貨物　夏季手当　「１・５箇月」

この超低額回答を許すな

　貨物会社は、６月２１日２００１年度夏季手当について「１．５箇月、７月４日支払い」を回答した。この超低額回答を断固弾劾する。
　この回答内容は、昨年夏季手当を０．２２箇月下回るこれまでで最低の内容だ。ベアゼロに引き続く貨物会社の賃金抑制攻撃を絶対許すことはできない。われわれは、組合要求に基づく再回答を要求する。貨物会社は、直ちに再検討を行い、再回答を行なえ。

はじめから削減の意図が

　貨物会社は、今年の新賃金交渉以降賃金抑制の意図をむき出しにして交渉に望んできた。いわく、「八期連続の赤字で賃上げの余地はない、比較の対象は物流会社でそれと比べればまだまだ良い、会社がなくなれば社員にとって最大の不幸黒字になるまでガマンを」、などと主張し二年連続のベアゼロを強行した。
　また夏季手当の交渉でも同様の主張を繰り返し、さらに「期末手当は業績の要素があるが収入は伸びていない」、これまでの夏冬同率から一転「夏より冬を多くしたい」などと、さかんに夏季手当の抑制の意図を前面にうち出し、夏季手当の削減は既定の事実のような主張を繰り返した。

犠牲の転嫁は許せない

　しかしどんな理屈を用いようが、労働者への犠牲の転嫁を許すことができない。すでに貨物で働く労働者は、数年にわたって賃金抑制攻撃を受け続けてきた。年収が毎年のように下がる、住宅ローンが返していけるだろうか、子どもが進学するのに大丈夫だろうか、などとだれもが不安を抱えている。せめてこのくらいあればと思うささやかな要求すら踏み躙られる現実に、怒りすら感じている。会社はこうした労働者の思いに真剣に向き合い、賃金抑制をただちにやめろ。

直ちに再回答を行なえ

　こうした貨物の現状の最大の要因は、分割・民営化体制にある。レールをもたない列車設定すら自由にならない会社が、「民間企業」として「自由な競争」などどだい無茶な話なのだ。それなのに赤字続きを理由にして、そこに働く労働者に犠牲を転嫁し、ガマンを強要する、こんなやり方をゆるすことはできない。
　貨物会社は、再検討を行い、組合要求にもとづく再回答をただちに行なえ。

　超低額回答打破！　６・１９貨物本社抗議行動闘う

　六月一九日十三時半より、千代田区三崎町・「内海」において貨物夏季手当超低額回答打破！緊急総決起集会が開催され、集会後ＪＲ貨物本社への抗議行動が闘われた。
　集会には、各支部から五十名の組合員が結集し、布施副委員長の主催者あいさつ（左　写真）に続いて、清水貨物協事務長の交渉報告、田中書記長の基調報告が行なわれ、夏季手当超低額回答を許さず、第二の分割・民営化攻撃と闘うことが提起された。基調をうけて貨物支部から服部新小岩支部長、宮内千葉機副支部長が決意を表明、続いて結集した旅客各支部代表も決意を述べた。最後に服部貨物協副議長の団結ガンバローで集会は終了した。
　ただちに貨物本社前に移動し、貨物本社に対し、超低額回答を許さない抗議の声を叩きつけた（写真　上　中）。