12・1全国集会に向けて訴える
今こそ、1047名―3争議団・闘争団の団結を!
私たちは12・1全国集会を、4党合意問題以降、1047名闘争の内部に生じた危機をのりこえ、勝利への大きな転機となるような重要な意味をもつ集会であると考えています。
ところが、集会直前の11月26日になって、「鉄建公団訴訟をめぐる全労連、建交労内の組織問題で、全動労争議団が苦しい立場にたっている」という理由で、集会当日の1047名の決意表明で動労千葉争議団からの発言を受けることはできないということが、建交労から動労千葉に告げられました。
私たちは1047名闘争の当該として、この事態に強い危惧の念をもっています。それは、「1047名の団結」という今何よりも問われている課題が後退し、危機に瀕していると考えるからです。
1.1047名の団結を!
私たちはこの間、1047名闘争が直面している現在の困難な状況をつき破って勝利するために今何よりも求められていることは、1047名=三争議団・闘争団が立場の違いをこえて団結し、統一した闘いを全国に呼びかけることだと訴え続けてきました。またそれは鉄建公団訴訟を闘う国労闘争団の仲間たちや建交労・全動労争議団の仲間たちとも、認識は同じであることを何度も確認してきました。
02年4月に結成された支援共闘会議での確認も「共闘会議での最大の役割は、国労闘争団、全動労争議団、動労千葉争議団、この3つの闘う労働者が一同に戦線に並んで、ともに1047名の問題として闘っていく、そこにわれわれの任務がある」というものでした。
こうしたなかで、今年4月13日に日比谷公会堂で開催された国鉄闘争支援大集会は、三争議団・闘争団が一同に会するなか、三千数百名の支援の労働者が会場を一杯に埋める画期的な成功をおさめました。闘いの開始以来十数年、切望されてきた課題がついに実現されたのです。
2.闘いの前進への反動
しかし以降起きたことは、それとは逆の方向の反動でした。
4・13集会の直後には、この集会で動労千葉争議団や鉄建公団訴訟団の加藤弁護士が発言したことを、一部ナショナルセンターの幹部が問題視して、集会の中心を担った実行委員会の方々に激しくつめより、非難したということを多く耳にしました。
また8月の国労大会をめぐって明らかになったのは、大会方針から「1047名」の言葉も「解雇」撤回の言葉も消えるなど、国労執行部が1047名闘争を早期に収拾し、切り捨てて連合に合流しようとしているとしか考えられない事態でした。国労西日本エリア本部大会では、「国鉄闘争を利用する団体とはきっぱり整理する」という悪意に満ちた書き方で、動労千葉争議団排除が議案書に明記され、その一方で大会前に1047名問題をめぐって国労西日本エリア委員長とJR連合西労組委員長が会談し、「1047名は国内に出番はない。イラクなら技術をもった失業者をを求めている」という西労組の提起を受けて、両労組でイラク大使館に支援を申し出て、それが大会の運動方針案に提起されるとい事態までが起きたのです。
率直に言って、1047名闘争は今、大変な危機に直面しているというのが私たちの認識です。12・1集会は、その危機を打開する大きな可能性を秘めた画期的な取り組みです。
それだけに、12・1集会からも「1047名の団結」という根本精神が失われてしまうことに強い危機感をもたざるをえません。
3.解雇撤回の一点で団結を
1047名を構成する三つの労働組合(動労千葉・国労・建交労)は当然のことながら、それぞれ立場も運動方針も違う労働組合です。しかし、不当解雇され、今日まで解雇撤回を求めて歯を食いしばって闘い続けてきた1047名の当該の思いはひとつのはずです。
例えそれぞれの方針上の違いはあったとしても、それを留保し「解雇撤回」の一点で一致することができるはずです。それが今私たちの前にある唯一といってもいいほどの勝利への展望だと考えます。私たちは鉄建公団訴訟をめぐる全労連、建交労内の組織問題が一日も早く解決し、統一した闘いが進められることを願っています。しかし、それを理由にして闘いを後退させるようなことは絶対に間違いだと考えます。そのような権利は誰にもありません。
永年にわたって国鉄闘争を支援し続けてくれた多くの労働組合が今何よりも望んでいることも、1047名が団結して、新たな闘いにたつ決意を全国に明らかにすることです。4・13集会を引き継いで開催される12・1集会に何よりも望んでいるのも、そのことであるはずです。
組織内の諸問題を理由にして、その期待を裏切るようなことは決してしてはならないことです。
4.鉄建公団訴訟を中心に!
