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No.

外注化と一体の車両検修業務切り捨て
館山検査派出廃止許すな!

 千葉支社は、3月13日のダイ改をもって館山検査派出を廃止しようとしている。これは、検修業務の全面的な外注化攻撃と表裏一体の検修業務切り捨て攻撃だ。
 派出検査は、昨年10月の提案で、この4月1日以降外注化するとされている。だが、千葉支社は外注化どころか、派出検査そのものを廃止してしまおうというのだ。ここに示されているのは何か。要するにコスト削減だ。外注化前に駆け込み的に廃止して、外注費も徹底的に抑え込みたいということだ。多額のコストのかかる車両の検査・修繕などできる限りやりたくないと考えているのだ。ここに外注化攻撃の本質がはっきりと示されている。

何十年もの仕事は意味のないものだったというのか

 館山には、国鉄時代以来、何十年も間検査派出が置かれてきた。館山運転区廃止を強行した時にも、検査派出だけは残した。それは安全な列車運行のために必要性があったからだ。始発駅であり、電留線もある以上当然のことだ。
 運転士からも、「出区点検の時に列車に不具合があったら検査係も居なくてどうするのか」と不安の声が上がっている。館山、千倉止まりの列車の場合、木更津を出てから折り返して木更津まで約130qの間、検査係がどこにも居ないことになる。それがなぜ廃止なのか。何の理由もない。これまで何十年と行なわれてきた臨時検査等の仕事は全く意味のなかったものだとでも言うのか。

要員補充ができないならつぶしてしまえばいい
 
 理由はただ一つだ。発足から23年もの間、JRは検査係の養成をまともにやってこなかった。これまでは、検査要員の削減に継ぐ削減でしのいできたが、いよいよ退職者の要員補充のメドがたたなくなった。要するに、「要員補充ができないなら潰してしまえばいい」という発想だ。列車運行も安全も関係ないということだ。さらには、「ローカル線など車両故障で多少列車が止まろうが大したことではない」と考えているのだ。こんなメチャクチャな理屈で職場が廃止されようとしているのだ。車両の検査が投げ捨てられようとしているのだ。

本末転倒したこの姿!

 実際、館山と安房鴨川の検査派出で来年度中に3名の退職者がでる。千葉支社の検修体制全体としも、このままいけば、来年度中に検修体制が要員的にパンクしようとしている。それを館山派出の廃止と外注化で泥縄的にのり切ろうとしているのだ。
 だが、JRは鉄道会社のはずだ。車両の検査・修繕は、その一番基本的な業務のはずだ。それがこの現実である。カネ儲けだけに走り、「メンテナンスコストを削減しろ!」という号令のもとに突っ走ってきた結果、ここまで来てしまったのである。わかりきったことなのにも係わらず、何の手も打ってこなかった現実を見れば、経営幹部にとっての感心事は「エキナカ」だとか、「スイカ」だとか、「ビューカード」だとかのカネになる仕事だけだったとしか考えられない。まさに本末転倒した姿だ。

外注化によって技術継承が断たれ安全が崩壊する

 「〇〇が故障している」と、故障を報せるシールが貼られたまま、検査する体制がないために、列車が半年もそのまま走っているという現実。しかもそれが、何度となく申し入れ、団体交渉をやって改善を求めても、何年たとうが、何の対策もとられない現実。一体今のJRどうなっているのか!            ・
 しかも、外注化は、こうした現実をさらに悪化させるものだ。会社は、これからは委託先の下請け会社で車両検修のプロパーを養成すると言っている。断言するがそんなことは絶対不可能だ。下請けの酷い労働条件のもとで技術者の養成や技術継承など絶対できない。そもそも労働者を長期間定着させることすらできないはずだ。「つねに依願退職者の行列ができている状態で、未熟練の労働者ばかりだった」という日航の機体整備の下請け会社の実態を知らないのか。
 しかも外注化すれば、JRは当然外注費を徹底的に叩く。下請け会社は元請けに文句を言うことなどできない。こういう関係が永遠に続くことになる。
 こうやって技術継承が断たれ、安全が崩壊していくのだ。そして労働者の雇用や権利が破壊され、非正規職に突き落とされていくのだ。こんなことは絶対許してはならない。闘えば止められる。外注化を止めよう! 館山検査派出廃止絶対反対!
 心から訴える。動労千葉に結集し、ともに闘おう。

第62回定期委員会     
▼2月28日 /13時 
▼DC会館・大会議室
10春闘勝利、1047名解雇撤回、外注化阻止の新たな方針を決定しよう! 

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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