動労総連合第38回定期全国大会 全組合員の力で本格的な組織拡大へ!

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1047名解雇撤回!IT企業化、分社化・転籍攻撃許すな!
3月ダイ改阻止!24春闘勝利!改憲・戦争絶対反対!

動労総連合は12月10日、千葉市・DC会館において第38回定期全国大会を開催し、業務融合化・IT企業化と鉄道部門4千人削減、国家改造攻撃と対決して組織拡大の実現をめざす闘いの方針を決定した。

大会議事は、三本代議員(千葉)を議長に選出して進められた。

団結と闘いが広がる時

冒頭あいさつに立った田中委員長は、ガザ大虐殺が進行し、対中国への戦争の危機が高まる中、日本で大軍拡が進行している状況について、「労働組合は本来、こうした情勢に立ち向かう力を持っている」と語った。そして、総連合がこの1年取り組んできた闘いと11・19集会の成功について明らかにした。

また、JRでは千葉支社すべて運輸区が統括センター化されようとしている。「規模が大きく統合の対象外」だったはずの千葉運輸区なども含まれている。好き勝手に駅や運転士、車掌へと配転しようという攻撃が狙われている。一方で、在来線4割廃線を掲げた廃線攻撃が国家改造攻撃として激しく進められている。グループ会社では、JR本体によるコストカットの中で、最低賃金レベルや要員削減が強制されている。

この中で、グループ会社だけでなくJR本体でも若年退職が激増している。このことについて、「国鉄分割・民営化の行き着いた矛盾だ。単に鉄道の民営化の問題ではなく、新自由主義そのものの破たん・崩壊だ」と明らかにした。

社会全体でもそごう・西武のストに象徴されるように情勢が動き出していることを訴え、「動労総連合は職場で団結を守ってきた。そこに火がついて燃え広がる時がくる。総連合の組織拡大と大きな飛躍、労働運動全体の前進を担う存在になるということを大会の結論にしたい」と訴えた。

その後、方針提起、質疑応答が行われた。

各単組からの質疑応答

◯西日本

廃線化阻止で三好での集会を3回開催した。国が民営化しても不便にならないと約束した。軍事輸送に使えるところは残す。そうでないところはなくすということは許さない。

65歳以降の雇用問題でシニア退職者を対象にした募集について、動労西日本以外の組合には提案が行われたが、こちらは掲示板を見て初めてわかった。会社は「忘れてました」というが、それはない。社長名で謝罪しろと要求した。提案しなかったこと、採用しなかったことを不当労働行為で申し立てた。

◯水戸

防護無線故障時の会社時の対応について団交を行った。9月27日に発生したが、状況報告が2ヶ月たっても出ていない。団交では、概況報告、輸送指令の処置対応の指示、列車防護係員不在での運転再開や適性について追及した。

運転士は防護員がいないと走らせられないと思っていたが指令の指示で走らせた。複線区間を抑止もせずに列車防護係員を乗せずに走ってしまった。規定違反だ。

その後、運輸区長が列車防護係員として乗務したが適性が切れていた。国交省にどういう報告をしたのか、聞いてもらいたい。

茨城の最賃は911から953円になった。だが、MTSは数十円しか上がらない。

青年が総連合に入ってよかったと言われるように闘っていきたい。

◯千葉・津田沼支部

CTSには嘔吐手当を出せとしつこく言っている。緩行線では1日に5件とか10件とかもある。JRは嘔吐手当をCTSに出しているが、CTSは現場には一銭も出さない。毎月150件、12月は200件を超える。新幹線の清掃では1回500円だと聞いた。他の会社のことも聞きたい。

―水戸:MTSでは嘔吐物は何件やっても100円。エルダーは身分がJRだからということで出ない。

―東京:環境アクセスで上野駅だが、日勤でも嘔吐物は多い。19年までは作業手当が出ていたがそれもなくなった。

◯千葉・千葉転支部

次期ダイ改で千葉運輸区まで統括センター化される。職名廃止・ジョブローテーションから、運転士も車掌も毎月のように異動がある。どの職名で来ているのかもわからない。職場の一体感もない。職場の団結をなくすのが目的だと思う。

