流すな汚染水!とめよう原発!3.30集会
3月30日、千葉市文化センターで、「流すな汚染水!とめよう原発3.30集会」が157名の結集で開催された。主催した「汚染水を流すな!千葉県実行委員会」は、県内の政党や平和市民団体、動労千葉はじめ労働組合などが団体賛同に名を連ね、昨年から千葉駅などで街宣や抗議行動を、そして4月29日、7月10日に集会とデモを行ってきた。今回は3回目の集会だ。
集会は、元京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏を講師に招いて行われた。(写真右) 小出さんは、現役時代から原発問題について批判的な立場から啓発活動を行い、とくに 2011年3月11日の福島原発事故時には、テレビやラジオ等に多数出演し、現在も全国各地で講演活動を精力的に展開している。
小出さんは、放射能汚染水放出について「マスコミが率先して『処理水』と呼び、『汚染水』と呼ぶとバッシングを受ける」「放射能を消す力は人間にも自然にもない。放射能を含んだ水を海に流してはいけない。海に流さない現実的で容易に実行できる方策はたくさんある。国は何故に、漁民がどんなに反対しようが、世界の国がどんなに抗議しようが、放射能汚染水を海に流す以外の方策をとらないのか。福島のトリチウムを海に流してはいけないということになれば、再処理工場の運転もできなくなり、日本の核(=原子力)政策は根本で崩壊するからだ」と明らかにした。
講演の最後は、「為すべきこと」として、「パレスチナではイスラエルはガザの住民を虐殺している。何よりも大切なことは戦争そのものを無くすこと」と「自衛隊(軍隊)、軍事同盟(日米安保)を廃止し、武器を作る企業を禁止すること。平和国家というならば戦争当事国であるウクライナを応援するのではなく、戦争を終わらせるために全力を尽くすこと」と戦争反対を強く訴えた。
小出さんのお話は2時間15分と長時間に及んだが、誰ひとり途中退席する人はなかった。「汚染水は流してはならない!」「原発を止めなくてはならない!」「絶対に戦争はしてなならない」という、熱い思いと決意が会場に満ち溢れる集会だった。
空港機能強化粉砕!市東さんの農地を守ろう!
3・31芝山現地闘争
3月31日、三里塚反対同盟が主催する芝山現地闘争が行われ、芝山文化センターでの集会には345人が結集して開催された。
主催者あいさつに立った東峰の萩原富夫さんは、「現在成田空港機能強化として、B滑走路北延伸の造成も進んでいる、第3滑走路予定地である芝山町菱田の高谷川の改修、調整池づくりの工事が行われている」と現状を報告し、成田も軍事空港化を念頭に計画が進められていることを弾劾した。
連帯のあいさつの最初に、動労千葉の関委員長が登壇し、ジェット闘争、組合結成、85年10・20現地闘争の5割動員などの過去の闘いを振り返り、「10・20に参加していなかったら私は今ここで発言していなかったかもしれない」と自らの闘いの原点を語った。そして24春闘勝利・ダイ改阻止の48時間ストの報告と、三里塚闘争の決意を訴えた。
沖縄、福島からの発言に続いて、市東孝雄さんが登壇し、「南台農地を取られたら私は何もできなくなる。体の続く限り天神峰の地で農業を続ける。裁判以外でもできることをやる」と決意を語った。
集会では空港周辺住民2人が登壇した。4地区150人の住民が原告となって深夜早朝の飛行差し止め訴訟に立ち上がっていることが報告され、裁判傍聴を要請した。
最後に、太郎良さんが行動提起として、今後の耕作権裁判の傍聴、7・7農楽まつりへの結集、成田飛行差し止め署名が訴えられた。集会後、芝山町役場を一周するデモ行進が行われた。