JR東日本は、組合要求に基づき、定年延長を行え!
「エルダー社員」制度について申10号で申し入れ−動労総連合
動労総連合は、JR東日本が提案してきた「新たな再雇用制度の実施」(「エルダー社員」制度)に関して、5月23日、JR東日本本社に対して、申10号により左記のとおり申し入れを行った。
「エルダー社員」制度は、シニア制度が完全に破産したことを示すものだ。そうである以上、「高齢者雇用安定法」が第1に求めている定年年齢の延長を行わなければならないはずだ。JR東日本は、分割・民営化から20年が経過する中で最高利益を更新し続けているなど、定年年齢を実施できる条件は整っているのだ。JR東日本は、定年年齢の引き上げを実施しろ。
また、「シニア協定」による「業務委託の深度化」の問題がどのように整理されるのかも全く明らかになっていない。
さらに、「エルダー社員」制度でJR本体に残る場合の条件や、「指導添乗」を行う場合の身分の問題、「指導添乗」中にハンドルを握る場合があるのかどうか、社宅・寮の利用の問題等々、解明しなければならない問題が山積している。
JR東日本は、申し入れに基づき誠意ある回答を行え。
「新たな再雇用制度の実施」に関する申し入れ(動労総連合申10号)
1.再雇用機会提供制度を廃止し、会社で再雇用する制度を新たに設けることとした具体的理由を明らかにされたい。
2.「高年齢者雇用確保措置」を、定年年齢の引き上げではなく「 再雇用制度」 とした理由について明らかにされたい。
3.「 エルダー社員」 の雇用契約期間を、「 原則としてグループ会社等への出向」 とした理由について明らかにされたい。
4.1953(S28)年4月2日生まれ以降の者の「 高年齢者雇用確保措置」 について、どのように考えているか明らかにされたい。(今回提案した制度は、それまでの措置として考えてよいということか。)
5.再雇用機会提供制度の廃止にともなう「 シニア協定」 の取扱いについて明らかにされたい。
6.「 エルダー社員」 制度について、次の点を明らかにされたい。
(1)今回提案された制度により再雇用を希望しても、再雇用されたい場合があるのかどうか。
仮にあるとすれば、どのような場合か。
(2)制度の周知、希望の把握、出向先の決定等、一連の手続について具体的な時期・方法等について。
(3)「 人材育成や技術継承を目的として、出向を命ずることなく会社において勤務させることがある」 としている点について、職種等具体的にどのようなケースを想定しているのか。
また、「 人材育成」 「 技術継承」 に関する具体的業務内容について。
(4)「 会社において勤務」 する場合、所属する業務機関の標準数と再雇用者との関係について。
(5)出向先について、「 グループ会社等」 としているが、グループ会社以外にどのような出向先を想定しているのか。
(6)「 グループ会社等」 へ出向中の社員が定年年齢を迎え、「 エルダー社員」 を希望した場合の取り扱いについて。
7.「 労働条件等」 について、次の点を明らかにされたい。
(1)「 転勤等」 について、出向先会社の変更も含まれるのか。
(2)出向先での「 勤務評定」 について、どのように行うのか。
(3)業務上の災害等により療養した場合の「 解雇」 の取り扱いについて。
(4)「 フルタイム勤務」 「 ハーフタイム勤務」 の選定の考え方について。
(5)「 年次有給休暇」 の勤続期間の計算について、会社において勤務する場合と、出向者で違う取り扱いとした理由について。
また、「 ハーフタイム勤務」 の年次有給休暇の取り扱いについてどのようになるのか。
(6)「 エルダー社員」 が行う指導添乗とは、具体的にどのような業務を考えているのか。
(7)「 指導添乗等」 の「 等」 とは具体的に何を想定しているのか。
(8)指導添乗にあたって、「 エルダー社員」 がハンドルを握ることはあり得るのかどうか。
(9)「 エルダー社員」 が行う「 人材育成」 「 技術継承」 「 指導添乗等」 の指導的業務は、指揮・命令の権限などどのような立場で行われるのか。
(10)「 乗務員及び自動車乗務員の勤務制度は設けない」 とした理由について。
(11)出向先のグループ会社等が倒産等になった場合の取り扱いについて。
(12)「 基本賃金」 額の根拠について。また、「 等級区分」 「 地域区分」 とした理由について。
(13)今回提案の制度による出向先が、出向特別措置の支給対象となるのかどうか。
(14)金額を調整する場合の「 特に必要と認めた場合」 とは。
(15)「 割増賃金」 で、1時間当たり賃金額の算式の分母を、「 フルタイム勤務」 で「 155.8」 、「 ハーフタイム勤務」 で「 90.6」
とする理由について。
8.「 福利厚生等」 について、次の点を明らかにされたい。
(1)社宅・寮の利用について、「 社員から継続して入居する場合」 とした理由について。
また、定年年齢前に再雇用先の勤務地が決まった段階で社宅・寮に入居することができるのかどうか。
(2)「 カフェテリアプラン」 及び「 社員共済会、社員持株会、社員預金、財形貯蓄、団体定期保険」 を利用する場合の手続等について。
9.社員の年齢構成等について、次の点を明らかにされたい。
(1)社員の年齢別構成人員の詳細。
(2)社員数及び、鉄道事業の標準数、現在員数。
(3)出向予定先のグループ会社等の数及び出向受け入れ可能数。
(4)現在の出向者の総数。
(5)再雇用機会提供制度における再雇用の総数
−以上−
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