乗務行路緩和、乗務員の増配置を行え!
JR東日本は、乗務員を正面から監視するカメラの設置を行うことを動労総連合に説明してきた。目的は、体調不良により運転に支障を来す「事象」が発生していることから「次世代EBシステム」の機能のひとつとして乗務員の状態を常時モニターするとしており、6月1日以降、習志野運輸区の1編成で試行するとしている。列車の運転台には、助手席側の前方を撮影するカメラの他、乗務員を背後から撮影するカメラが設置されており、今回の監視カメラが設置されると乗務員は前後から監視されることになる。
会社は、「体調不良等による事象の発生に対応するため」と説明しているが、監視カメラを設置したからといって「事象」を未然に防げるわけではない。
逆に、乗務員への過度の負担を強いることにより集中力が低下するなど運転保安上の問題が発生することは明らかだ。
しかも、この間、ダイヤ改正の度に乗務員のハンドル率は増えて限界に達している。その上、「多様化・融合化」「統括センター」化、行路への「その他時間」設定、「休日勤務」の強制等々、休む間もなく働かされている状況だ。こうした中で「体調不良」に陥り、「事象」が発生しているのだ。
問題は、乗務員を監視することではなく、「多様化」による兼務等を中止すること、乗務行路を緩和すること、休日勤務が発生しない要員の配置を行い、在宅休養時間を確保することだ。
動労総連合は、以上に踏まえ、上記のとおり申し入れを行った。JR東日本は、申し入れに基づき、直ちに監視カメラの設置を中止しろ!
動労総連合申第1号
2023年5月10日
乗務員室への新たなカメラ設置に関する申し入れ
会社は「次世代EBシステム」開発のためとして、乗務員を正面から撮影するカメラを新たに乗務員室に設置し、6月より習志野運輸区1編成で試行を開始することを明らかにした。乗務員の健康上の理由で事象が発生することから、その状況をモニターすることが目的だと説明している。
しかし、カメラ設置は乗務員にとって常時監視されることを意味し、大きなストレスと緊張を与え、列車運行の安全を損なうものである。
よって、国鉄動力車労働組合総連合は次の通り申し入れるので、団体交渉により誠意をもって回答すること。
記
- カメラ設置の目的、根拠、映像を監視する基準や想定される事態、カメラの機能、 映像をモニターする部署、担当者について明らかにすること。
- カメラの映像によって乗務員の健康上の事象に対応すると説明しているが、体調 不良等が発生した場合どのように対応するのか、会社の考え方を明らかにすること。
- 乗務員の健康と安全を確保する観点から、乗務員の勤務について、拘束時間は日 勤行路で9時間以内、泊行路で19時間以内、乙行路については6時間以内、仮眠 時間は労働時間Aを除き6時間以上とすること。
- 乗務員室へのカメラ設置は乗務員への監視であり、乗務員に大きなストレスと過 度の緊張を与えて安全を損なうことから、カメラ設置を中止すること。
-以 上-
国鉄闘争全国運動 6・18全国集会
日時 6月18日(日)13時30分~
場所 江戸川区総合文化センター ホール
列車 千葉駅6番線12時26分始発快速
*新小岩駅から徒歩15分
発言 動労千葉/関西生コン支部/港合同/1047名解雇撤回闘争/ローカル線廃線化阻止へ/JRの闘う労働者から/国際連帯メッセージ等