外注化は、「偽装請負」のオンパレード!
休日の作業責任者に電話で作業指示?
千葉支社− 「偽装請負」を免れるために苦し紛れの回答!
この間、動労千葉は、JR東日本による検修業務の全面外注化攻撃に対して、幕張支部を先頭にして職場生産点からの反撃で、4月1日実施を阻止してきた。
とくに、業務外注化の場合には、ほとんどの場面において偽装請負を行わなければ作業を行うことさえできないというのが現状だ。
幕張車両センターでは、現在、車両客室内の座席や窓ガラス、蛍光灯等に関する業務(車室業務)は千葉鉄道サービスが行っているが、この作業についてもJRと千葉鉄道サービスとの間で業務委託契約に基づいて行われている。
作業に関しては、幕張車両センターの担当者から千葉鉄道サービス幕張事業所の作業責任者に列車の運用計画等が指示され、それに基づいて千葉鉄道サービス側での作業が行われる。車室業務の場合には、作業責任者がJRからの指示を受け、その内容を作業担当者に指示して作業が行われることになっている。
休日の者に、何の根拠で業務上の指示連絡を行うのか?
ところが、車室業務は曜日に関係なく毎日行われているにもかかわらず車室業務の作業責任者が休日等には配置されていないため、幕張車両センターの担当者から車室業務の作業員に対して直接作業指示が行われるという問題が明らかになったのだ。JRの担当者が請負会社の作業者に直接作業指示を行うことは「偽装請負」そのものだ。
この問題について動労千葉は、申22号に基づき7月 日、千葉支社との団体交渉を行い、「偽装請負」が行われている実態を追及し、検修業務の全面外注化計画撤回を突きつけてきた。
しかし団交の中で千葉支社は、「休日の場合には電話で連絡する」という、とんでもない回答を行ってきたのだ。休日の作業責任者にJRが電話で連絡し、連絡を受けた作業責任者が車室業務の作業者に電話で作業指示を行うから大丈夫だというのだ。
業務外注化のような請負の場合、発注者が請負会社の作業者に直接指示を行うことはできない。このため、双方に責任者を置き、この間で指示・連絡のやり取りが行われ、請負側の作業責任者から作業者への指示により作業が行われることになる。
今回の件で言えば、幕張車両センターの担当者から千葉鉄道サービスの作業責任者に作業指示が行われ、これに基づいて作業責任者が作業者に具体的作業を指示することになっている。
千葉支社の回答は、作業責任者が休日の場合には、電話連絡で指示しろというのだ。こんなデタラメは絶対に許せない。
休日で勤務に就いていない作業責任者に対して、JRの担当者はどのような根拠で業務上の連絡や指示ができるというのだろうか。また、連絡を受けた作業責任者も、どのような立場で連絡を受け、車室業務の作業者に指示を行うことができるというのだろうか。しかも、この指示に基づく作業で事故があった場合、その責任は誰が取るというのだろうか。
こうしたことなどを考えれば、休日で勤務に就いていない以上、業務上の権限もないし、指揮・命令ができないことは明白だ。これを承知の上で千葉支社が前記のような回答を行ったこと自体、「偽装請負」をまぬがれるための「脱法行為」以外の何ものでもない。
青年労働者を強制出向に駆り立てる東労組を許すな!
しかも、車室業務だけでもこのような問題が数々出てきている状況の中で、検修業務の全面外注化が行われた場合、全ての場面において「偽装請負」なしには成り立たなくなることは明らかだ。こうしたことを承知の上でJR東日本は検修業務の外注化を行おうとしているのだ。
「偽装請負」でしか成り立たない検修業務外注化を粉砕しよう!
検修業務全面外注化を率先して受け入れ、青年労働者を強制出向に駆り立てるJR東労組を許すな!
動労千葉申第32号による申入書
記
1.この間、幕張車両センターで千葉鉄道サービスが行っている車室業務について、休日の場合には千葉鉄道サービス側の作業員がいないためにJR側が直接指示を行っている問題について、「動労千葉申第22号」に基づき団体交渉を行ってきたが、その中で千葉支社は、「休日の場合には電話で連絡する」旨の回答を行ってきたが、休日で勤務を行っていない者に対してどのような根拠で業務上の連絡を行うことができるのか、また、休日の者がどのような立場で現場に対する指示を行うことができるのか、千葉支社の考え方を明らかにすること。 |
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