関係当事者の皆様へ
国鉄千葉動力車労働組合の争議行為等に関する見解
平成17年3月15日から同19日まで、国鉄千葉動力車労働組合(以下、動労千葉)の一連の争議行為について、東日本旅客鉄道株式会社(以下、JR東日本)の一利用者として申し上げさせていただきます。
旧国鉄が昭和62年の分割民営化以降、度々、動労千葉に置かれましては、争議行為を繰り返し、決行され、千葉県内のJR線に多大な影響が発生し、現にそれが行われております。
私は以前より、動労千葉の争議行為については内容がどうあれ、支持するつもりはありませんでした。しかし、昨年来、JR東日本千葉支社管内における保線に関するトラブルが、計10数件発生。「枕木不備」、「レールのつなぎ目の破損またはボルトの欠落」、「レールヘのひび」と、1つ間違えれば利用者の人命に関わってきます。それらに対し、JR東日本は具体的かつ、明確な説明を動労千葉に限らず、地元自治体、沿線利用者に対しありません。
JR東日本は、「乗客に不安を与えないよう対策を講じる」というコメントのみで、保線のトラブルが次から次へと発生している実態に、「一昨年の監督官庁の中央線、京浜東北線における保線トラブルに対する事業改善命令」が、結果として裏切られています。
私はこれらの動きを総合的に判断し、今回の動労千葉の争議行為について、大義名分が保線トラブルに関する改善を求めている点は、利用者に対し、説得できるものであり、争議行為そのものに支持は致しませんが、問題解決を進めさせるためにはやむ得ず、「黙認」の立場を申し上げたいと思います。
いまなすべきことは、動労千策がこのような争議行為に至る前に、一連の保線トラブルについて、現場確認、原因究明、対策を講じることであります。
私は昨年末、地元近隣で千葉県安房郡和田町にあるJR内房線和田浦駅付近(蘇我起点より107.2キロメートル地点)、「枕木不備」の実態を確認し、改善を求め、平成16年12月18日までに枕木の交換を確認致しました。しかし、この間、約1ヵ月以上にわたり、全く手をつけずそのまま放置し、列車の運行を続けたこと自体、乗客、沿線住民「軽視」といわざるを得ません。
本年、明らかにされた4ヵ所の現場において、幸い発見が早かったものの、それこそ、利用者の人命に関わってくることであり、この実態は改善されなければならず、JR東日本の保線業務に対する再度の調査を監督官庁は実施されるべきと思われます。
さらに、これは一利用者が口をはさむことではありませんが、内房線館山駅を13時前に始業、当日の22時終業とする運転士さんのローテーションについて。先日、高知県の土佐くろしお鉄道宿毛駅構内での列車事故で、運転士の健康状態が、事故原因のかぎをにぎると一部で報道されています。
乗客の人命を預かる運転士にもしものこと、健康状態つまり過酷な勤務により、かりに事故が発生し、犠牲者へ「金銭的な決着」ですますようなことであれば、いささか、乗客を「荷物」同様に扱っていると指摘をされてもやむ得ません。
この運転士の勤務の件は、外部が立ち入ることではありませんが、少なくとも、第一線で乗客の命を預かる立場であり、その点に配慮しながら、対応されること。この件について、JR東日本において、コメントをされる前にこのローテーションを作成した方が、実際、運転されることではっきりされるものと思われます。
最後に。私は平成16年12月24日、JR東日本の大塚社長宛の内容証明を送付致しました。毎年6月の千葉県からJR東日本への要望活動実施前に、早くてもこの4、5月の連休前に、この内容証明記載の件と、本日、申し上げた見解について、JR東日本本社に直接出向き、お話をお伺いしたいと思います。もし、私の行動を拒否するようなことであれば、この問題を監督官庁へ場所を移し、直接、お話をさせていただきたいと思います。
※当事者送付先 東日本旅客鉄道株式会社本社、 同千葉支社、国鉄千葉動力車労動組合 国土交 通省鉄道局 同関東運輸局鉄道部管理課
※文書送付周知先 千葉県総合企画部交通計画課 千葉県安房郡富山町 同和田町
(各関係者に送られた利用者からのFAXより)
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