現場の要求からはほど遠い!
CTSは11月27日、年末手当について回答を行った。物価がとどまることを知らない高騰を続けているのに組合要求(基本賃金3・8カ月分)からほど遠い超低額回答だ。
CTS 年末手当回答
- 社員 2・5カ月+一時金15000円
- 年間支給額(5・0カ月)で昨年比0・1月増。一時金は昨年比5千円増
- 嘱託 2・5カ月+一時金25000円
- 年間支給額(5・0カ月)で昨年比0・1月増。一時金は昨年より5千円増
- 契約社員(月100時間以上)年末手当
- 6カ月未満 無し
- 6カ月~1年未満4万円 + 一時金4万円
- 1年~3年未満 5万円 + 一時金4万円
- 3年~5年未満 7万円 + 一時金4万円
- 5年以上~ 12万円 + 一時金4万円
- 手当は同額、一時金は昨年より5千円増。パート社員は一時金3万円(昨年費5千円増)
- 支払日 12月8日(金)以降、準備でき次第
JR東日本の業績は回復しつつあるにも関わらず、今年度の回答もコロナ禍以前の水準にすら達していない(2019年は社員の一時金が3万円、契約社員の一時金が5万円だった)。
また、同一労働同一賃金の観点から、動労千葉は契約・パート社員にも正社員と同じ基準での年末手当支給を求めたが、大きな賃金格差を固定化する差別回答を強行した。
さらに、住宅手当やガソリン代の支給基準の改善、60歳、65歳での賃金引き下げの取りやめ、65歳以降のエルダー雇用延長等の労働条件改善を強く求めたが、CTSはゼロ回答に終始した。
これでは実質賃下げだ!
これに先立ち、動労千葉は11月16日、CTSと団体交渉を行った。
組合からは「物価高騰が社員の生活を直撃している。緊急対策として物価上昇分を上乗せし、社員の生活を守ることが急務だ」と求めた。また「JR東日本の業績が回復しつつあるのに、いつまでコスト削減を続けるつもりなのか。3%程度の物価上昇が続くなら、3%の賃上げを続けなければ実質賃下げだ。CTSは支出の8割以上が人件費だ。業務委託費に人件費上昇分を上乗せ要求するのが当然ではないか」と強く求めた。
グループ会社の賃金を抑制しているのはJR東日本だ
CTSは回答書で「JR東日本グループの一員として‥コストダウンを実現し」などと書いているが、本当に「ふざけるな!」という話だ。グループ会社に「乾いた雑巾を絞る」ようなコストダウンを強制し続け、賃金を抑え込むことで黒字を稼いでいるのがJR東日本ではないか。JR本体においても、社員の年収は平均で40万円もダウンしている。
将来にわたって働き続けることのできる賃金、生活できるだけの賃金を獲得するためには団結して会社と闘う以外にない。すべてのCTSの仲間は動労千葉に加入し、24春闘をともに闘おう。
CTSがコインロッカー事業を譲渡
CTSは「コインロッカー事業の譲渡」について組合に説明を行った。JR東日本は、孫会社「(株)JR東日本スマートロジスティック」を設立し、今年7月に環境アクセスや(株)東京ステーション・サービスが運営するコインロッカー事業を同社に移管した。現在、CTSが運営しているコインロッカー事業も来年4月1日付で同社に移管する。
本千葉事業所の社員(14人、全員が出向エルダー)のうち、ロッカー担当の7人が同社に転籍となる方向で、今後、JR千葉支社がが面談を行うという。
これでCTSは、年間で数億円規模の収入を失うことになる。CTSの業績の悪化、賃金抑制圧力につながりかねない重大な問題だ。さらに、グループ全体の業務再編の中で当たり前のように転籍させられること、それが常態化することなど絶対に許されない。