03春闘で4日間のストを貫徹
今こそ労働組合の原点を!
2003年メーデーにあたって
労働組合の原点を
労働組合が怒りを忘れたらもはや労働組合ではない。労働者の権利や雇用、賃金が脅かされているのに、それに声をあげないとすれば、それは労働組合とは言えない。戦争の危機が世界を覆い、現に一片の正義もない侵略戦争が遂行されているときに、それに反対の声をあげないとすれば、もはや労働組合ではない。
私たちは03春闘で、4日間にわたるストライキに起ちあがりました。
私たちが03春闘にあたって何よりも痛切に感じたのは、労働者の権利がこれほどまでに軽んじられていいのか。労働組合は一体何のために存在しているのか。労働者が虫けらのように犠牲にされ、他方で「自由」、「正義」という名目で戦争が遂行される社会とは一体何なのか。社会のあり方そのものが根本的に間違っている、という思いでした。
歴史の分水嶺!
03春闘はイラク戦争をめぐる緊迫した情勢をはじめ、歴史の大きな転換点での闘いでした。米英は3月20日、ついにイラクへの空爆にふみきり、小泉政権は直ちにこの戦争を支
持すると表明しました。
そして小泉政権は、連休明けにも有事立法の本格審議に入り、日本を「戦争のできる国」に変貌させようとしています。
一方、春闘に向う過程は、幾千万という国際的な統一行動が幾度も闘われ、労働者・民衆の闘いが全世界で空前の規模で燃え上がる過程でもありました。戦争への危機感と労働者への激しい攻撃に対する怒りの声が結合し、全世界で堰をきったように新たな闘いが溢れだしています。世界の労働者が、団結し、連帯して、新しい時代というものを見いだす力をとり戻そうとしています。
03春闘は、こうした新たな情勢の なかで闘われた国際連帯闘争でもありました。
首切り自由−労働者への全面攻撃!
さらに今春闘は、日本経団連が「日本の労働者の賃金を発展途上国並みに引き下げる」と公言して、全面的な賃下げと、ぼう大な労働者の不安定雇用化−大リストラを宣告し、国会では、企業に「首切り自由」の権利を与え、終身雇用制の根本的な解体や、派遣労働の全面解禁、社会保障制度の根こそぎの破壊、大増税を狙う法改悪が強行されようという情勢のなかでの闘いでした。
こうした攻撃は、労働者の生きる権利そのものが根こそぎ奪い尽くされる時代が始まろうとしていることを示すものです。
03春闘をとりまく情勢は、私たち に、今声をあげずしていつあげるのか。今闘わずしていつ闘うのか。とつきつけていました。
新たな大リストラ
JRでも、会社は「賃金制度の白紙的見直し」公言し、今春闘では正面きって、「定期昇給の見直しについて議論させてもらう」と主張してきました。
また、車両の検査・修繕、車両の入換え業務、保線、電力や信号・通信設備の保守・検査、駅、車掌など、ほとんどの業務を外注化−アウトソーシングしてしまおうという大リストラの嵐が吹き荒れています。
さらに、「規制緩和」と大合理化を背景として、安全の最も基本的部分が解体されようとしています。例えば、無線で進行の指示を受けた場合は赤信号も無視して列車を進めろ、というようなとんでもない規定改悪が行なわれています。
私たちは03春闘で、こうした事態に反対の声をあげました。
不当解雇撤回!
03春闘にかけたもう一つの課題は、1047名の不当解雇撤回に向けた勝利の展望を何としてもこじ開けたい、今も職場に蔓延する不当労働行為を根絶しようということでした。
私たちは、国鉄分割・民営化の過程で理由なくJRの採用を拒否され、解雇された1047名の仲間たちの解雇撤回闘争を闘いぬいています。
今この闘いに大変な弾圧がかけられています。不当解雇された国労の仲間たちが、組合の大会で、政府・自民党の懐柔策にのって闘争終結に動こうとした国労本部に闘いの継続を要求したことを理由にして不当逮捕され、すでに6ヵ月間も拘留されています。まさに団結権そのものに対する前代未聞の大弾圧です。
私たちは、こうした攻撃と対決して、解雇撤回の日まであくまでも闘いつづける決意です。
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