乗務員には駅に行きたくないという人がいっぱいいる。異動で、今年は蘇我運輸区の車掌が9人発令したら6人やめたとか、千葉でも6人入って全員辞めたとか、そういう話はいっぱいある。

◯千葉・木更津支部

久留里線の問題は自分たちの職場が奪われる問題だ。組織するために、守る会もできている。内房線、外房線、久留里線の会と連携しながら闘っていきたい。

◯神奈川

1週間前に超勤未払いが発生した。10~15分は超勤ではないと所長がつけなかった。当該から話を聞いてびっくりした。

11月9日、動労神奈川は時広解雇撤回の裁判をやり、署名も提出した。これからもがんばっていく。

◯新潟

米坂線の復旧を考える会が立ち上がった。水害から1年4ヶ月たっているが、住民の怒りは激しい。その結果が65人の参加者に結実した。3月までに署名をやろうと取り組んでいる。勝負どころに来ているなと思う。がんばって組織拡大につなげていきたい。

◯九州

JR九州は熊本以南、鹿児島まで車掌区がなく、全部ワンマン。ローカル線はほとんど駅員がいない。安全を守る気があるのか。JR九州は災害で復旧しない方針だ。復旧しないというところから出発して、地元が要望してから交渉に入る。

事故は実際にたくさん起きているが、ローカルだとネットにも上がらない。安全無視のJRを弾劾し、戦争協力を拒否して闘う。

◯北陸

北陸新幹線・敦賀延伸は軍港・舞鶴を経由して京都、大阪へとつなぐ計画だ。並行在来線は第3セクターへと切り捨てられる。利便性も料金としても大きな問題だ。廃線化攻撃が先取り的にやられている。今の戦争国家化攻撃に直結している。

◯東京

11・19集会は「戦争を止め、社会を変える力はここにある」という訴えで、そうだなと思える集会になった。鉄道での戦時輸送には食料物資の輸送もある。やるよと言われる時に、ストライキで止めたいと思う。動労総連合の団結の中に力がある。組織拡大を目指していきたい。

◯北海道

JR北海道崩壊、鉄道の戦争協力、軍事輸送問題が一体で起こっている。北海道では新幹線が最大の赤字路線だが札幌延伸はやるという。並行在来線は切り捨てておきながら、貨物輸送は国も道もJRも維持するというのは戦時のためだ。軍事利用に反対と声を上げていきたい。

安全も崩壊している。去年以来の雪害では、昔なら考えられない形で鉄道が止まる。200人を超える若年退職が進んでいる。JR北海道の崩壊だ。若い人が闘うのでなく辞めてしまうことに対して、闘う方向性をどう示していくか。みなさんの力を借りて北海道での闘いを進めていきたい。

総連合の本格的発展を

討議の後、総括答弁に立った田中委員長は、嘔吐物の問題にも「時代の異常さが現れている」と語り、車両清掃がなぜ必要か、どれだけ大事な仕事で、現場の労働者がどれだけ苦労しているかを無視していること、それがまかり通る今の社会の異常さを訴えた。また、防護無線故障時の運行については、「安全崩壊というレベルを超えて鉄道崩壊だ」と、民営化や融合化攻撃の破たん・崩壊として明らかにした。

だからこそ、会社が徹底して労組への攻撃を行っていること、他方でJR北海道の現実が東日本にも拡大していく中で、「労働組合が必要だ」というものが生まれてくる。その中で、「来年は動労総連合の正念場の年だ。時代に通用するものにできる可能性は掴んだ。この道を進んで、動労総連合の本格的な発展をかちとろう」と訴えた。

全員の拍手で方針案、大会宣言が採択された。照沼副委員長が閉会あいさつで、「明日から職場で組織拡大に向けて闘おう。戦争に突き進む岸田、大合理化に向かう資本に対して、組織拡大で反撃に立ち上がろう」と訴え、団結ガンバローで大会は成功裏に締めくくられた。

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