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相次ぐ傷害事故−[幕張支部からの報告]

ひとつ間違えば死亡事故!しかし
何一つ真剣に対応しない会社

 7月1日から始まった「全国 安全週間」は、なにごともなく7日に終了した。しかし、幕張電車区においては、重大事故、傷害事故が多発している。
 今年度にはいってから5月に高圧(MS)に触れ右腕、右耳を火傷する事故、6月には転削作業中に指の腱膜に達する切創事故、3日後には清掃作業中に階段を踏み外し、落下し腰中骨骨折した事故が発生している。

死亡に至りかねない重大事故

 特に5月15日に発生した感電事故は、ひとつ間違えば死亡事故に至りかねない重大事故であった。
 事故の概況は、本人(交番検査制御担当見習い)が交番一番線にてゼッケン21(183系6両編成)の交番検査で下り運転台からの空ノッチ試験を終え、床下機器カバー取付け確認後、スイッチ箱付近でピット下から上へ上がろうとした際にもっていた点検ハンマーがMSに触れたため発生したアークにより受傷した。MS+側からハンマーを通して−側に電流が流れ6両編成が動いた。本人に応急処置をし救急車を手配し入院した。
 その後、交検は中止になり警察、支社の現場検証、対策がねられ?その日は終了した。

何の対策もとらない幕張電車区

 翌日朝の点呼は、区長が出てくるでもなく、事故の報告と本人のケガの状態しか言わなかった。現場当局は、本当に重大事故と認識しているのか、本当に社員の安全を考えているのか 「怒り」がみんなにわいてきた。
 交番検査の点呼に助役を呼び事故対策を決めるまで今日の仕事は出来ないと当然の声がみんなからあがった。
 助役は、「交検終了後、安全会議を開催しそこで決めるから仕事を開始しなさい」と言ってきた。「今日一日何も決めないで同じ感電事故がおこったらどうするか」とつめより、全パートが終了するまでパンタグラフは挙げない、スイッチ箱に仮のカバーをつける。空ノッチ終了後の後検査は、パンタグラフを下げて行なう。という不十分ではあるが緊急の安全対策をみんなで決めて交番検査作業についた。
 夕方の安全会議は二度とこのような事故をおこしてはならないと退区時間が過ぎても討論はつづいた。安全会議で決まった事項は、作業ダイヤにのせ、参加していない人もふくめ全員にわたすことになったが、2ヵ月たった今も作られていない。感電したMS・BSの高圧スイッチ箱のカバーも業者に頼んであるというが今だに出来てこない。

闘わなければ安全は守れない

 当局は「絶滅を期する傷害事故」といいながら何一つ本気で対応していない。「責任追及より原因究明」といいながら本人に責任転嫁している。支社と団交を開いたが、支社も「特異な事故」「防ぎようがない」という一言で切り捨ててしまっている。安全は、闘わなければかちとれないということがよくわかった。
 われわれが、考える事故の原因は、民営化後の営利優先、東労との癒着、東労しか受からない試験制度、特に問題なのは平成採、新採に対する教育のあり方だ。新規採用3ヵ月で点検ハンマーを持たせ検査させたり、職場にはいって一年もたっていないものが先生になり教えたり、一本になって一週間の人が先生になったり国鉄時代では考えられなかったことだ。国鉄時代には点検ハンマーを持つまで20年はかかったのだ。小集団、提案、競技会、発表会、試験、通信教育が現場の仕事より優先される。こんな会社では、いつまでたっても事故はなくならない。安全は、闘う動労千葉しか守れない、東労と決別し、安全と職場を守るためにともに闘おう。     

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
 
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