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千葉支社は、「速度超過防止策」70箇所を直ちに明らかにしろ!

 国交省は、尼崎事故にふまえ、各鉄道会社に対し、曲線の速度超過防止対策について6月30日までに報告するよう求めていたが、JR東日本は、曲線や分岐器、線路終端部820箇所について対策を行うことを明らかにした。
 新聞報道では、千葉支社管内は70箇所。その内、国交省基準で05年度中に実施するのが次の3箇所。

外房線/蘇我〜上総一宮間
外房線/上総一宮〜勝浦間
総武緩行線/浅草橋〜市川間 

その他の67箇所は09年度までに対策を行うという。

なぜ現場には隠すのか!

 動労千葉は、直ちに会社に申し入れを行い、支社管内の70箇所について具体的な場所はどこなのか、対策を実施する時期はいつなのかを申し入れ、何度となく問い合せているが、千葉支社は未だ何も明らかにしていない。
 こんなおかしな話しがどこにあるのか。この70箇所は、会社自身が「速度超過した場合、脱線の恐れがある箇所」として拾い上げたものだ。
 すでに2週間近くがたつにも係わらず、実際ハンドルを握る運転士には、それがどこなのか何も知らされていないのである。国土交通省には報告し、マスコミにも発表したにも係わらず、真っ先に知らせなければならないはずの運転士には何も知らせず、もちろん注意喚起ひとつされていないのだ。

世間体と「お上」だけ

 この会社にとって大事なのは世間体と「お上」だけ。現場には「お前らは言われたとおりに仕事をしてればいい」という対応なのだ。ここが危険だとか、安全だとか、運転士のぶんざいで口をだすな、そんなことを知る必要などないという姿勢なのだ。
 もう一度思い起こしてほしい。尼崎事故以降、職場でだされた唯一の指導文書が次のようなものだったことを。

1.決められたことは確実に実行する
2.お客様の立場に立った接遇(言葉遣い、態度に気をつける)
3.制服の正しい着用     
4.執務の厳正(乗務員室での喫煙、雑誌類及びジュース類の持込禁止、背面カーテン開放)
5.乗務員室では携帯電話の電源を切り、カバンに保管

 安全の「あ」の字もなければ、尼崎事故を自らの問題として考えようという訴えかけのひと欠けらもない。

現場の声を封じる

 安全対策が必要な具体的箇所を現場に示したら、今の制限速度で本当にいいのか、安全工事が済むまで速度制限をすべきではないのか、もっと余裕時分を盛り込んだダイヤ設定にしてほしい、等々、現場からは当然様々な声があがることになる。そうした声を封じるために、何も知らせないという対応を続けているとしか考えられない。
 あるいは運転士が恐くなって速度を上げることを躊躇し、列車が遅れるかもしれないと考えているのだろう。
 だが、現場の感覚や声こそ、安全にとって最も大切なものではないのか。

東浪見も含まれている

 今回の「速度超過対策」実施箇所には、われわれが安全運転をしている東浪見の45qポイントも含まれているという。しかし千葉支社は、それすら未だ明らかにしていない。一体いつ具体的な安全対策を行うのか。9年も放置し続けた責任は感じないのか。
 だがこれは、安全運転行動が全く正当なものであることを支社自身認めざるを得なかったということだ。ところが逆に「会社の運行管理権を奪う」などと称して処分しようというのだ。こんなことが許されていいはずはない。

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