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ローカル切り捨て輸送体系の抜本的変更(12月ダイ改)

 12月ダイヤ「改正」は、千葉における列車輸送体系の抜本的変更=地方ローカル線の全面的な切り捨てに向けた重大な転換点になるダイ改だ。

JR千葉支社の基本方針

 JR千葉支社はこの数年来、千葉始発のローカルはすべて廃止することを基本方針としてきた。「経営資源を首都圏に集中する」という経営方針の下に、千葉−館山、千葉−勝浦、千葉−銚子等のローカル列車は全廃し、基本的な列車運行は東京から70〜80q圏内までとし、それは東京から直通の快速列車だけにするという考えだ。「70〜80q圏」とは、木更津・君津、上総一宮、成田、成東までということだ。それから下りは完全に宙に浮くことになる。
 おそらく、その区間は千葉への直通列車ではなく、例えば、安房鴨川−上総一宮間を行ったり来たりする列車をたまに走らせればいいと考えているのだと思われる。これは、利益をあげることだけを求めて、鉄道の公共性を放棄し、過疎化に苦しむ地域をさらに切り捨てる行為だ。しかし千葉支社は、「将来どんな列車運行にしようとしているのか」と何度質しても口を噤んで全く答えない。

千葉始発ローカル列車全廃に向けた一歩!

 12月4日に予定されているダイ改は、明らかに、こうした方向に大きく一歩を踏み出そうとするものだ。
 合計12本の特急列車(内房線6本、外房線4本、総武本線1本、成田線1法)を廃止するとともに、東京〜上総一宮間に京葉線回りの快速列車6本を増やして、千葉始発の普通列車6本を削減するのである。
 千葉から外房線方面に行く人は、内房線の列車に乗って、京葉線からくる上総一宮行きに乗り換えるしかなくなるということだ。
 千葉者が考えているのは、こうしたダイ改を何度か繰り返して、千葉始発のローカル列車をすべて廃止するということである。そうなれば、木更津・浦、銚子、成田、成東から下りへは直通では行けなくなる。
 またそれは、運転基地のあり方の大再編を意味するものでもある。すでに水面下では、銚子運転区や成田車掌区を廃止してを佐倉にもってくる等が画策されている。
 これは、地域の生活や産業に深刻な影響を与えるものだ。民営化された企業だからといって、何の説明もなく、こんなことをなし崩し的にやっていいはずはない。最低やらなければいけないことは「将来、列車運行はこうしたい」ということを明らかにして、影響を受ける地域と協議し、合意を得ることではないのか。しかしJRはそんなことは一切せず、将来像はひたすら隠したまま一方的に結果だけを押しつけようとしているのだ。絶対にやってはならないことだ。

12月ダイ改合理化許すな

 さらに12月ダイ改では、派出検査体制の見直し・要員削減(千葉派出・成田派出)等も提案されている。全面的な外注化攻撃と一体で、保安部門の切り捨てが進められようとしている。ローカル切り捨て・外注化阻止に向けて闘いに立ち上がろう。

外注化は安全崩壊もたらす

 業務外注化は安全の崩壊をもたらすものだ。例えば、7月22日早朝4時頃、山陽新幹線・新神戸−西明石間の須磨トンネル内で起きた保守作業車同士の衝突・脱線事故がそのことを示している。この事故で保守作業車の運転士が負傷し、現場は午後2時すぎまで不通となった。
 この事故は、レールを研磨する作業を行なっていたレール削正車に、トンネルの保守作業を行なっていたトンネル保守用車が衝突したものだ。どちらもJRが丸投げ外注化した業務であった。削正車と保守用車は、それぞれ「レールテック」「大鉄工業」という別々の下請け会社が所有し、さらにその運転や業務にあたっていたのは、「エージーエム」「清水建設」その他の孫請け、ひ孫請け会社の労働者であった。JRの社員はひとりも居なかった。しかも、JRが組んで丸投げした作業ダイヤは時間的に相当無理なものであったと言われている。事故はこうした中で起きたのだ。これが外注化の実態だ。
 外注化を許してはならない。闘いに立ち上がろう。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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