鉄道の安全とプロパー社員を守るため外注化粉砕まで闘いぬこう!
まともな教育・訓練を行え
12年10月から始まった仕業・構内業務の外注化は瞬く間に安全を崩壊させている。
CTSは採用からわずか1年ほどのプロパー社員に構内運転の限定免許を取らせようとしている。7月に国家試験を受け、合格すれば秋にも免許が交付される。
しかし、構内運転業務は単純に運転ができればいいというものではない。検査業務とも密接に関連した業務なのだ。
それにもかかわらず、交番検査の見習いに半年、仕業検査見習いに1ヶ月ついただけで一本にしてしまっている。そして実際には車両のことはほとんど何もわからないまま運転業務の訓練をやらさているのだ。
秋にはさらに5人のCTSプロパー社員が限定免許取得の訓練に入ることになっている。まともな教育・訓練も行わずに次々と免許を取得させる。こんな教育・訓練で仕業・構内運転業務を担わせれば、いずれ重大事故につながることは明らかだ。
構内で実際に事故が起こってきた
もともと構内は最も事故の多い職場だ。複雑な入換作業や入出区作業が毎日行なわれている。その中で、様々な原因によってベテランでも事故を起こしてきた。
06年4月に起きた幕張構内での列車脱線事故は、構内運転の危険性を示している。
事故は、南引き上げ線にある入換信号機のすぐ先に設置された洗浄機の始動ランプに連り込まれたことで起こった。洗浄機の始動ランプと入換信号機とを見間違いやすい状況が放置されていた。組合が要求してきたATSも設置していなかった。その中で、脱線事故が起こったのだ。
会社・管理者は責任を取らない
この箇所のATSは組合の追及によって設置させた。事故の責任が、安全対策を怠ってきた会社にあることを認めたも同然だ。
しかし、当初は現場からATS設置要求がでていたことを隠蔽し、全責任を労働者に押しつけようとした。会社や管理者は自ら責任を取ろうなどと絶対にしないのだ。
犠牲にされるのはプロパー社員
この中で、最も犠牲にされるのはCTSプロパー社員の仲間たちだ。あまりに性急な教育の中で業務につかされれば、ミスを起こすのも当然のことだ。しかし、それが事故になれば、本来何の責任もないはずのプロパー社員が責任を負わされてしまう。
しかも、構内の事故は本線の遅れにもつながる。仕業・構内業務を完全にCTSプロパー社員だけで行うようになれば、「下請け会社の社員が本線列車を遅らせた」といわれる。本体と下請けという関係の中、CTSが当該労働者を完全に切り捨てようと解雇などの処分を狙うことは明らかだ。
JRはこれまでも外注化で責任を下請け会社に押しつけてきた。労災事故で犠牲になるのもほとんどが下請け会社の社員だ。実際、6月14日に京浜東北線の神田―秋葉原間で下請け会社の21歳の青年労働者が転落死する事故が起こっている。
危険な構内業務をまともな教育もなく行わせ、CTSプロパー社員の仲間を犠牲にする。外注化は絶対に認められないのだ。
JR―CTSは外注化を今すぐ撤回しろ! 鉄道の安全とCTSプロパー社員の仲間を守りぬこう!