メンテナンス近代化(第3期)合理化阻止へ!
職場での新保全体系の矛盾噴出で千葉支社を徹底追及!
JR東日本は、検修部門の大合理化を目的とした「メンテナンス近代化(第3期)計画」を、すでに5月22日に提案を行い、これに伴い千葉支社においては京葉電車区において検修庁舎の改築や交番線の増設工事が開始されている。
今回会社が提案した内容は、03年〜05年までの3年間で検修区の統廃合や首都圏3工場の役割を抜本的に見直そうというものだ。検修区の統廃合では、習志野電車区の電留線化(廃止)し、検修業務は三鷹電車区に集約、幕張電車区では217系車両の検修業務を鎌倉総合車両所に移管し、京葉電車区については、豊田電車区から武蔵野線車両300両分の検修業務を移管しようとしている。また、首都3工場では、大井工場は新系列車両、大宮工場は特急や通勤・近郊型車両、鎌倉総合車両所は05年度に工場を機能を廃止するとしている。
また、工場と区所との一元管理を行うために工場を「総合車両センター」に、区所を「車両センター」とし、来年4月から移行するとしている。しかも工場と区所との人事交流を行うとしている。特に、検修区に配属となる新規採用者は一旦2年間は工場に配属した上で区所に戻すとしている。すでに採用されている者も積極的に工場と区所間の人事交流を行うとしている。
しかし、会社がこうした合理化計画を提案する一方で、現場においては新保全体系の矛盾がいたる所で噴き出している。
動労千葉は、会社側のメンテナンス近代化(第3期)に対する解明と、新保全体系に関する職場での矛盾や問題点を千葉支社に突きつけ、団交の場で徹底的に追求してきた。
計画取替が全くできていないという現実
新保全体系に関して、導入当初千葉支社は、消耗品については「個別に管理する」 「大量発生しないように計画的に取り替える」との回答が行われていた。しかし実際には、現在工場で制輪子などの交換が行われてこないため、幕張電車区においては発生取り替えが頻発し、新保全要員の他に機動班から取り替え要員を送り込んで交換するという、会社回答と矛盾する業務が行われている。こういう状況であれば、わざわざ新保全体系で行う必要もなく、従来の交番検査に戻すべきなのだ。
これについて千葉支社は「月に数日交検線が1本空くので、ここで消耗品を取り替え、リセットしたい。区の管理者を確実に指導したい」との回答を行ない、完全に新保全体系の矛盾を認める結果となつた。
予備品が足りなくて仕事ができない!
一方、区所での予備晶の在庫の問題も深刻になつている。
この間では、183系や113系車両の制輪子や、モーターカーボンが無くなつてしまい、作業に支障を来すという事態になつている。しかも、作業の前日には「カーボンがなくなる」との話を区の助役にしているにも関わらず、全く対応しなかたために発生しているのだ。本来であれば、無くなる前に揃えるのが普通だが、もしも足りなくなった場合でも京葉電車区に部品を借りるなりできるはずだ。しかし、現場ではそれすらも行おうとしていないのだ。
こうした状況に対して千葉支社は、「当日足りなくなつたこともあつたが、後回しにしたということはない。倉庫担当もあるので、調達するようにしたい」との回答を行ってきた。
前項の消耗品交換の問題や予備晶の管理等については、助役等の職制がきちんと把握し、的確に指示すべきであるにもかかわらず、そうしたことが全くできていないところに最大の問題があるということだ。
結局、JR東日本という会社自体がそうした体質を作ってしまったということだ。
安全を解体する大合理化阻止へ!
この間千葉支社は、運転関係の事務センターを設置するとしているが、これに関しての解明に対しては「業務の振り分けは大体終了した。電車区と乗務畠関係の業務量の規模は、現在の半分のイメージだ」との回答み行い、今年度中には実施したいとの考え方を示してきた。
さらに、錦糸町駅〜東京駅間のATS−P化が実施された塩合の幕張電車区の弱電(ATS特性検査)と検査派出のあり方について質したところ、「弱電については必要な技術力は持続していかなければならない」と具体的な回答を避けるものであった。錦糸町派出については、「臨検対応もあり、今のところすぐにどうこうなるというものではない」と回答し、当面廃止の考え方がないことを明らかにしてきた。
また、運転免許所有者の構府運転業務への坦務指定については「免許を持っている人を使うことは一つの選択肢」「資格のある人に乗ってもらうこともありうる」との回答を行ってきた。
パンスリ板計測装置が鳴動した場合の取り扱いでは、@仕業検査の車両が鳴動した場合は、仕業検査、A仕業検査以外の車両が鳴動した場合でも、仕業検査に点検してもらいたい、B業務の関係で取り替えができない場合hが臨検対応になる、C臨検要員が出せない場合は、仕業の他の業務を止めて交換する場合もある、との回答を行ってきた。
現場においてこれだけ矛盾が噴出してる状況の中で、メンテナンス近代化(第3期)を強行するということは、検修業務そのもの=安全に関する考え方を完全に解体するものだ。
メンテナンス近代化(第3期)合理化粉砕、検修・構内業務の全面的な外注化阻止に向けて、全力で闘いぬこう!
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