労働委員会制度解体に反撃 千労委審理拒否裁判第2回

4月12日、国鉄1047名解雇撤回をめぐる千葉県労委審理拒否事件(千葉県労働委員会忌避申立却下決定取消行政訴訟)の第2回が行われた。この闘いは、国鉄分割・民営化との対決であると同時に、労働運動解体と産業報国会化の攻撃との対決だ。(日刊動労千葉8601号参照)

千葉地裁の審理を前に千葉県庁奥に建つ千葉県労働委員会のビルに向かって「審理を再開せよ」と声を上げた。

千葉地裁の大法廷の傍聴席を満杯にする結集で訴訟審理を圧倒した後、参加した動労千葉組合員をはじめ、弁護団、解雇者当該(動労千葉、秋田争議団)と支援の仲間で報告会を開催。

1047名の解雇撤回! 新たな闘いが始まった!

2月10日午後4時~(開場3時30分)
市川市文化会館小ホール(2階)

1.22千葉県労働委員会忌避棄却命令取消行訴

1月22日、千葉県労働委員会に対する行政訴訟が、大法廷を埋める結集をもって闘われた。裁判後の動労総連合決起集会では、多くの仲間から、1047名解雇撤回の新たな闘いへの熱い決意が語られた。「人生を掛けた闘いが素晴らしい地平を切り開いている。闘いは今からだ。」、「労働委員会が不当労働行為を扱わないなどということが許せるか。」・・・
1047名の解雇撤回闘争新たな闘いが始まった。動労千葉は12名の仲間たちを不当解雇した基準そのものが不当労働行為であったことを最高裁に認めさせ、しかもその基準を作ったのがJR側であったことを突き止めた。JRに法的責任があることは一点の曇りもなく明らかだ。しかし千葉県労働委員会は、巨大な国策と真正面から対峙することになるのを恐れてそっくり真実を葬り去ろうとした。それをめぐる裁判闘争が1月22日千葉地裁で始まったのだ。
2・10国鉄集会の成功を勝ち取り、第2回行訴(4月12日)に大結集を。


千葉県労働委員会への抗議行動 “1047名の解雇撤回! 新たな闘いが始まった!” の続きを読む

千葉県労働委員会は 真実に目を向けよ!不当労働行為の新しい事実が出てきたのに 話も聞かない、審問もしないはあまりに不当

署名6032筆を千葉県労働委員会に提出

村上公益委員の審査打切り弾劾!

 国鉄1047名解雇撤回をめぐる千葉県労働委員会の2回目の調査が9月10日に行われました。審査を進行する村上典子・公益委員は、この日の調査で打ち切り、事実調べを一切拒否し、公益委員会議で結論を出すと述べました。
 不当労働行為の新たな真実が出たにもかかわらず、話もまともに聞かない、証人を呼んでの事実調べも行わないで門前払いすることなど断じて許すことはできません。 “千葉県労働委員会は 真実に目を向けよ!不当労働行為の新しい事実が出てきたのに 話も聞かない、審問もしないはあまりに不当” の続きを読む

JR東は使用者だ! 労働委員会に出てこい! 9・10労働委員会に大結集を

9時20分集合、
全体で打ち合わせ→署名提出行動

会報号外

03年最高裁反動判決は瓦解

・・・03年12月の国労の最高裁判決では、JRが承継法人かどうかをめぐり最高裁長官も反対に回る激論の末に3対2の多数決で「JRと国鉄は別の法人であり、したがって国鉄の不当労働行為はJRには及ばない」という判決を出した。しかしその判決文では「設立委員会が不当労働行為を行った場合は別として、国鉄の不当労働行為はJRには及ばない」と言う判決を出しているのです。
 逆にいうならば、判決文の中でも設立委員会の行った不当労働行為はJRに及ぶことをハッキリと明記しているわけです。
本件の場合、まさに典型的だと思うわけです。これまでの裁判とは事案を異にしていることを強調したい。
 ところが千葉県労働委員会は、判決文をきちんと読まないで、国鉄の不当労働行為はJRに及ばないことが裁判上確定したことだけを表面的に捉えて「最高裁の判例に反することはできない」などと言っている。そこの認識をなんとしても変え
させたい。・・・ “JR東は使用者だ! 労働委員会に出てこい! 9・10労働委員会に大結集を” の続きを読む

国鉄闘争全国運動7・1全国集会  報告集が完成

国鉄闘争を先頭に改憲阻止する

田中康宏(動労千葉委員長)

 30年以上にわたる国鉄闘争へのご支援に心から感謝を申し上げます。私たちは勝利に向かってあきらめることなく闘い続けます。その道が、闘う労働運動の復権・再生の道だと信じるからです。
 安倍政権が「働き方改革」法案を強行しました。労基法あるいは労働基本権を最後的に解体する最後の一撃を加える意図をもった重大な法案です。憲法改悪攻撃がこういう形で始まった。満腔の怒りを込めて法案強行を弾劾し、だけど闘いはこれからだと宣言したい。
 いまJRの職場は大変な攻撃の嵐のさなかにあります。
 JR資本は、国鉄分割・民営化に次ぐ労働運動の破壊攻撃を開始した。分割・民営化と首切り に賛成した御用組合さえ許さない。2月から4か月余りで東労組から3万6千名が脱退した。しかも会社はこれに代わる御用組合も組織しようとしていません。労働組合が存在しない企業にしようとしている。
 30年前に中曽根が貫徹できなかったことを安倍政権がやろうとしている。労働運動の伝統あるJR・国鉄の職場で労働組合そのものを抹殺することを通して労働組合が存在しない社会をつくる戦後最大の労働運動解体攻撃の渦中に私たちはある。
 これは改憲攻撃そのものです。動労千葉は、この新たな労働運動解体攻撃と真正面から対決して闘いぬくことを宣言したい。
 なんのために御用組合までつぶしているのか。JRを根本から解体し、何百もの会社に分社化し、すべて非正規化してい くためです。「働き方改革」そのものです。
 だけど、どんな攻撃があろうと労働組合がこの世から消滅することはありえません。むしろこういう攻撃が掛けられる中で「職場には労働組合が必要だ。労働者には団結が必要だ」という原点が甦る。その原点をめぐり戦争か改憲か、労働者が社会の主人公として登場するのか、そのことが問われている。
 私たちは5月28日、新しい労働委員会闘争を開始しました。1047名の解雇撤回を求める新しい闘いです。
 なぜ30年たって新しい労働委員会闘争なのか。
 30年にわたる闘いが真犯人を突き止めた。国鉄改革法で、民営化されたJRに雇用は継承されず、新規採用だからJRに法的責任はないと法律で決められた。僕らはこれと30年闘って きた。でも真犯人、解雇の責任がJRにあったこと、それが不当労働行為だったことを突き止めた。これからが闘いです。
 新しい解雇撤回闘争を決断した理由はそれだけではありません。戦後70数年に及ぶ日本労働運動の原点は「戦争だけは二度とさせてはならない」「憲法だけは変えてはならない」でした。これをめぐって分割・民営化に反対し首をかけてストライキに立った。そして30年間、僕らは改憲を立派に止めてきました。
 問題になっているのは、韓国の民主労総のような闘う労働組合を日本で自分たちの手で再建することです。この集会を新しい出発点にしたい。
 動労千葉は、夏から来年3月のダイ改にかけて数波のストライキを配置し、日本の労働運動再生の新しい1ページを開く ために闘います。国鉄闘争を先頭にして憲法改悪と戦争への道を阻止しよう。闘う労働組合を再生させよう。

