現場の要求とかけ離れた回答だ!
CTSは4月2日、2024年度の新賃金について回答した。
- 社員は定期昇給4号俸、ベースアップ分として年齢給を一律3000円加算。
- 嘱託は基本賃金に4800円を加算。
- 契約社員・パート社員は時給30円を加算。
またCTSは、社員と同等の夏期・年末手当支給、定期昇給制度、退職金制度など正規・非正規の格差賃金是正について、今回もゼロ回答を強行した。住宅手当をはじめとする労働条件の改善等についてもゼロ回答に終始した。
4月4日、再団交を行う
動労千葉は3月29日に「コスト削減施策の継続、コインロッカー事業の譲渡を踏まえ会社の将来展望を示せ」「JR東日本にコスト削減施策の中止と受託業務の作業単価の引き上げを求めよ」「組合要求どおり大幅な賃上げを実施せよ」と再申し入れを行い、4月4日に再団交を行った。
4日の団交で会社は「人件費の高まり、コインロッカー事業の譲渡、コスト削減の進展を踏まえてJR東日本と話し合いを行っている」と回答したものの、CTSの将来展望を示すことはできず、新賃金の再回答も拒否した。絶対に許すことはできない。
現場の要求とかけ離れた回答だ!
翌日の4月5日、春闘第2波闘争としてCTS抗議行動を闘った。夕方6時、仕事を終えた仲間をはじめ多くの組合員がCTS本社前に集まった。
渡辺書記長は、CTSによる超低額回答、さらに一ノ宮派出廃止・木更津派出の縮小を怒りをこめて弾劾。運転車両におけるプロパー社員の退職状況などをふまえて、業務外注化の破たん的現実を明らかにし、外注化を撤回し仕事も仲間もJRに戻せと訴えた。
交渉報告を行った北村執行委員は「春闘アンケートでは8割の仲間が『生活費が足りない』と回答し、賃上げ希望額の平均は約4万4千円だ。数年来の賃金抑制、すさまじい物価高をふまえると、組合要求とも現場の要求ともかけ離れた低額回答だ」とCTSの新賃金回答を弾劾した。そして、「エルダーの仲間の首は切りながら、上級管理者だけは65歳以降も好き放題に雇用延長している。約800人のCTSに100人も管理者がいる。そのほとんどは天下りだ。現場を食い物にするJR―CTSの支配構造を組織拡大でうちやぶろう」と訴えた。
さらに、清掃で働く組合員が次々とマイクをとり「昼食・夕食の買い物をすると『こんなに高くなっちゃったのか』と実感する。今回の回答を見て『あまりにも安い。生活していけない』と感じた。過去の内部留保もあるだろうし、いまこそ労働者にそれを吐き出すべきではないか」「清掃では現場の士気が下がっている。中には『辞めたい』という人もいます。時給をもっと上げてもらわなければやっていけない。みなさん、がんばりましょう」「時給が思うように上がらない。生活できる時給に上げてほしい」と発言した。
清掃で働くエルダー組合員は、「賃金が安い、手当も出ない、ガソリン代も足りない。人も足りない。嘔吐物の処理にも手当がまったく出ない。契約・パートの方も、運転のプロパー社員も、いつ辞めてもおかしくない状況だ。CTSで働く人たちのためにも、少しでも爪痕を残し、労働条件を良くしたい」と決意を示した。
最後に関委員長が、あらためてCTSの低額回答を弾劾するとともに「CTS春闘をJRとCTSで働く仲間がともに闘い抜いてきたことは非常に重要だ。清掃の組合員が発言してくれたが、CTSのこの超低額回答にも、現場の怒りは高まっており、組織拡大の可能性は間違いなくある。組織拡大にむけて全力で闘おう」と訴え、この日の行動を締めくくった。