社員・嘱託の一時金を全額カット!
CTSは6月17日、2020年度夏季手当について回答を行ってきた。(詳細は別表のとおり)
1.支払額
■社員
基本給の2・4カ月。
*昨年夏=1・9カ月、冬3・0カ月。
*今年から夏冬を平準化に近づけた
*昨年夏は、他に4万円の一時金を支給。
■嘱託
基本給に地域手当を加算した額の2・4 カ月。
*昨年夏は、他に5万円の一時金を支給。
■契約・パート
*下表のとおり
*昨年冬と手当、一時金ともに同額。
【月100時間以上の者】
・6カ月未満 無し
・6カ月-1年未満 4万円+一時金5万円
・1年以上-3年未満 5万円+一時金5万円
・3年以上-5年未満 7万円+一時金5万円
・5年以上 12万円+一時金5万円
2.支払日
■6月26日(金)以降、準備でき次第
※「*」印は、編集部で記載。
昨年まで支払われてきた社員・嘱託への「一時金」(昨年は4~5万円)が全額カットされた。コロナ情勢下で職場を支えぬいてきた現場社員を裏切るとんでもない低額回答だ。絶対に許せない!
「夏・冬平準化」で減額をごまかし?
また、今年から、夏・冬の支給額を平準化するとして、夏季手当は2・4カ月分(昨年比+0・5カ月)となっているが、実質的には同額だ(冬に2・5カ月分が支給された場合)。社員・嘱託に支給されてきた一時金がカットされた分が丸ごとマイナスとなる。平準化による見せかけの「増額」は、減額をごまかすための手段だ。
契約・パートは一切改善せず
ー格差賃金の固定化を許すな!
一方、契約・パートについては、組合側からの改善要求を拒否し、昨年冬と同額の回答だ。動労千葉は「同一労働同一賃金」の観点から、社員と同様の基準による支払いを求めてくり返し交渉を行ってきた。
しかし、CTSは今夏も格差回答を強行した(同じ仕事をしていながら社員との間には、少なくとも2~3倍以上の開きがある!)。なし崩し的に格差賃金の固定化をねらうCTSを断じて許してはならない。
「危険手当10万円」支給を要求
ーCTSの収入は減っていない
動労千葉は、夏季手当をめぐって6月12日に団体交渉を行った。この中で、CTSの営業収入の大部分はJR東日本からの業務受託収入であり、実際にはCTSの収入は減っていないこと、夏季手当の減額は絶対に許されないことを突き付けてきた。
それどころか、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、車両・駅舎の清掃、検修業務を行いながら、さらに感染の危険と緊張を強いられながら消毒作業を行い、列車の運行を支えてきた。こうしたことを踏まえるならば、今季の夏季手当は大幅増額して当然だ。以上のことから動労千葉は、夏季手当に加えて「一律10万円の危険手当」を要求して交渉してきた。しかしCTSは、こうした現場の苦労を一切考えることもせずに支払い拒否の回答を行ってきた。
一体、誰がこの会社を支えているのか
新型コロナ情勢の下、数カ月間、本社の幹部たちは「テレワーク」と称して自宅に引きこもる一方、各事業所の現場社員は危険と向き合いながら通勤し、日々の清掃や検修業務、消毒作業をやりぬいてきた。誰が現場を支えているのかが誰の目にも明らかになった。主人公は、現場の労働者だ。
自宅に引きこもり、クロス一枚絞ったこともない会社幹部が年収1千万。一方、現場社員の3分の2は非正規雇用だ。その賃金は幹部の半分どころか大半が3分の1、4分の1以下だ。こんな理不尽、不正義はもはや許されない。
医療や小売り、交通運輸、清掃、自治体などのエッセンシャルワーカー(社会にとって必要不可欠な労働者)に正当な労働条件を求める声が社会的、全世界的に高まっている。CTSにおける労働条件の抜本的な改善、希望者全員の正社員化を求めて闘おう! 動労千葉に加入し、ともにCTSを根本的に変えよう。