現場で闘うことが希望を与える

武谷新吾(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部書記次長)

 関西生コン支部にも、あらゆる手を尽くして弾圧がきていますが元気にがんばっています。資本・経営側は「威力業務妨害」「強要未遂」とレッテルを貼って攻撃していますが、ストライキは業務妨害するわけだから業務妨害でなかったら要求は貫徹しない。
 韓国の民主労総が大衆を巻き込んだ闘いでパククネを打倒し、トランプがびびった。韓国はすごい攻撃にさらされています。逮捕は当たり前、個人に損害賠償請求されて下手したら家も追い出される。
 6月、関西生コン 支部に有利な仮処分が出て、命令を根拠にすぐに行動に入りました。大きく潮目が変わりつつあります。お盆までには完全にひっくり返して11月集会には良いDVDを皆さんに見ていただきたい。相手を叩きのめしてから皆さんにご披露したい。
 いずれにしても、「働き方改革」、改憲、これはやっぱり我々が現場で丁寧に闘う、ストライキを打ち抜いた上で、眠っている労働組合、何をしたらいいかわからない労働者、特に閉塞感を持っている若い人たちに希望を与えるためにも、現場で闘うことが大事だと思っています。
 明日から何企業かストライキに入る予定をしています。すぐ帰って準備をして皆さんに良い報告ができるようにがんばっていきたい。

安倍とJRを串刺しにした料理を

中村吉政(全国金属機械労働組合港合同委員長)

 北海道から沖縄からいろんな闘いの報告、そして韓国からの報告。それぞれの労働組合の料理が紹介された。けれども何かが欠けている。安倍とJRを串刺しにしたバーベキューがない。メインの料理がない。それを私たちはつくらなければならない。
 全国にいろんな労働組合がある。百万人を抱える労働組合がある。けれども何一つモノを言えない。こんな時代ではダメなんです。我々が小さくても、少なくても声を大にする。それが私たちの役割です。
 これからも30年を超える国鉄労働者の闘いを支援し、共に闘う。そして本当に戦争につながる改憲を阻止するために、全力で闘いぬこう。

国鉄闘争全国運動7・1全国集会を開催

9条改憲・国会発議許すな!改憲阻止の先頭に国鉄闘争の旗を
国鉄1047名解雇撤回! 労働委員会闘争に勝利しよう!
乗務員勤務制度改悪阻止! 第三の分割・民営化攻撃粉砕!

 7月1日、東京・江戸川区総合文化センター大ホールに全国から1500名が結集し、国鉄闘争全国運動の全国集会がかちとられた。
 6月29日、安倍政権は「働き方改革」法案の成立を強行した。それは、長時間労働問題のみならず、労働者の団結と権利、労働基本権を根本から打ち砕く、「戦後70年の歴史の中で最大の転換」攻撃だ。
 7・1集会は改憲阻止の先頭に国鉄闘争の旗を掲げ、そして労働法制の大改悪と立ち向かう集会として勝ち取られた。

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JRは解雇を撤回しろ!団交を拒否するな 千葉県労働委員会に申し立て

5月28日午後、千葉県労働員会へ申し立て(千葉県庁南庁舎、労働委員会前)。解雇者を先頭に動労総連合組合員、動労千葉組合員、弁護士と支援の方々。このあと舎前から労働委員会へ提訴に向かい、その後記者会見を行った

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改憲阻止の先頭に国鉄闘争の旗を掲げよう 国鉄1047名解雇撤回! 国鉄闘争全国運動 7・1全国集会

動労総連合出向無効確認訴訟
■5月11日(金)11時
■東京高裁 825号法廷

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改憲阻止・安倍倒せ 5・3憲法記念日デモ

「改憲・戦争阻止!大行進 実行委員会」の呼びかけるデモ行進が憲法記念日の首都圏で開催されました。改憲策動がグラグラになりながらも発議を策動する安倍政権粉砕と全国の改憲阻止行動と連帯して闘われました。(写真 新橋から出発、銀座付近で右往左往する右翼の妨害を跳ね返し東京駅まで行進する)(速報)

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国鉄1047名解雇撤回!
国鉄闘争全国運動 7・1全国集会

改憲と戦争の安倍政権を倒そう!

 

7・1会場案内と、呼びかけ→

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国鉄1047名解雇撤回へ 新たな労働委員会・署名運動にご支援を

JR水平分業―分社化・転籍攻撃を許すな!
闘いなくして安全なし
動労総連合はストライキで反撃にたつ

 JRの職場では、「水平分業」「戦略的ダウンサイジング」の名のもとに、国鉄分割・民営化以来の大再編攻撃が始まっています。
 それは鉄道業務を何百もの子会社にバラバラに分社化し、労働者を転籍に駆り立てていく攻撃であり、鉄道の公共性をかなぐり捨てて、不採算路線を切り捨て、廃線にしていく攻撃です。JR北海道では全線区の半分1200㌔以上が廃線の危機に直面しています。
 働く者の権利も、安全も、鉄道の公共性も、すべてを破壊する民営会社の暴走が始まっています。私たちはこの攻撃に断固として立ち向かう決意です。 “国鉄1047名解雇撤回へ 新たな労働委員会・署名運動にご支援を” の続きを読む

国鉄1047名解雇の責任JRにあり! JRに対する新たな労働委員会闘争を開始

「解雇撤回・JR復帰」署名   JR労働委員会闘争への
ご協力をお願い致します


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①最高裁で不当労働行為認定かちとる

 87年4月1日、国鉄が分割・民営化されJR7社が発足しました。JR各社は「新規採用」の名の下、動労千葉など分割・民営化に反対していた労働組合の労働者を不当に選別してJR不採用=解雇しました。動労千葉の鉄建公団訴訟の闘いで、当初は本州3社で不採用とされた117名全員が採用候補者名簿に記載されていたと暴き出しました。
 それを不採用が通知された87年2月16日の直前、「名簿不記載基準」をつくって動労千葉組合員らを名簿から排除したのです。2015年6月30日の最高裁決定により、「名簿不記載基準」そのものが不当な組合差別=不当労働行為であると確定させました。

