危険手当の支給、抜本的な待遇改善を! CTS夏季手当「3・8カ月」要求し申し入れ

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動労千葉はCTSに対して「夏季手当3・8カ月分」の支給と労働条件改善を求めて5月29日に申し入れを行った。

夏季手当と労働条件改善に関する申し入れ(要旨)
1.夏季手当3・8カ月分を支払うこと
2.契約社員・パート社員も社員と同じ基準で支払うこと
3.時給一律1,500円への引き上げ。事業所間の時給格差解消
4.契約・パート社員を月給制に戻すこと。
定期昇給制度を導入すること
5.住宅手当支給対象の契約・パート・嘱託を含む全社員への拡大
6.契約社員・パート社員への扶養手当の支給
7.契約社員・パート社員に社員と同様の退職金制度を新設すること
8.60歳以降(嘱託移行時以降)の賃金引き下げのとりやめ
9.66歳以降の賃金引き下げのとりやめ
10.パート年休日賃金を「時間額×平均勤務時間」分を支給すること
11.深夜早朝手当の事業所間格差の解消、一律1,500円支給。ポリッシャー作業手当の復活

現業機関で働く仲間は、恒常的な要員不足に加え、出退勤や仕事の中で感染リスクに向き合いながら、感染対策のための様々な業務の増加もあり大変な3カ月余りを過ごしてきた。

CTSでは、月々の賃金があまりに低いため、ほとんどの仲間が夏季手当・年末手当を生活費の穴うめに使っている。申し入れ書の内容は、現場からの最低限の要求だ。

「必要不可欠な労働者」

この間、「エッセンシャルワーカー」という言葉がよく使われるようになった。社会にとって「必要不可欠な労働者」という意味だ。医療や介護、保育、スーパー、鉄道、交通運輸や郵便、清掃やごみ収集、自治体など、緊急事態宣言の中でも職場に行って働かなければ社会の機能が維持できなくなる仕事をしている労働者をさす。

しかし今の社会では、こうした「エッセンシャルワーカー」こそ、契約や派遣、パートなどの非正規雇用とされたり、子会社・孫会社での雇用とされ、低賃金・無権利の状態に置かれているのが現実だ。コロナのまん延は、こうした社会のあり方が根本的に間違っていることを突き出した。本当に、この社会を支えているのは誰なのかということだ。

危険手当を全員に

国会では医療・介護従事者への「危険手当」支給が議論され、一部スーパーやドラッグストアでも「コロナ手当支給」が報道されている。ニューヨーク市では「エッセンシャルワーカーに一律10万円支給」を検討する条例案が議論されている。

JR東日本とCTSも当然、夏季手当に加えてコロナ危険手当を全員に支給するべきだ。「先行きが不透明」などと夏季手当を減額することなど絶対に許されない。

そして、一時的な手当支給にとどめるのではなく、今こそ抜本的な待遇改善、全員の正社員化へと踏み出すべきときだ。「非正規雇用=低賃金」は当たり前ではない。

ヨーロッパでは、有期雇用者のほうが、生活が不安定になりやすいため10%ほど賃金が高いのが常識だ。

「本社は自分たちだけ助かりたいのか?」

この間、CTS本社勤務者ばかりが「通勤による感染リスクを避けるため」と出勤自粛を行い、現場の感染対策は後回し。JR千葉支社でも約半分しか出勤していなかった。現場のみんなは、これを聞いてあきれかえってる。

「こっちのほうが感染リスクは高いんだよ」「自分たちだけ助かりたいと思ってるんじゃねえのか」「各事業所に助勤に入って、消毒や、窓開け・窓閉めの一つでもやれよ」という声であふれている。

2~5月のJR東日本の感染症対策はまさに「外面(そとづら)だけ」「やってるふりだけ」「幹部だけ」だった。すべてにわたり業務と利益優先、余計な金はかけない、要員を増やさない、現場に労働強化を押し付けてのりきるというものだった。

現場から声をあげなければ養育休暇も自宅待機もゼロだった

当初は現場の感染対策など、ほぼゼロだった。「マスクしろ、手洗いしろ」というだけで仕事は通常通り。「感染したら自己責任」と言わんばかりだった。養育休暇や自宅待機も、現場からガンガン声をあげなかったら「一日たりとも与えない」という姿勢だった。

闘いなくして安全なし!安全なくして労働なし!

コロナ問題は終わっていない。首都圏でも緊急急事態宣言が解除されたが、すでに各所で「第2波」の兆候が出はじめている。公共交通機関の運行に関わる会社として、きちんと予算と要員を確保し、現場労働者と乗客の感染防止のために万全の体制をとるべきだ。

しかし、これは黙っていても絶対に実現しない。それが、この数カ月の教訓だ。労働者と乗客の安全は、現場から一人ひとりが声をあげることによってしか実現しない。そして、労働組合の存在と闘いこそ、その最大の武器だ。すべてのみなさん、動労千葉に加入し、ともに会社と闘おう!

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