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年月 日 No. |
国労よ!
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「生活援助金」とは、闘争団員の生活費として国労本部が交付している2万5千円のことである。しかし4党合意に反対し鉄建公団訴訟を提訴した闘争団に対しては、本部方針に従わないことを理由に交付が凍結されていた。糧道を断って屈伏させようとしたのである。 国労本部は今年8月の全国大会に向けて、「総団結の歴史的大会とする」という主張のもとに、「修正動議をださない、本部方針のもとに結集すること」などを条件に、生活援助金凍結の解除を匂わせていた。だが、先に報告したとおりこの大会は、蓋をあけて見れば、1047名闘争を早期に収拾し、連合加盟を指向しようという意図だけに貫かれた、まさにペテンにかけるに等しい大会だったのである。 もちろん大会では生活援助金の凍結も、闘争団員への統制処分も、解除・撤回されなかった。 |
この電送は、こうした状況のなかでだされた。電送は、第1項で「闘争団の実態、総団結の重要性を鑑みて凍結を解除する」としている。ところがこれには二つの条件がつけられている。それは次のようなものだ。
▼ 一部闘争団員が行なっている独自の組織・訴訟・事務所・カンパを含む財政・専従配置等について速やかに中止すること。 |
カンパや物販も含めて、独自の取り組みは一切やってはならない、鉄建公団訴訟も速やかに中止し、独自の組織は解散し、事務所も閉鎖しろ、本部が指示する以外の一切の運動を中止しろ、そうすれば生活援助資金の凍結は解除してやるというのだ。何ということか。何というペテン!これは闘争団に対し死ねと言っているに等しいことだ。完全に屈伏しないかぎり、生活援助金の凍結を解除する気などさらさらないぞと恫喝しているのである。
国労の各闘争団が独自に行なっている物販やカンパはまさに生きる糧だ。そもそも、国労本部の統一物販(アルバ)の売り上げなどは、闘争団に入る前にどこへともなく消えてしまい、逆大赤字を計上しているのが現実だ。カンパもそうだ。国労内では、支援労組の仲間たちが集めて「闘争団に渡して下さい」と、酒田委員長に手渡された百万円単位のカンパ金が、どこへともなく消えてしまった「事件」が一時大問題となった。これが国労の現実に他ならない。
意図は明らかだ。闘いを一刻も早く終結終決し、1047名を切り捨てようということだ。
われわれは今こそ、この現実と対決して原点に帰って闘いを一からつくり直さなければならない。
「政治解決路線」への埋没こそ、この間の闘争指導の最大の誤りであった。その結果、労働委員会や裁判所、ILO等に全面依拠して政府−自民党に懇願することだけが運動となり、そのたびに主観的な期待・幻想と絶望が繰り返され、大衆的な闘いの組織化がネグレクトされ、ついには4党合意や闘争団員への統制処分、果ては警察権力への組合員の売り渡し、闘争そのものの収拾にまで行き着いたのだ。
また再び何か一致した要求をまとめれば、早期に和解が成立するかのような願望にまきこまれていく状況が生み出されているが、同じ過ちを繰り返すことはもはや許されない。今何よりも問われているのは、1047名闘争それ自身がもつ可能性、求心力を最大限に生かす原則的な闘いの路線・方針、構想をわれわれ自身がつくりあげることだ。
こうした闘いの基礎となるのは、言うまでもなく、1047名−3争議団・闘争団が立場の違いをのりこえて団結し、統一した闘いを全国に呼びかけることだ。そのときに1047名闘争は、現在の労働運動の否定すべき現状、国労の惨たんたる現状に大きなインパクトを与え、再び爆発的な発展をかちとることは間違いない。4・13国鉄闘争支援大集会はその可能性を鮮明に示した。その際の最も有効な武器が鉄建公団訴訟だ。今こそ原点に帰って闘いをつくりあげよう。