15年6月30日の最高裁決定により確定した判決

国鉄分割・民営化に反対する姿勢を示していた労働組合に所属する職員を、このような労働組合に所属していること自体を理由として、差別して不利益に取り扱う目的、動機(不当労働行為意思)の下に、本件名簿不記載基準を策定し、これに従ってJR東日本の採用候補者名簿に記載しなかったものと推認するのが相当

②不当な解雇基準をJR設立委員長が指示

 不当労働行為と認定された「名簿不記載基準」。その作成を指示したのはJR設立委員長である斎藤英四郎でした。当時国鉄総裁室長であり、後にJR西日本会長となる井手正敬がそう語ったのです。その基準は87年2月12日の設立委員会第3回会合で正式に決定されています。
 国鉄改革法では「JR設立委員の行為はJRの行為」と規定されています。国鉄分割・民営化時の不当解雇の責任は、JR東日本自身にあるのです。

③JR東日本が団交もあっせんも拒否!
 団交開催求め新たな労働委員会闘争へ

 JR東日本は、動労千葉の3度にわたる申し入れに、「この問題の当事者ではない」「当事者に社員がいないから、団体交渉に応じるつもりはない」などと主張して、団体交渉の開催を拒否し続けました。
 これを受けて17年9月26日、動労千葉は団体交渉に応じることを求めて労働委員会にあっせん申請を行いました。しかし、翌月10月6日、JR東日本は労働委員会にあっせんを拒否すると回答しました。
 「分割・民営化による不当解雇は許せない」。解雇撤回を闘い続けてきた北海道、九州、秋田の元国労闘争団の労働者は国労本部から組合員資格まで奪われ、闘いを貫くために断腸の思いで動労総連合に結集しました。
 すでに国鉄分割・民営化時の不当解雇の責任がJR自身にあるとはっきりしながら、申し入れも労働委員会のあっせんさえも拒否したのです。あまりにも不当な対応です。
 これに対して、動労千葉は団体交渉開催・解雇撤回を要求して労働委員会に不当労働行為の申し立てを行うことを決定しました。新たな労働委員会闘争が開始されています。

④北海道・九州でも署名運動開始

 「分割・民営化による不当解雇は許せない」。解雇撤回を闘い続けてきた北海道、九
州、秋田の元国労闘争団の労働者は国労本部から組合員資格まで奪われ、闘いを貫くために断腸の思いで動労総連合に結集しました。
 17年9月15日に「1047名協議会」を結成。国鉄1047名解雇撤回の闘いの旗を改めて掲げました。そして、これまでのJR東日本に対する「解雇撤回・JR復帰」署名運動を拡大し、JR北海道、九州に対する署名運動を開始しています。

 

改憲・戦争の危機が迫り、労働者の権利が奪われる時代だからこそ、私たちは国鉄闘争の新たな段階へ踏み出します

 安倍政権は「2020年新憲法施行」を掲げ、改憲に向けて強引に突き進もうとしています。戦後70年の歴史を根本から覆し、「戦争のできる国」をつくろうとしています。同時に「働き方改革」と称して、「正社員ゼロ=総非正規職化、解雇自由」社会をつくろうとしています。地方では鉄道・学校・病院などの廃止が相次ぎ、地域そのものが打ち捨てられようとしています。
 国鉄分割・民営化は戦後最大の労働運動解体攻撃であり、国家的不当労働行為でした。労働運動が力を失い、膨大な非正規職が生み出され、労働者の権利が次々に奪われる出発点になりました。また、当時の中曽根首相は「お座敷を綺麗にして立派な憲法を安置する」ことが目的だったと語りました。
 「国鉄分割・民営化による不当解雇撤回」はすでに30年以上がたっている闘いです。しかし、何ひとつ終わっていません。改憲と戦争、総非正規職化が現実になろうとしているからこそ、国鉄分割・民営化の問題を曖昧にすることは絶対にできません。国鉄闘争はまさに現在の課題なのです。
 私たちは、この時代だからこそ国鉄闘争の新たな段階へ闘いを進める決意です。これまで集めてきたJR東日本に対する「解雇撤回・JR復帰」署名に加え、団体交渉開催・解雇撤回を要求するJR労働委員会闘争と署名運動、JR北海道、九州に対する署名運動を新たに展開します。次々に強行される地方ローカル線切り捨てに、全国各地で反対し闘います。新たな段階の国鉄1047名解雇撤回闘争への皆様のご協力をお願い致します。

労働運動として労働委員会を闘う — 葉山岳夫(動労千葉 顧問弁護団長)

