闘春

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昨年は、JRに働く労働者にとって国鉄分割・民営化以来の大転換の年であった。JR当局と一体となって30年以上職場を支配してきた東労組がついに崩壊したのだ。JRは民営化、首切り、外注化の手先になってきた御用組合すら解体して職場を直接支配しようとしている。だがそんなことが会社が思う通りにうまくいくはずはない。

(一)
動労千葉はこの30余年、巨大なクジラのような敵に立ち向かい、多くの解雇者を出しながら、一歩も譲らずに闘い、団結を守りぬいてきた。公共の財産である鉄道を民営化し、その過程で20万人もの国鉄職員の首を切り、民営化してカネ儲けの道具にすることは絶対に間違いだ。鉄道業務を何百もの会社にバラバラにして外注化し労働者ごと放りだし、非正規職に突き落としていくようなやり方は絶対間違っている。動労千葉はそれを堂々と主張し、胸を張って闘ってきた。
そして今、敵の側、つまり会社と東労組の結託体制がついに崩壊したのだ。組織拡大の大きなチャンス、動労千葉が貫いてきた闘いが全体を獲得するときが来たのだ。実際、20年にわたって外注化阻止闘争の火花を散らす焦点であったCTS幕張事業所では147票という圧倒的な信任を受けて関副委員長が職場代表に選出されている。職場闘争なくして組織拡大なし! 今こそ組織拡大の実現に向けて全組合員が総決起しよう。新しい年の年頭にあたってこれを全組合員の共同の決意にしよう!

(二)
職場は一変しようとしている。東労組解体攻撃と一体で、一気に乗務員勤務制度改悪攻撃が強行された。その途端に「新乗務員勤務の高度な活用」を掲げた基地再編計画が発表され、無人運転に向けた走行試験が始まり、全面的なワンマン化が動き出そうとしている。支社課員や内勤、指導員にハンドルを握らせることで乗務員という概念そのものを解体してしまおうというのだ。
さらに今年3月、秋葉原駅も丸ごと外注化が強行されようとしている。保線・電力・信通では完全別会社化攻撃が進められている。グループ会社の労働組合も一斉に東日本労連を脱退し、労連そのものが消滅した。貨物でも人事・賃金制度の大改悪が強行されようとしている。
しかし、こうした攻撃がもたらすのは安全と技術継承の全面的崩壊であり、労働者の権利・労働条件の根本的な解体に他ならない。JRの横暴に対する地域の怒りの声は沸騰点に達している。内房線・外房線での闘いはそのことを鮮明に示している。JRは、60歳を迎える労働者に対して膨大な試験を行うといういじめを強制している。われわれはこれを粉砕する闘いを突破口に、3月ダイ改阻止に向けて全力で立ち上がる。今こそ職場に、そして地域に闘う労働組合が必要なときだ。

(三)
1047名の解雇撤回闘争でも、今年新たな闘いが始まる。われわれは12名の仲間たちを不当解雇した基準そのものが不当労働行為であったことを最高裁に認めさせ、しかもその基準を作ったのがJR側であったことを突き止めたのだ。JRに法的責任があることは一点の曇りもなく明らかだ。しかし千葉県労働委員会は、巨大な国策と真正面から対峙することになるのを恐れてそっくり真実を葬り去ろうとした。それをめぐる裁判闘争が今年、千葉地裁で始まるのだ。

(四)
2019年は、安倍政権の改憲攻撃との一大決戦の年である。安倍は、臨時国会終了後の記者会見で、「2020年は新しい憲法が施行される年にしたい」とあらためて宣言した。天皇代替わりと一体で天皇制と国家主義を全面に押し出し、改憲発議へと一気に突き進もうとしている。改憲・戦争は絶対に許してはならない。それは労働運動の特別の課題だ。
JRにおける攻撃と完全に一体で、連帯労組関西地区生コン支部への大弾圧が執拗に続いている。それは改憲に向けた労働運動解体攻撃だ。われわれは今年、改憲・戦争阻止! 大行進運動の本格的な発展を通して、階級的労働運動の再生をめざす。韓国、フランス、イギリス、アメリカなど全世界で、激しい怒りの声が爆発している。2019年を労働運動の荒々しい復権元年にしなければならない。

(五)
今年、動労千葉は結成40周年を迎える。30年におよぶ分割・民営化反対闘争、20年におよぶ外注化阻止闘争を闘いぬいて、攻撃を押しとどめてきた大きな成果を今こそ発揮させなければならない。結成40周年の今年を動労千葉の新たな発展への一歩を踏み出す年にしよう。

▽2019年動労千葉団結旗開き
1月12日(土)13時~ DC会館

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