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安全衛生委員会議事録の不自然な空白の一行

 「日刊」前号でも報告したように、千葉支社は、5月16日の団交において、南引き上げ線へのATS設置の必要性が議論された、03年12月の幕張電車区安全衛生委員会での議論について次のように回答した。

 03年12月に開催された幕張電車区安全衛生委員会で、今回事故が発生した現場へのATS設置要求に関する議論が行なわれたことは、当時の関係者からの確認をとったので間違いない。しかし、議事録には残っていなかった。結果的には要求として上がっていなかったことになる。

 われわれは、その場で当日の議事録の開示を求めた(別掲)。これは、法律で3年間の保存が義務づけられているにも係わらず、事故後、現場で開示を求めても「見つからない」等の理由で明らかにされてこなかったものだ。

不自然に一行が空白に

 だが、議事録をよく見てほしい。「議事録に残っていなかった」というが、どう見ても不自然に一行開いている。一体なぜ一行だけ空白になっているのか? しかも空白になっているのは、ちょうど「南引き上げパトライトの設置を行なう」と、南引き上げについて議論がされている所だ。
本当はこの行にATS設置に関する要求があったことが記載されていたのではないか?
 労働者側委員3名の会議録(業務機関側委員から配られた議題等を記載したペーパーの「メモ欄」に記入されたもの)には全員次のようなメモが残っている。

○洗浄機ランプで間違える。信号見えないので(ATS)SNつけてほしい。  
○仕業、構内人員不足。休日、公休出勤が多すぎる。  (山田委員メモ)
○第2基地洗車機SNの取り付けはどうか → 検討  (小沢委員メモ)
○洗浄機の所にSNを。  (関委員メモ)

 この空白の一行はなぜ生まれたのか。真相は闇の中だが、現場からのATSの設置要求を無視したことについて、支社の責任回避のために消されてしまったのではないのか?
 あるいは、多額の費用がかかるような要求を支社にあげたら、現場長が叱責されるため、一旦は書かれたものの、支社に報告する前に消され、空白が生じたとも考えられる。
 支社も、いくら安全上の問題を指摘しても、目先の自己保身優先で、本社にものを言ったり、予算要求をしたりなどできない雰囲気が蔓延している。これはこの間の運転保安確立闘争のなかで何よりも感じたことだ。
 そして、重大事故が起きるまでは、何もなされないということになる。南引き上げ線へのATS設置要求も、こうして、何ひとつ真剣に検討もされず握りつぶされていたのだ。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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