 2015年6月の最高裁決定は、被告の鉄建公団(鉄道運輸機構)の上告を棄却し、同時に「解雇を無効とし採用せよ」という動労千葉側の請求も棄却した。しかし、地裁・白石判決、高裁・難波判決の「不採用基準は分割・民営化に反対する動労千葉などの組合員であることを理由とした不当差別である」については維持した。
 高裁判決については、難波裁判長は国労の裁判では〈停職6か月以上または2回以上〉という不採用の基準は明確だとして組合側の請求を棄却した(05年9月15日)。
 しかし、動労千葉12人については、自らの判決を覆して、国鉄分割・民営化に反対する労働組合の組合員であることを理由にした不当差別だとして不当労働行為と損害賠償請求を認めた。不当労働行為について一定の勝利をもぎりとりました。
 この過程において、動労千葉と国鉄闘争全国運動は当時から単なる裁判闘争ではなく労働運動の一環として裁判闘争を闘い、傍聴闘争や署名運動を展開し、最高裁では9次の提出行動、10万筆以上の署名を集めて裁判闘争を展開した。
 裁判を労働運動の一環として位置づけて実行された。これが一定の勝利につながった。動労千葉や全国の支援の活動が大きな成果をあげたと思います。
 ところが、JR東日本は「最高裁決定とJR東日本は無関係」として団体交渉を拒否し、斡あっせん旋も蹴っています。
「斉藤英四郎」の画像検索結果 しかし高裁段階において弁護団は、井手正敬とJR連合の会長らとの懇談会議事録を明らかにした。当時、JR設立委員長だった斉藤英四郎の所へ井手と葛西が出向き、活動家を不採用にする基準の作成を陳情した。斉藤も「活動家が新会社で暴れてはたまらない。一定の基準をつくることは大賛成だ。葛西君つくってくれ」となり、葛西が基準をつくった。
 設立委員会の斉藤委員長が不採用基準の策定に関与したことについて裁判では事実調べはできなかったが、高裁段階から明確にしてきた。
 国鉄改革法23条では、職員採用については、名簿を国鉄が作成し、設立委員会が精査して決めることになっていた。名簿作成と採用を2段階に分離した上で、設立委員会は関与していない建前で進んだ。
 団体交渉を国鉄や設立委員会に申し入れても、設立委員会は「関与しないから団体交渉の対象にはならない」、国鉄側は名簿作成は設立委員会の基準に基づいてやるから団体交渉の対象にはならないとして、双方とも団体交渉を拒否した。
 国鉄改革法23条5項は、職員の採用について、「設立委員がした行為は、承継法人(JR)がした行為とする」という規定が入っている。不当労働行為も〝行為〟です。不当労働行為をなした場合は新会社に及ぶ。これは彼ら自身が明記した法律上の規定です。
 そういう経過で葛西が不採用基準をつくって、1987年2月3日以降、この不採用基準で外せと全国に連絡した。ただし、当時の鉄道労連など分割・民営化路線に合致する者は外さなくてもいいとして、児童買春などハレンチ行為で停職処分になった者らは採用する格好で名簿の作成をした。
 それで設立委員会を2月12日に開き、斉藤英四郎がつくった不採用基準として設立委員会の場で決議している。これは労働省の『資料・労働運動史』昭和62年版にも明記されている事実がある。斉藤個人だけでなく、設立委員会も関与している。
 それが15年6月の最高裁決定で不当労働行為として認定された。国鉄改革法23条5項により設立委員会のした行為はJRの行為とみなされるので、これは不当労働行為をJRが行ったことにほかならない。
 ここがJR東日本の最大のウィークポイント(弱点)です。彼らは表面的には「国鉄がつくったものだ。関係ない」と押し通す格好でやるのですが、法律上はJRの行為として現在に至っている。
 これをどう突破するかが大きな課題です。初めからJRの不正義性は明らかですが、隠蔽に隠蔽を重ねている。これをどのように認めさせるか。
 これは労働運動の一つの大きな運動として展開しないと弁護士だけががんばってもうまく行かない。労働委員会闘争を労働運動として展開することが何よりも必要です。
 いま労働委員会は非常に反動化している。かつて千葉県労働委員会では、自民党副幹事長だった甘利の証人調べを決定したこともある。それから激烈な反動が生じて、労働委員会が萎縮してしまった。そういう状況をどうひっくり返すのかも大きな課題です。
 労働運動としての労働委員会闘争は国鉄1047名解雇撤回闘争の大きな柱になる。これは正義の闘いです。弁護団も皆さんと共に闘っていきたい。

「解雇撤回・JR復帰」署名3万4860筆を越える

解雇撤回・JR復帰させろ

 7月20日現在、「解雇撤回・JR復帰」を求める署名は3万4860筆も集まっている。
 この署名は、最高裁が「名簿不記載基準は不当労働行為」と明確に認めたことをもって、JRにその責任を問う署名だ。これほど多くの人からJR東日本自身に向けられた署名の受け取りさえ拒否するというのだ。本当に許し難い! 会社はただちに3万4860筆の署名を受け取り、団体交渉を開催しろ!
 国鉄分割・民営化から30年。今まさに改憲と戦争が現実のものになろうとしている。さらに、戦後労働法制が根本から解体され労働者の権利が破壊されようとしている。
 国鉄闘争の闘いは、まさに現在の課題だ。

国鉄1047名解雇撤回・JR復帰をかちとるまで全力で闘おう。


新刊紹介

国鉄分割・民営化と闘って30年
労働運動の変革をめざして
2017年6月30日発行 定価:1800円+税/(国鉄闘争全国運動)編

写真速報 共謀罪廃案へ! 6・11銀座デモ→国鉄集会

現在の治安維持法・共謀罪とめろ、銀座デモ。(新橋・桜田公園~東京駅 6月11日午前)

日刊動労千葉No8295

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国鉄1047名解雇撤回!改憲と戦争の安倍政権を倒そう!

国鉄闘争全国運動 6・11全国集会

国鉄分割・民営化から30年 ―戦争と民営化に反対する新たな戦いへ―

午前の銀座デモにつづき、午後から国鉄闘争全国運動の集会が開催され1600名が結集。(2017/06/11 江戸川総合文化センター)

国鉄分割・民営化と闘って30年/動労千葉から: 田中康宏(国鉄千葉動力車労働組合執行委員長)

第二の国鉄分割・民営化との闘い:動労総連合を全国へ/動労千葉、動労水戸、動労総連合、各地での闘いの報告。強制出向無効確認訴訟/弁護士

国鉄分割・民営化と闘って30年/北海道から: JR北海道の廃線路線の図で国鉄分割民営化破綻(はたん)の現状を説明

国鉄1047名解雇撤回闘争 新たな闘いの決意/動労千葉争議団、動労総連合1047名協議会、国鉄闘争全国運動・新潟。解雇撤回の新たな闘いの決意と署名活動の広がりを報告

韓国鉄道労組から/ パク・ソンス(鉄道労組ソウル地方本部委員長)、闘いと連帯の挨拶。

戦争と民営化との闘い/武谷新吾(全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部)、沖縄、東京、関西、各地の闘いの報告と決意

決意表明、閉会あいさつ:山本弘行(国鉄闘争全国運動呼びかけ人)、団結ガンバロー、インターナショナル斉唱

 

JRへの採用を求め新たな申し入れを提出(5月10日) JRは直ちに団交を開催しろ!

 5月10日、動労総連合は、1047名闘争勝利、JRへの採用を求めて、新たな申し入れ(動労総連合申第3号)をJR東日本に提出した。
 この間、JR東日本は、JR設立委員会の斉藤英四郎委員長がJRの「当事者」であることを認める回答を行ってきた。「当事者」である斉藤委員長が名簿不記載基準の策定を命じた以上、JRが不当労働行為を行ったということだ。JRは、「井手懇談議事録」の記載が事実なのかどうかをハッキリさせなければならない。
JRは団体交渉を開催しろ!
直ちに解雇者をJRに採用しろ!

安倍政権の改憲と 雇用破壊に反撃を  6・5全国集会の大結集へ!

