全国物販担当者会議を開催
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全国物販担当者会議がDC会館で開催された |
9月12日全国物販担当者会議がDC会館で開催された。全国各地から50名近くの仲間が結集した。会議には、田中委員長のあいさつと、協販部長の中村仁君から、2010年夏季物販の総括と、10月から始まる冬季物販の取り組みについての提起がされた。また動労千葉を支援する会からの提起も行われた。
▼夏季物販が大きな前進
国鉄1047名解雇撤回闘争が「4・9政治解決」という重大な局面を迎える中で、今夏季物販は、昨年の夏季物販より6・1%売り上げを伸ばした。5%を超えた上昇は最近にない上昇率だ。新規注文も123件と09年冬に続いて高い件数を勝ち取り、とりわけ小中高の学校職場、公務員関係の労働組合の新規注文が多い。この夏の特徴は2回、3回、4回と複数回注文をしてくれる仲間も多かった。自分の職場と地域を何回も回っているのだ。
また、動労千葉を支援する会の結成されているところではとりわけ注文件数も売り上げも増えている。
6・13集会をもって始まった1047名解雇撤回の新たな全国運動が広がりと前進が夏季物販の売り上げの上昇をつくり出したのだ。
▼注目されている動労千葉の闘い
民主党政権は、財政危機を口実として、公務員労働者へのさらなる全面攻撃を行おうとしている。360万人の公務員労働者を一旦解雇し、民営化した事業所等に選別再雇用するという究極の民営化・労組破壊攻撃が始まろうとしているのだ。そのために「雇用保障」をなく「公務員制度改革」が叫ばれている。これは「国鉄分割・民営化を10倍する攻撃」だ。
具体的にも、公立保育園・幼稚園は2012年に全廃・民営化し「こども園」とすることや、2万人の労働者を一旦解雇・別再雇用して「日本年金機構」になった社会保険庁も、12年に再度解散することが予定されている。公立保育園・幼稚園だけでも30万人の労働者が働いているが、全公務員労働者をめぐってこうした全面戦争が始まろうとしているのだ。この情勢だからこそ、国鉄分割・民営化という「大戦争」と勝ちぬいる動労千葉の闘いは、日本で、そして世界でも注目されている。
10月から冬季物販が始まる。また多くの地区や職場で支援する会が結成されようとしている。夏季物販勝利の地平を引き継ぎ冬季物販闘争に断固突入しよう。
自治体職場から
会議には全国各地から40名近くの担当者が参加し、各県、地方での取り組みが報告された。その中で自治体職場での闘いを報告を紹介する。
その自治体職場は、全労連傘下の自治労連の拠点であり歴史的に日本共産党の支配が強い。その職場において当局と結託した日共系組合執行部による悪質な弾圧、過激派キャンペーンに屈することなく、動労千葉物販が始まって以来20数年職場で取り組み続けてきた。
昨年、その自治体職場で、「受取調理員」を一旦雇い止めにし、2010年4月1日から日々雇用に転換するという解雇攻撃が始まった。「受取調理員」というのは、給食センター発足による各学校での給食室廃止、そこで働いていた調理員を合理化する過程で、調理員を配膳係として各学校に1名ずつ残すことで雇用を保障したものだ。当初は全員正規職員だったが、非正規に置き換えられ、現在では全員が非正規職だ。しかし非正規だが月給制(勤務時間一日5・5時間、日給5020円)で一時金や有休、雇用保険など一定の保障がある臨時的任用職員だ。これを全員解雇して何の保障もない、日々雇用(一日3時間、時給830円)に置き換えるというのだ。
給食の配膳は「受取調理員」一人では無理なため、現実には学校用務員たちが手伝うことで成り立っていた。市当局は、「用務員は汚れているから衛生上問題だ」と突然言い放ち、これを理由に
「受取調理員」を全員一旦雇い止めにし、日々雇いにして人件費を削ることで要員を各学校2名に増やすというのだ。
組合員である学校用務員たちは「用務員は汚れている!こんな侮辱を許せるか!俺たちをダシにして雇い止め!ふざけるな!」と怒りの声をあげた。だが組合執行部は、「受取調理員は臨時職員で組合員ではないから」と何もやらない。そこで動労千葉物販を長年取り組んでいたKさんたちのところに、組合員である用務員さんたちから相談が持ち込まれ、Kさんたちの下で、用務員さんと受取調理員さんが一体となった職場闘争が開始される。それは正規、非正規一体となった闘いであった。
この闘いの結果、ついに「受取調理員」に対する雇い止めを撤回させ、今までと同じ条件の職場を保障させるという勝利を勝ちとった。今では「物販のKさんたち」の下に、様々な職場の諸問題が持ち込まれるようになったという。動労千葉物販運動がつくり出した労働者の団結が、労働組合の再生をつくりだしているのだ。 |