ブラジルでも新たな労働運動への挑戦が始まっている
ブラジル訪問記(下)
新小岩支部長 佐藤正和
大会2日目 1047名解雇撤回要求決議採択 |
インタビューで動労千葉の闘いを熱く説明する照岡支部長 |
圧倒的成功が確認されたコンルータス大会 |
会場には様々な運動体の出版物等のブースが |
(7016号からつづく)
1047名解雇撤回を 求める決議が採択
大会2日目には、「日本政府による国鉄分割・民営化攻撃を弾劾し、1047名の国鉄労働者の解雇撤回を求める決議」が採択されました。コンルータスの全国大会はこの日をもって終了です。次の日からは、「約300万人の労働者の基礎組織を代表する3180人の代議員を始めとして4000人が参加する」混乱必至、波乱万丈の労働者階級全国大会です(詳しくはこれから刊行される報告集で)。
ここでおさらいです。昨年7月サンフランシスコの国際労働者会議の場で、動労千葉はコンルータスの同志たちと初めて出会いました。そこで意気投合し、ファビオさんが11月日本に来てくれました。
コンルータスは、「既成のナショナルセンター(日本でいえば連合、全労連)から別れた左派のナショナルセンターで、2004年に結成され、200万人の労働者・農民・学生を組織している」ということです。
産みの苦しみの統合大会
5日からの労働者階級全国大会とは、「インターシンディカル(INTERSINDICAL・労組連絡会議)という、もう一つの左派のナショナルセンターとの統合大会のことで、これが成功すれば、傘下労働者は300万人をこえる」ということです。
統合大会は、やはり統合組織の名称問題、執行部体制の確立をめぐって紛糾しました。しかし、それはこれからの明るく希望に満ちた、「産みの苦しみ」という感じでした。
デジャブというか、その実感は、後日、6・13集会で追体験することになります。「俺はまだブラジルにいるのか?」と。本当に雰囲気がそっくりでした。
翌日は、約20カ国、約200名が参加した国際代表団の会議です。パラグアイ、ウルグアイ、エクアドル、アルゼンチン、チリ、イタリア、フランス、ボリビア、ポルトガル、そしてギリシャ…すごいことになっています。
11月労働者集会への参加が確認
照岡支部長が、新自由主義に勝利してきた動労千葉の闘いを紹介し、11月集会への結集を訴えました。会議のまとめでも、「11月には日本で革命的な集会がある、ぜひ参加してくれ」と取り上げられました。
統合大会運営委員会を務めた女性労働者が、紛糾した統合大会について「国際代表団に経験を共有してもらえたことは重要、代表団からいろいろな危惧が表明されたが、ブラジル労働者階級を信頼してほしい。われわれは勝利の一歩をきりひらいた。分断された労働者が新しい統一組織を求めている、この形成に労働者の希望がかかっている」と、提起しました。
04年に生まれたばかりのコンルータスの果敢な挑戦! 国鉄闘争の新運動で、大恐慌時代に壮大な挑戦を開始した、俺たちとそっくりじゃないですか!
ブラジルでたくさん感動し、たくさん学びました。一番感動したのは、連日夜遅くまでの大会・会議の中で、ホテル(組合管理です)に帰り、寝酒をしていたときのことです。照岡支部長が「こうして俺たちが頑張れば、顧問もよろこんでくれるっぺ」という一言でした。
動労千葉の「義理と人情」が南米大陸に初上陸したと思いました。山本事務局長と派遣してくれた動労千葉、「労学同盟」を切り拓いた全学連の同志達に深い感謝を込めて、報告を終わります。