 国鉄闘争全国運動の6・5全国集会に向けて呼びかけ人会議を開催しました。発言の一部を紹介します。

(文責は全国運動事務局)


国鉄闘争旗を守り続けた意味が問われる時が来た

田中康宏(動労千葉委員長)

2月の国鉄集会で国鉄闘争の継続について二つの観点から訴えました。

 一つは最高裁判決で「JRの法的責任」が明確になった。これを徹底的に攻めようと。もう一つは、72号_ページ_1戦争法制定と派遣法改悪で国鉄分割・民営化以来の社会の大転換攻撃が始まっている。これに立ち向かう国鉄闘争。この二つを訴えました。

今春闘と国際連帯で2番目の問題でつかむところがあった。問題は、これと対決する労働運動の芽ができるのかどうか。
二つ示唆を受けた。CTSで雇用形態の抜本的な変更を内容とする就業規則の改悪。もう一つは、韓国・民主労総が、労働法制の抜本的改悪との一年間にわた る大変な困難を乗り越えて社会全体の支持を受け、パククネ政権の与党セヌリ党の惨敗まで行った。 日本の現実、時代認識をもう一回見据え直す必要がある。 つくづくそう思いました。
動労千葉は、春闘で3月11日と17日に2波のストライキに立ちました。主な闘いの課題は3つです。一つは、JR・CTSを貫いく組織拡大。2番目は大 量退職を逆手に取った組織破壊攻撃、外注化との対決。三つ目は、CTSにおける労働契約法の5年ルールを逆手に取った雇用形態の改悪との闘い。
3番目の課題が最大の課題となりました。提案された内容は、有期雇用で働くCTSの労働者全員に雇用上限を5年と通告し、選考試験を実施して合格した者 だけを限定社員という名目で無期雇用にする。 さらに現在正社員の者も60歳に達した時点で限定社員にして時給制にする。時給換算で田舎では820円、千 葉市周辺でも920円。千葉の最低賃金は817円です。時給8~900円の無期雇用労働者が生み出される。大変な雇用の在り方の転換です。
この攻撃が生み出すものはなにか。労働契約法を使った国鉄分割・民営化型攻撃の全社会への拡大です。この焦点が2018年です。改悪派遣法から3年も同じく18年。ここが雇用崩壊の歴史的分岐点になる。
これとの闘いで安倍政権の本質をつかむことができた。
3月17日のストライキは、就業規則改悪阻止を掲げてJR本体の45人がストに入った。正規の本体の労働者が立ち上がった時にはじめて非正規の仲間との連帯ができる。それで15人のCTSの仲間が加入してくれた。
この闘いで組合員の意思統一ができたことが決定的です。これで組織拡大の展望が切り開かれました。
世界中の労働法改悪反対ゼネストがこの事態に対する重要な示唆を与えてくれた。これが新自由主義崩壊過程での彼らの統一した攻撃なんじゃないか。

 安倍政権の攻撃の2つの柱

そう考えて、安倍政権の「戦後レジームからの脱却」攻撃の本質は何かをもう一度考えた。
二つの柱だと思います。一つは改憲・戦争への突進。これはマスコミや教育に対する攻撃などもすべて含む。もう一方は戦後労働法制の根底からの解体、雇 用・労働政策の歴史的転換。これがもう一方の柱。 2007年の労働契約法成立過程の時点で、戦後労働法制の解体を第一次安倍政権のころから敵の側が見て いたことに気付きました。民主党政権になって一旦は挫折する過程があって労働政策の原理的転換として第2次安倍政権が登場している。
そのドリルが産業競争力会議と規制改革会議です。発想がまったく変わっている。労働法学者の評価も「憲法を基礎として成り立つ労働法を根底から揺さぶる 攻撃」「労働法の基本原則に対する反旗」「雇用政策の解釈の基盤を根底から掘り崩しす歴史的転換」   議論は錯綜していますが、突き詰めると「総非正規 職化」ではなく「正社員ゼロ化」。「雇用の維持」から「労働力移動」になっている。「解雇規制」をめぐる議論は「雇用ルールの問題」とされる。物事の発想 が全部ひっくり返った。
そうして、労働契約法を使って限定正社員=ジョブ型正社員の雇用ルールをつくる。それと派遣法から常用代替防止の原則を取り払う。この二つで解雇自由も正規職ゼロ化も基本的に達成できるという議論に収れんされた。それがCTSの就業規則改悪をめぐる攻防だった。
それが国鉄方式、いったん全員解雇・新規採用方式を社会全部に貫徹していく攻撃になっている。国鉄闘争全国運動の果たす役割をもう一度6・5集会で明確にしたいと思います。

日本の労働運動の現状をこうしたことからどう見るのか。この現実に対する労働者の抵抗があまりにも弱い。だけども日本の労働者がダメということではな い。一方で、戦争法で国会を数十万の怒りの声が包囲した。これは日本の階級闘争、労働運動に根差した階級意識の表れ。しかし、もう一方で労働者の未来を奪 う攻撃に対する展望は、国鉄分割・民営化攻撃がいまだに乗り越えられていない。
そう考えると、どんなに小さな芽でも職場からの闘いをつくり、戦争に反対する怒りの声と結合し始めたときに、日本の労働運動の復権がもう一度始まる。そこに国鉄闘争が存在する意味があると思います。
私たちが闘いの旗を守ってきた意味が問われる。今度の参院選挙も、改憲戦争阻止と階級戦争に立ち向かおうとと訴える重要な闘いだと思います。


戦争・改憲―戦後労働法制解体との闘い軸に

鈴木達夫(弁護士)

動労千葉は出向協定を結ばず十数年間、出向を阻止してきた。ところが13年10月1日に就業規則に基づいて強制出向した。
強制出向無効確認訴訟で就業規則でそこまでできるのかが問題になった。JR東日本は結局、就業規則に基づく出向命令権があると言い出した。
労働法の教科書を読んでみると就業規則に基づく出向命令権は出ている。じゃあなんなんだと議論が始まって労働契約法に行き着く。憲法があって労働組合法が あって労働基準法がある。しかし、いま労働司法を目指す人たちが勉強するのは労働契約法です。自分たちの権利の主張の柱を立てられなくなっている。
就業規則は勝手に資本がつくるものです。しかし建前は対等平等の雇用契約だから不利益変更は個別的同意が必要だと一応はなっていた。さらに労働基準法、労働組合法でも労働協約が優先、他の法令に違反する就業規則は無効だ、と。
労働契約法以前の就業規則はそういうものでしかなかった。就業規則は使用者側がつくるものだから、反対意見が述べられても就業規則の効力に影響はない。就業規則とはそういうものでしかなかった。だから個別的同意の必要と労働協約が優先となった。
さかのぼって80年代、分割・民営化のあたりから最高裁で労働担当の裁判官を全国から集めて「裁判官会同」を頻繁に開き「団体法・社会法の労働法制から民法の世界へ」と言い始めた。
労働組合の団結によって労働者の権利が守られていくことを全面的に解体する、そして労働者と使用者の関係を一対一の民法の関係にする攻撃。200年以上か けて全世界の労働者がかちとってきた社会法・団体法としての労働組合法、労働基準法を解体して〈民法的契約の世界〉にする。
それが90年代半ばに形を取り始め、07年に労働契約法が成立する。労働契約法は邪悪な目的を明確に持っている。戦後労働法制を解体する最大の武器が労働契約法。
このとき出された労働法学者の反対声明は「戦後労働法制に死を宣告する契約法になりかねない」と言っています。
労働契約法で決めたのは、就業規則は、不利益変更も個別的同意も労働協約優先も無視している。合理性があればいいと。
就業規則の不利益変更をぶっ飛ばすにはどうしたらいいのか。鈴コンでも就業規則の一方的な改悪で定年制と賃金カットをやってきた。これは闘いでぶっ飛ばしました。逆に言うと、われわれも二つの先例をつくった。力でぶっ飛ばした。
安倍「戦後レジーム脱却」との闘いは、二つの軸が出てきた。改憲・戦争絶対反対と国内の階級戦争―戦後労働法制解体との闘い。この二つの焦点を職場で論議 していくことが大事じゃないか。7月の参院選もこの二つが焦点になる。このふたつが新しい労働者の党をつくろうという中身につながると思います。