12・1集会の本来の主旨は、鉄建公団訴訟のもとに1047名が団結して新たな闘いにたちあがる総決起の場であったはずです。
こうした主旨のもとに私たちも訴訟の準備を進めており、建交労−全動労争議団も進めています。
私たちは、鉄建公団訴訟のもつ意味を、単にJR採用差別事件の最高裁反動判決がだされ、JRの不当労働行為責任が否定される一方、旧国鉄が使用者責任を負うという判決が確定したことによる裁判闘争とだけ考えてはいません。何よりも重要なことは、この裁判闘争を中心として1047名が団結する現実的可能性が存在すること、その団結が実現できれば、そのもとに、様々な壁をのりこえて全国的な闘争支援陣形を改めてつくりあげる可能性が生まれていることにあると考えます。それは、今はまだ鉄建公団訴訟を逡巡している国労闘争団の仲間たちの多くがこの闘いにふみ切ることにも大きな可能性を開きます。
つまり、1047名闘争それ自身がもつ可能性、求心力を最大限に生かす原則的な闘いの環が鉄建公団訴訟を軸とした闘いにあるのです。
その意味で、12・1集会の目標は、三争議団・闘争団の団結のもとに初めての全国集会が開催されることそのものにあると考えます。つまり、集会の魂というべき部分を崩してしまうことだけはしてはならないというのが、私たちの立場です。
5.原点に帰って闘いをつくりあげよう
国鉄分割・民営化攻撃の本質や、小泉−奥田体制による現在の労働者への攻撃の本質、戦争が現実化し、有事立法が制定され、改憲に向けた攻撃が具体的な政治日程に上ろうとしている情勢等、いずれの現実を見ても、われわれが本当の意味で力をもたなければ、1047名闘争の勝利を実現することはできないことは明らかです。厳しくともこの現実を真正面から見すえ、原点にかえって一から闘いをつくり直す努力が求められています。
1047名闘争が今も波紋を広げつづけているのは、この闘いが労働運動全体の未来を左右するかけがえのない戦略的位置をもっているからです。闘いの当該がこのことを自覚し、団結し、日本の労働運動の再生に向けた努力に全精力を傾注するなかにこそ、解雇撤回の勝利の展望が切りひらかれます。
「日の丸・君が代」の強制に対して起ちあがった数百名の教育労働者の闘いが都労連を動かし、都高教を動かして教育基本法改悪阻止闘争の具体的展望を切り開こうとしているように、アメリカではわずか千数百名のILWUローカル10が全米に百万人労働者行進(ミリオン・ワーカー・マーチ)を呼びかけて、米労働運動の画期的な再生への胎動が開始されようとしているように、1047名闘争は同様の位置をもつ闘いです。
6.新たな大民営化攻撃と1047名闘争
また、小泉政権が郵政民営化や公務員制度改革を突破口として、大民営化攻撃奥田路線=膨大な労働者の非正規雇用化を一挙に強行しようとしている状況のなかで、その最大の障害は、国鉄分割・民営化攻撃に未だ決着がついていないことです。
その意味でも1047名闘争のもつ位置はますます大きくなっています。今われわれの目の前にあるのは、深刻な主体の危機と大きな可能性がせめぎ合う情勢です。1047名闘争の真価は、この巨大な可能性に向けて全力で挑むときにこそ発揮されます。
そのためにも一切の核心をなす課題は、「1047名の団結」にあると私たちは考えます。1047名の解雇撤回闘争は、そのときに、政府やJR、鉄建公団を追いつめ、現在の労働運動の否定すべき現状に大きなインパクトを与え、新たな発展をかちとることは間違いありません。
7.改めて1047の団結を
私たちも微力ながら、1047名の解雇撤回闘争の新たな高揚をつくりあげるために全力を尽くして闘いぬく決意でいます。
また、私たちをはじめ全日建連帯労組関西生コン支部、全国金属機械港合同との三組合で開催した11月7日の労働者集会が、アメリカのミリオン・ワーカー・マーチや韓国民主労総の闘いと固く結合して、大きな成功をおさめたことや、この春の闘いによって、18年間のJR体制の厚い壁を突き破り、国鉄分割・民営化攻撃によって強制配転された仲間たちが次々と職場に復帰しているように、情勢は確実に動き始めていることに確信をもっています。
改めて心より訴えます。今こそ様々な反動をのりこえて、1047名の団結を実現しよう。12・1集会をその団結を実現する集会としてかちとろう。鉄建公団訴訟のもとに団結し、新たな闘いを開始しよう。
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