革マル・松崎支配の崩壊(中)
利権・金まみれの腐敗--怒りの声を今こそ決別を!
東労組の危機と腐敗
東労組内での、松崎と嶋田ら「新潟グループ」の醜悪な抗争(5631号参照)から見えてくるものは、次のような、革マル支配の驚くべき実態と危機である。
@「『松崎後』の委員長は当然俺だ」と考えて、これまで以上に会社との癒着関係を深めていた嶋田らに対し、会社との関係でも、組合内においても自らの利権や権力が失われることに危機感を募らせた松崎が、特有の陰湿な手段を使って猛然と巻返しをはかり、嶋田らを事実上追放したこと。
A 松崎は、東京支社人事(「大宮会議」出席者の担当課長就任)を謝罪・撤回させることによって、革マル支配と自らの権力を維持し、嶋田らを追い落とそうと全力を尽くし、それをめぐって対立が全面化したこと。
B 大塚体制になって以降、革マルと会社の結託体制が危機に瀕し、水面下で東労組が露骨に人事権に介入するようなことはできなくなっており、松崎や嶋田らは「使い捨て」に怯え、それが醜い内部対立を引き起こしたこと。
C 嶋田らが公然と「松崎追放」を主張して反旗を翻しているように、独裁者・松崎の威光、影響力も崩れ始めている こと。
D 東労組は、文字通り腐りきった「利権の巣窟」と化していること、そして
この点では、松崎も嶋田らも何ら変わるところがないということ。
「松崎支配」の崩壊!
次の二点だけは強調しておきたい。第一は、この事態が示しているのは、ついにJR総連−東労組の松崎支配が崩壊しはじめているということだ。
松崎はもちろんだが、辞任した嶋田や阿部、やはり松崎に蹴落とされたJR総連元中央執行委員長・福原や前新潟地本委員長・松崎嘉明らは、いずれも旧動労の革マル分子である。
それが醜い内部対立をおこし、「嶋田らは会社と密約して前顧問(松崎)の追放を画策した」、「松崎は『くそジジイ』だ、こんな人が指導してきたのかと思うと情けない」とののしり合っている。
新潟や長野をはじめ、東労組・革マルの相当数が松崎の言うこと聞かなくなり、「何で松崎だけが権力もカネも独り占めして東労組を“私党”化しているんだ」と反乱をはじめたのだ。辞任した8名の中には新潟・長野だけでなく、横浜出身の2名の中執も入っている。
利権の巣窟と化した東労組!
第二に、この抗争から見えてくる、腐敗の極致とも言うべき東労組の実態についてである。
聞くに耐えないものだが、松崎は「六百万円以上のセルシオ、四〇万円のローレックスを与えられ、立派な家を新築し、俺に二千万円くれれば新潟のローカル線を第三セクターにしてもいいと会社に言った」と言って嶋田らを非難し、逆に嶋田らは、「別荘をいくつも持って、できの悪い息子を「さつき企画」の社長にして自分だけ金儲けしている」と言って松崎を非難しているのだ。
お互いに金まみれの腐敗堕落を極めているということである。むろんこれらは、氷山のほんの一角に過ぎない。ここで双方が暴露し合っていることなどはむしろ本質的な部分でなく、お互いに触れることができない闇の部分が、こんなレベルを遥かに超えた規模であることは、想像に難くない。
だが、ここからかいま見えてくるのは、私腹を肥やすために組合費を湯水のように使い込んでいることはもとより、JR会社との関係、常に汚い噂が絶えなかった高崎商事(「大清水」の会社)などの関連会社との関係、あるいは「さつき企画」など組合自体の関連企業との関係など、ありとあらゆる場面で、頭のてっぺんから爪先まで、利権と金でドロドロに腐敗した姿ではないだろうか。
「二千万円くれれば第三セクター化を認める」などという話が真実だとすれば、松崎も嶋田らも、この間、会社の言うがままに受け入れてきた合理化攻撃の数々や、ベアゼロ妥結などの過程で、どれだけの金を懐に入れたことかわかったものではない。
【つづく】
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