動労千葉が呼びかけを

芹澤壽良(高知短期大学名誉教授)

動労千葉は、権利闘争についてはもっとも模範的な闘いを最後までやり抜いた唯一の労働組合だと私は思っています。
最高裁闘争の最後までやり抜いたことは大きな誇りを持ってその立場を強調しながら、労働法制の全面改悪反対の声を今こそ上げなければいけないと思います。
労働法制のこと以上に労働戦線を統一できる課題はない。戦後の経験をみても、労働法制に手がつけられるとなれば、総評であろうが連合であろうが統一行動が打ち抜かれてきました。この歴史的な実績があります。
1990年代に労働法制の大きな改悪があったときも、連合を含め、労働団体が競争して最後の最後まで粘って闘い抜き、部分的に改悪を許してしまうことがあったにせよ、基本的には相手を一歩後退させている。
ですから、動労千葉がそういう立場に立って、労働法制改悪反対の大きな闘いを全国に呼びかけるという姿勢を明確にすべきではないかと思います。
普通なら最高裁決定が出たらそれで終わりです。さらに闘い続けていることは日本の労働運動では初めてではないか。
そのことも多くの労働者に知らせながら、労働法制の危機に対して黙っているわけにはいかない、労働運動の広範な統一戦線をつくるために、動労千葉が呼びかけるという姿勢でやってもらいたい。


労働法の体系を崩すことは、改憲の非常に重要な一歩 

伊藤 晃(日本近代史研究者)

労働契約法というのはある意味でバイパスです。それがいつの間にか本通りになっている。戦後の本通りは労基法、労働法体系なわけです。ところが本通り(契約法)というのはよく見ると昔の本通りなんだね。工場法以前というやつ。
「憲法を基礎とした体系をなして成立している労働法を根底から揺さぶる」との指摘が紹介されていましたが、逆のこともいえる。今の憲法の体制は、労働運動 が支えてきたところがある。労働法の体系は、憲法の構造をつくり上げる大きな要因である。その労働法の体系を崩すことは、改憲の非常に重要な一歩になるこ とをわれわれは認識する必要があるんじゃないか。
日本の資本が打ち出している問題、大きな歴史性をよくつかんでいくことかと思います。これをど う広い運動にしていくか。就業規則問題のような事例はそこら中に出ている。各地の運動も必ずぶつかっていると思います。まずは問題提起することを全国運動 の夏の目標にすることではないでしょうか。
その中で署名の働きかけができると思う。それは労働問題だけではなくて自治体の問題もそう思う。熊本の震災も戦争のきな臭い問題があります。もう一方で、避難している人がどんどん亡くなっています。いかに日本の自治体が崩れているか。
いろんな場所、分野で問題は現れてきている。その一つひとつについて問題を提起することが必要ではあるまいか。あらゆるところで自分たちが努力して一つでも問題提起ができれば、運動が広がる上で非常にプラスになると思います。


労働契約法に乗っていったら労働者はバラバラにされてしまう

花輪不二男(世田谷地区労同組合協議会顧問)

鈴コンの闘いの中で、労働契約法を軸にして敵が狙ってくることに対して、労働三権の問題を立てないと闘えないという認識がありました。そういう意味では 「個別契約」ということに対して、団結権・団体交渉権・争議権を前面に押し出して闘う中で会社を叩いていかないといけないと思っていました。
労働契約法に乗っていったら労働者はバラバラにされてしまう。団結権は否定される。そうなったら労働組合の役割はなくなっちゃう。労働契約法に狙いをつけて闘ってきたわけではないんですが、結果的にそういう闘いになった。
争議を前提にしながら、団結権で闘う以外にこれに対抗する手段はない。憲法で認められた労働三権が骨抜きになることは許せない。


時間単位だけ働くという考え方に根本的に転換

長谷武志(全金本山労働組合)

一昨年暮れから正規と非正規の差別を全部やめろと労働条件を調べて要求したんです。会社は、親会社の就業規則・労働条件と子会社と比べてみて本山の方が高いからその高い部分を下げるということをやってきた。
「親会社はこの程度、本山はまだ良い。こっちを下げる」という細かい話がいっぱい出てきた。それを第二組合が全部のんで就業規則を改定した。反対意見を言っても意見は聞きましたで通用する、と。
10時と15時の休憩時間は就業規則にはないから休憩は昼休みだけだと言う。ここにはらまれている階級的本質を訴える絶好のチャンスだと鈴木委員長がストライキに起って会社の構内で大騒ぎした。「休憩時間も労働の一部なんだ」って。
会社は、その時間単位だけ働くという考え方に根本的に転換し始めている。ここのところを全面展開することによって労働者の階級的な正義性・階級性を獲得するチャンス。
われわれが踏み込んで労働運動の側の転換を勝ちとるチャンス。動労千葉が切り開いている問題は、労働運動の地図を塗り替える内容を本質的にもっている。いままで一般論でとらえていた敵の本気さについてしっかりと見据えないとぶっ飛ばされるという気がします。


資本は労働者に生きていける賃金を支払う義務がある鎌倉孝夫(埼玉大学名誉教授)

