CTSは12月1日、2021年度年末手当について回答を行った(詳細は別表のとおり)。
■社員
基本給の2・5カ月。
※年間支給額(4・9ヶ月)で昨年と同額。一昨年(2019年)冬まで支給していた一時金は昨年に続きカット
■嘱託
基本給に地域手当経過措置分を調整手当に加算した額の2・5カ月、及び一時金として1万円。
※年間支給額(4・9ヶ月)で昨年と同額。
■契約社員(月100時間以上)
・6カ月未満 無し
・6カ月-1年未満 4万円 + 一時金2・5万円
・1年以上-3年未満 5万円 + 一時金2・5万円
・3年以上-5年未満 7万円 + 一時金2・5万円
・5年以上 12万円 + 一時金2・5万円
※一時金は昨年より5000円増額(下記のコロナ慰労金が減額のため、トータルは昨年冬と同額)
※パート社員は一時金が2万円
■上記支給額とは別にコロナ慰労金として全社員を対象に一律5000円を支給
※昨年(1万円)から5000円の減額
■支払日 12月10日(金)以降、準備でき次第
「※」印は編集部で記載。
昨年と比べ社員は昨年冬と同額だが、コロナ慰労金が5千円減額されたので、昨年冬より合計で5千円の減額。契約・パート社員は、一時金が5千円増額されたが、コロナ慰労金が5千円減額されたので、合計すると昨年冬と同じ額となる。いずれにせよ組合要求(基本賃金の3・8ヶ月分)からはほど遠く、コロナ情勢下で現場を支えてきた現場社員を裏切る低額回答だ。
また、同一労働同一賃金の観点から動労千葉は、契約・パート社員にも正社員と同じ基準で支給することを求めたが、これまでと同様に、賃金格差を固定化する差別回答だ。
増益、大幅黒字なのに減額!!
動労千葉は11月26日、CTSと年末手当の団交を行った。その中で、今年前半(4~9月)の決算概要が示された。清掃作業の削減などでJRからの委託収入は減ったものの、要員削減で人件費も大幅に減ったため減収増益、5400万円の黒字を計上する見込みであることが明らかになった(昨年比、半期で約300万円の増益。昨年1年間の年間黒字額は約2700万円なので、今年前期はその2倍の黒字見通し)。
団交で会社は「今後も清掃作業の減少が予想される」と先行きの厳しさを強調し、実際の回答でも、社員においてはコロナ慰労金が減額されている。別表2に整理したようにコロナ以前と比べれば、社員、契約、パートともに大幅な減額が続いている状態だ。
2年間、賃金があがっていない!
今年10月には千葉県の最低賃金が28円も上がったのに時給は改定なし。社員も2年連続でベースアップがゼロ。この2年間まったく賃金が上がっていない。組合アンケートでは、月々の生活費が足りずボーナスで穴埋めしている人がほとんどであり、ボーナスは生活給だ。大幅黒字、昨年比で増益になったのに社員にまったく還元しないのはどういうことだ!
いまこそ闘う労働組合が必要だ
JR東日本はコロナ禍における大幅赤字を逆手にとり、グループ会社に対しても大幅なコストカット、要員削減を求め続けている。昨年以降、CTSでも人は減る一方で、一人当たりの仕事は増える一方だ。
CTSで働き続けることのできる賃金、生活できるだけの賃金を獲得するためには団結して会社と闘う以外にない。すべてのCTSの仲間は動労千葉に加入し、ともに闘おう。
(別表2)3年間の期末手当の経過
【社員】
期末手当 一時金 コロナ慰労金
2021年冬 2・5カ月 5千円
2021年夏 2・4カ月 0円
2020年冬 2・5カ月 1万円
2020年夏 2・4カ月 0円
2019年冬 3・0カ月 3万円
2019年夏 1・9カ月 4万円
【契約社員(勤続5年以上)】
期末手当 一時金 コロナ慰労
2021年冬 12万円 2・5万円 5千円 (計15万円)
2021年夏 12万円 5・5万円 0円 (計17・5万円)
2020年冬 12万円 2万円 1万円 (計15万円)
2020年夏 12万円 5万円 0円 (計17万円)
2019年冬 12万円 5万円 (計17万円)
2019年夏 12万円 5万円 (計17万円)
(2019年は10年以上の契約社員の支給額)