないということだ。
会社 ・・・確かに、委託する業務を行うだけの要員はいない。
組合 出向の人選の基準は。
会社 現在、委託対象業務に就いている人が出向の基本となる。
組合 出向に関しては本人の同意が必要だが、意思の確認はとらないのか。
会社 出向規程があるので、出向のことは理解しているはずなので、本人の同意は必要ないと考えている。
組合 事前通知の時期は。
会社 9月14日前後から事前通知になると考えられる。
組合 出向期間については。
会社 3年で運用を考えている。
組合 戻る場所があるというが、具体的にどこになるのか。
会社 若い人には、技術管理もあるし、工場(大宮)もある。
組合 派出などは職場丸ごと委託になる。元職場といってもその職場がない。どこに戻るんだ。
会社 ・・・派出の場合には、延長になると考えている。
組合 延長を拒否したらどうするのか。
会社 本人が希望しない場合は、任用の基準で延長する。
以 上 |