「労働基準法はいらない。民法でいい」は、資本論を研究している立場で言えば、資本論で言うと労働力商品化の無理が現れていると思う。
民法はモノとモノの契約関係です。労働者が売っているものは労働力だけど労働力は人間と離れていない。人間なんです。 人間労働力を売る、それを買った者の権利だから自由に使える、どう使おうと自由だと。
人間の能力を売ることは人間の能力は消耗するわけだから生活する時間が絶対に保障されなければ人間は生きられない。だから労働力を買った者の勝手な権利を主張したら死んでしまう。買った者の自由な権利に対して「われわれは人間だ。生きる権利を持っている」と。労働力を再生産させる時間を保障しなければ労働力の再生産はできませんよ。
いま決定的に問われているのは、労働力商品化の無理がここまできたこと。「労働を売る」こと自体が本当は間違い。労働じゃなく労働力を売っている。雇用契約を結んだら資本は労働者に生きていける賃金を支払う義務がある。
ところが「労働を売った」という現象をみているだけの話。10時間働いたから10時間の賃金。これだけ労働して成果が上がったからこの成果に対する賃金。全部資本が決める。
賃金の基本をもう一回再確認しなければならない。労働力商品を売っている。賃金の基本は生きる保障だ。そこが欠けると同一労働同一賃金になる。労働に対して賃金を払っているとなれば労働以外の賃金はいらないとなる。そうすれば年功序列や通勤手当など、労働に基づかない賃金を全部排除する。
非正規労働者は、その労働に基づく賃金で飯は食えない。人間を使うんだから絶対に資本の自由にできない、させてはならない。その辺の関係を『資本論』を勉強しながらこういう認識を生かしていくべきではないかと感じています。


署名運動の位置

 葉山岳夫(弁護士)

国鉄分割・民営化に対する闘争は、新自由主義に対抗する歴史的闘いであり、本質をとことん追及しなければならない。
新自由主義攻撃の中で労働者の団結が壊されている。労働契約の次元に貶められていく問題をどうはね返すのか。韓国でも労働法制改悪に対してゼネストで立ち向かい、フランスでも高校生まで立ち上がっている。外国でできることが日本でできないはずがない。
そういう意味で「JRに法的責任あり」という形で解雇を撤回し、原職に復帰させろという本質をついた運動になりうると思っています。
その中で第二の分割・民営化というCTSに対する就業規則問題を粉砕する糸口をつかむことができると思います。
弁護士もそうだけど生きること自体が困難になっている。労働力の再生産も危うくする状況にたたき込まれている。それをどこで粉砕していくか。労働運動の復権の中で、動労千葉、動労水戸を軸として運動が展開されている。今回の署名運動はそこで位置づけられるんじゃないかなと思っています。

JRに法的責任あり! 国鉄1047名解雇撤回闘争 新たな闘いへ 新署名運動スタート

最高裁決定に基づき解雇撤回・採用を
不当労働行為を認めさせた
19201665tabureto_ページ_387年の国鉄分割・民営化から29年。国鉄1047名解雇撤回闘争は新たな闘いを始まます。
解雇撤回を求める動労千葉鉄建公団訴訟で昨年6月、最高裁判所は、国鉄分割・民営化にあたって職員の採用・不採用を振り分けた基準が不当労働行為意思によって策定されたことを認定しました。
国鉄分割・民営化が不当労働行為であったことを初めて裁判所に認めさせたのです。しかも、その不採用基準の策定を指示したのがJR設立委員長であったことも暴き出されました。
この最高裁決定により、闘いは再びJRに対して法的責任を追及し、「解雇撤回・JR採用」を求める闘いに到達しました。国鉄1047名解雇撤回闘争はこれから本番です。
動労千葉は直ちに最高裁決定に基づき「組合員9人の解雇を1987年に遡って採用せよ」と申し入れ、国鉄闘争全国運動は1047名の解雇撤回・JR採用を求める署名運動を開始しました。
民営化との闘い
「戦後政治の総決算」を掲げて登場した自民党・中曽根政権が強行した国鉄分割・民営化によって職員40万人のうち20万人が職場を追われました。前代未聞の解雇攻撃でした。それは〈国鉄とJRは別法人〉という理屈で分割・民営化に反対する労働組合員の採用を拒否する徹底的な労働組合への攻撃でした。
まさしく日本における新自由主義の始まりでした。これ以後、労働組合運動は大きく後退し、民営化や規制緩和によって多くの労働者が非正規雇用や無権利状態に突き落とされました。
国鉄分割・民営化に反対する闘いは、こうした状況に抗する防波堤の位置にありました。しかし2010年には国労本部など4者4団体が、解雇撤回も不当労働行為の謝罪もないまま政治和解し、闘争を終結しました。
動労千葉と国鉄闘争全国運動は闘いを継続し、ついに不当労働行為を裁判所に明確に認めさせたのです。
闘いはこれから
これまで本当に多くの人びとが国鉄闘争へのご支援をいただきました。心から感謝を申し上げます。
闘いはこれからです。新たな国鉄闘争は、国鉄分割・民営化以降の同じような解雇や非正規雇用化が吹きあれたことを全社会に暴き出す出発点です。この闘いを労働運動再生のきっかけにしたいと思っています。
解雇撤回・JR採用を求める署名運動へのご支援を訴えます。国鉄闘争全国運動6・5全国集会へ大結集を訴えます。

闘う労働組合の時代きた!外注化・非正規化・被曝労働との闘い

1665tabureto_ページ_2各地のJR職場で闘う労働組合の登場し、ストライキで闘っています。
動労水戸は、3・11原発事故から5年、安倍政権の進める帰還の強制と福島第1原発から2・5㌔の位置を走る常磐線の全線開通、原発の再稼働に反対して、被曝労働拒否を闘っています。動労水戸の闘いは、原発収束作業に従事する原発労働者との連帯も生み出しています。
さらに青年運転士を駅に強制配転するライフサイクル制度に反対して3波のストライキを闘いました(一番上の写真)。
動労総連合・新潟は3月17日、「非正規職撤廃」「安全輸送確立」「パワハラ弾劾」「大幅賃上げ」を掲げて地域一般労組と共に新潟駅とJR貨物東新潟機関区、郵便局など4職場でストライキを闘い抜きました(左写真2つ目)。さらにグループ会社の新潟鉄道サービスにおける非正規労働者の不当解雇に対する抗議行動を展開しました。
動労福島は3月24日、郡山総合車両センターの業務外注化に反対して橋本光一委員長の指名ストライキを決行しました(写真3枚目)。
動労連帯高崎は、3月15日のJR高崎線・籠原駅の送電設備出火・火災事故を引き起こした合理化を徹底追及し、清掃職場の大幅賃上げと労働条件改善を闘っています。
列車の清掃業務を請け負う東日本環境アクセスで働く青年労働者を中心につくられた動労神奈川は、青年労働者の解雇撤回闘争を闘っています。
さらにJR西日本で闘っている動労西日本は、広島印刷事業所、福知山駅、吹田総合車輌所奈良支所の3カ所で春闘ストを決行しました(右の写真)。
JR西日本広島支社は印刷事業所の7月廃止の一方的方針で収支黒字の職場をあえて廃止し、全員を出向・転籍と退職に追い込もうとしているのです。
動労総連合は、北海道や九州、北陸でも新たな労働組合や準備組織が生まれています。

