動労千葉は6月8日、要員問題と夏期手当てに関して、千葉鉄道サービス(CTS)と団体交渉を行った。この中で、CTSクリーン事業部の破たん的な現状が隠しようもなくあらわとなった。
CTS清掃部門の破たん的現実があらわに
この間、CTS幕張事業所では退職者が続出し、残った仲間に多大な労働強化が強いられている。特急車両等のポリッシャー作業、217系快速車両の全般清掃など、本来やるべき清掃業務がまともにできていない。このことについて会社の認識と対策を明らかにするよう求めた。
会社回答は、以下のようなものだ。幕張事業所は、
①社員数が
2014年1月 127人(管理者含む)→2016年5月 109人(▲18人減)
②2014~15年度の2年間で、エルダー退職者が12人、プロパー職員の退職は28人(合計で40人減)。
その間、他事業所からの転勤、新たにエルダー出向者の加入があったが、新たに幕張事業所に採用した人は定着していない(ほぼゼロ)。
昨年10月から今年5月までに13人採用したが、今も働いていただいている人は3~4人。
③217系快速車両の全般清掃の達成率を上げるため、6月から9月まで助勤の体制をとる。6月だけで助勤は、他事業所+本社で、のべ100人を超える。
④業務の達成率で、次年度の契約額が決まる。
昨年10月の契約改定では幕張事業所だけで5千万円の減だった。
④求人誌やネットやポスターなどで募集をかけているが十分な応募がない。また「この人は大丈夫だろう」と思って入ってもやめてしまう。なぜか分からない。正直、知恵を貸してほしい。現在は、短時間パートの形態も含めて募集している。
⑤2016年度のエルダー出向者配属は、幕張2名、京葉6名。
「まともに生活できる賃金ではないことが根本原因だ」
このように、CTSの本来業務である清掃部門が、もはや完全にパンクしていることが、隠しようもなく明らかになった。
組合からは「努力の方向が違うのではないか。何年、同じことをやっているのか」「まともに生活できる賃金ではないことが根本原因だ」と追求した。幕張事業 所の仲間は「女性の退職が相次いでいるのは、賃金面はもちろんだが、横行しているパワハラの問題が原因だ」と、許しがたいパワハラの現実を突きつけた(幕 張事業所の仲間から、別掲のアピールが寄せられています)。
そして、「現場にばかり矛盾をしわ寄せしているが、経営陣の役員報酬カットとか、本社の管理者を減らすとか、自分たちの身を切るような努力はしているのか」と追及が行われた。
また、繁澤敬一副委員長をはじめとするエルダー組合員の配属差別の問題でも、CTSに「仕事がないから」ということではなく、組織破壊だけを目的とした攻撃であることも暴露された。
許せない!
JR東の下請け叩きの実態が明らかに!!
また、京葉事業所での夜勤者の削減(8人→5人)問題を追及する中で、JR東日本による、とんでもない下請け叩きの一端が明らかになった。
JR東日本は2014年7月、グループ会社への委託費の大幅な見直し(=削減)を行うことを本社会議で決定した。グループ会社に自ら経費削減のプランを提 出させ、その案が採用されたら、削減額の50%をグループ会社にインセンティブ(報奨金)としてバックするというものだ。例えば、CTSが100万円の経 費削減プランを出した場合、JR東日本はそれ以降、委託費を100万円減らし、50万円が一時金としてCTSに入る。JR東日本は、このように「自分で自 分の首を絞める」ようなやり方を全グループ会社や孫請け会社に強制し、史上空前の黒字を積み上げてきた。
この決定をうけてCTSは、京葉事業所での夜間業務を、すべて日常清掃から簡易清掃に切り替え、段階的に夜勤者を8人から5人に削減したというのだ。夜勤 に従事していた男性労働者は収入が激減。夜間の窓拭き作業がすべて省略されたため、折り重なった汚れがたまって日勤者にとっても大変な労働強化になった。
「限定社員試験」を導入したら職場は崩壊するぞ
JR東日本の利益、株主のもうけばかりを優先し、現場で働く者を大事にしない会社は必ず崩壊する。
CTSの最大職場である幕張事業所は、いつ崩壊してもおかしくないほどの壊滅的状態であることをCTSは自認した。この上さらに就業規則改悪=「五年で雇い止めの」の限定社員制度など導入したら、まちがいなく職場は崩壊する。
幕張事業所だけで5千万円も契約額が減少した責任は、いったい誰がとったのか?! JRからの天下りという立場にあぐらをかき、自分たちは平然と高給を むさぼりながら、現場にばかり矛盾を押し付けるCTS経営陣を絶対に許すな! 都合のいいときばかり「グループ会社と一体手」と言いながら、実際にはグ ループ会社を叩き、雇用を破壊し、低賃金を強いる悪の元凶=JR東日本を打倒しよう! JRは、生きていける賃金を出せ!
JR本体とグループ会社の仲間がともに団結して声を上げ、働きやすい職場をつくろう!
公平な勤務指定が組めないのか?
CTS幕張事業所K組合員
心身を壊す勤務指定
職場のみなさん、連日の激務、お疲れ様です。体力的にキツイ勤務指定が続いたり、使いやすい人が同じ勤務に指定されたりと不公平な勤務指定が長年続いています。計画的に人材育成をし,公平なローテーション勤務にすべきだと思いませんか?
しかも「勤務指定がおかしいのではないか」「もう少し考慮してほしい」と管理者に確認しに行けば、翌日もキツイ勤務指定に入れられたり、「人がいないん だからしょうがないだろう!」と威圧的な態度で脅されたりします。そのため、身も心もボロボロになって辞めてしまう仲間が続いてしまうのも当たり前のこと です。
男性だから? 女性だから?
幕張事業所では、6月だけでも、のべ百人を超える助勤者が必要なほど人手不足です。にもかかわらず、いまだに「男性の仕事」「女性の仕事」と分けられて います。男性ができる女性の仕事、女性ができる男性の仕事もあるはずです。「収入を増やしたいから夜勤をやりたい」という女性も、少数ながら存在します。 もちろ様々な配慮が必要だとしても、男女平等に近づけようとしない職場は時代遅れです。