JR体制崩壊と闘う労働組合を
JR体制は崩壊の淵にあります。全国で続発する事故、北海道・四国・九州・貨物会社の経営危機。際限のない外注化による雇用や安全の崩壊、ベテラン社員の大量退職、鉄道の海外展開の破産など、文字通り〝JR崩壊〟というべき現実が第二の国鉄分割・民営化ともいうべき攻撃を生み出しています。
重大事故の頻発は、大量退職の中での鉄道業務の丸ごと外注化が無責任体制をもたらし、技術者養成の放棄と技術継承の崩壊が最大の原因です。
JR東日本は、「分割・民営化を果たした国鉄改革のようなイノベーションをやる」と公言し、鉄道業務の外注化だけでなく、駅運営会社・車両検修会社・保線会社・電力会社に別会社化し、JR本体は形式的に鉄道施設や株式を保有する持株会社化しようとしています。
こうした中で人件費を劇的に減らす手段として、外注先への転籍の強制や5年雇い止め制度を狙っています。
動労千葉―動労総連合は、鉄道業務の外注化に反対して16年間闘い抜いてき、JRの外注化や非正規雇用化を10年単位で遅らせてきました。
全国のJR職場に闘う労働組合をつくるときがきました。労働組合が団結して闘えば、新自由主義のもとで労働者が苦しめられてきた流れを変える反撃のチャンスは必ず生まれます。
JRとJR関連会社で働くすべての労働者は動労総連合に加入し共に闘おう。

世界で燃え広がるゼネスト
労働改悪に反対しフランス全土で120万人

安倍政権の成長戦略の柱である「雇用改革」は、労働コストを削減して国際競争力を強めることです。派遣労働を全面解禁し、限定社員制度を導入し、労働時間規制を撤廃し、正社員ゼロ化を目指すものです。
世界的な恐慌―長期不況の深刻化と国際競争の激化の中で労働法制改悪―雇用破壊・賃金破壊が世界中で拡大しています。しかし同時にゼネストなど労働者の闘いもまた世界中で燃え広がっています。

韓国パク政権与党が惨敗
韓国では1月、パククネ政権が、業績評価を口実に思いのままに労働者を解雇できる「低成果者解雇制」の導入と、労働者の同意なしでも就業規則の変更による労働条件の切り下げを可能にする二つの指針(政府ガイドライン)を一方的に施行しました。
韓国の労働組合ナショナルセンターである民主労総(約80万人)は、1月25日から一斉に無期限ストに突入し、パク政権与党は4月13日の総選挙で第1党から転落する大敗北を喫しました。
フランスでは3月31日、労働法制改悪に反対するストライキやデモが120万人の規模で力強く闘われました。整理解雇や労働時間規制の緩和、非正規雇用の拡大などに対して非常事態宣言を打ち破って「このままでは私たちの未来は大変なことになる」とフランス全土の若者が立ち上がっています。
世界中で労働法制改悪に怒りのゼネストが燃え上がっています。日本でも昨年、安保・戦争法案の制定に対して国会前に連日十数万人が集まりました。安倍政権の労働法制改悪に対し日本でも闘いを!

今こそストライキと労働組合の復権させよう! 闘いこそが労働者の状況を転換させる!➀6.5集会へ

千葉鉄道サービス 5年雇止め制度粉砕へ

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就業規則改定4・1実施を阻む
動労千葉(国鉄千葉動力車労働組合)は、今年の春闘で「大幅賃上げ獲得、外注化阻止、非正規職撤廃」「JR千葉鉄道サービス株式会社(CTS)就業規則改悪粉砕」などをスローガンに2波のストライキを闘いました(写真上は3月11日・京葉車両センター/写真下は3月17日のストライキ総決起集会)。
JR千葉支社内の駅・車両の清掃や車両メンテナンスなどを請け負うグループ会社のCTSでは、労働契約法の5年ルール(無期転換申込権)を悪用し、有期雇用契約で働く労働者全員に「雇用契約の上限は5年」と通告し、選別試験を課し、あわせて月給制賃金を時給制に変更する就業規則の改悪が狙われています。
動労千葉は、CTSで働く組合員を先頭に全面的な事実暴露と職場オルグ、団体交渉での徹底追求を行いました。さらに3月11日に第一波スト、3月17日に第二波ストを実施し、JR本体の組合員が「CTS就業規則改悪阻止、非正規職撤廃!」を掲げてストライキを闘い抜きました。
会社の提案内容が明らかになると各事業所で怒りが噴出し、職場で説明会を開催しても、現場からの批判や疑問に答えることもできなくなり、CTSはついに4月1日実施を断念しました。
この闘いは、JRで働く組合員と下請け会社で働く組合員が、正規と非正規労働者が共に団結してグループ企業の労働条件改悪に対してストで闘い抜きました。これは労働運動の現状を変革する大きな意義をもっています。
勝負はこれからです。CTSは、契約社員やパート労働者に対して4月から9月30日までの6カ月契約(通常は1年契約)を強制し、「夏ぐらいまでに(就業規則改悪を)決めてしまいたい」と言っています。
労働契約法や派遣法を背景とした雇い止め・非正規雇用化の攻撃があらゆる産業・企業で始まっています。この闘いは、すべての労働者の権利や雇用を根底から覆す攻撃との闘いです。
日本の労働者約6千万人のうち非正規労働者は2千万人。安倍政権の「雇用改革」は正社員ゼロを狙う攻撃です。この闘いは、労働者全体の権利と雇用を守る重要な闘いです。


〝12万円では生活できない〟
CTSの進める就業規則の改悪は完全な違法・脱法行為です。
「事業所の皆さんが心血を注いで仕事をして会社は成り立っております」と社長が言っている。だったら賃金も上げろ。5年で雇い止めなんてやるんじゃない。
自分たちはJRからの天下りで3階級特進で専務や部長になっている。そんなのが10人も20人もいるから経営を圧迫しているわけですよ。そういう金があるんだったら、CTSで働く人たちに還元しなくちゃいけないと思います。
CTSの社内報に「人権とは人間が人間らしく幸せに生きていくための権利」と書いてある。手取り12万円の給料で生活ができるか。重役たちは1千万円以上もらってるんでしょうけど、会社を支えている人たちは生きていくので精一杯なんですよ。
それを5年で雇止めとか手当て削減など許されていいわけがありません。絶対に就業規則改悪を粉砕しましょう。(CTS本社への抗議行動の発言より)201665tabureto_ページ_1