下り方面の乗客数が少ないのは当たり前の話だ!
●ワンマン運転を内房線、外房線、鹿島線に導入する理由について
組合
ワンマン運転を内房、外房、鹿島の各線に導入する理由、目的は何か。
会社
列車の利用状況や線区の特状等に踏まえ実施する。また、少子化が進む中、今後の採用状況は厳しい。JRは公共交通としてのインフラを担っており、運行に従事する社員を確保するという点からワンマン運転の拡大を実施する。
組合
ワンマンを導入するに当たっての判断基準はどうなっているのか。
会社
判断基準は特にない。しかし、利用状況が少ない。君津や上総一ノ宮以南、鹿島以北は、上り方面との輸送段差が大きい。
組合
輸送段差の状況はどうなっているのか。
会社
内房線 千葉~君津間 25000人
君津~鴨川間 2000人
外房線 千葉~一ノ宮間 10000人
一ノ宮~鴨川間 2500人
鹿島線 千葉~佐原間 10000人
鹿島~鹿島神宮 3000人
3倍から10倍以上の輸送段差になっている。
組合
千葉県の場合、ほとんどが千葉方面に向けて通勤している。そのため下りに行けば行くほど乗客数が少なくなるのは当たり前のことだ。
会社
確かにそういう傾向はある。一方、少子化で今後採用が厳しくなり、働き手が不足することが考えられる。列車を削減せずに少ない人数で列車運行を行うという点でワンマン運転拡大を行っていきたい。
組合
千葉における人口減少はどの程度進むと考えているのか。
会社
今後、約10%減少するとみている。
組合
人口が減少しても通勤・通学で利用する乗客は確実にあるはずだ。乗客に不便をかけたり、安全をないがしろにすることは絶対に許されない。
6月から指導員の訓練、運転士は秋頃からを予定
●ワンマン運転車両について
組合
ワンマン運転に使用する車両の詳細を明らかにすること。
会社
新造車両でE131系が投入される。基本は2両編成で、12本、24両が幕張車両センターに配置される。7月以降の予定だ。また、連結部は貫通戸になっており、MC・TCの編成である。
組合
沿線自治体には説明を行ったのか。
会社
3月下旬頃、沿線の各自治体に対して、運行本数を維持することを前提にワンマン運転を導入するとの説明を行い、理解してもらったと考えている。
組合
基本2両編成としているが、運行時間帯及び本数はどう考えているのか。
会社
昼間時間帯(9時~15時程度)を考えている。運行本数は、現行の本数を減らすことは考えていない。
組合
提案では、「状況により中編成ワンマンを実施する」とあるがどのような状況を想定しているのか。
会社
検討中である。利用状況によると考えている。
組合
訓練の詳細を明らかにすること。
会社
6月下旬から7月に指導員の現車訓練を、新潟に行って行う予定だ。乗務員について、詳細は検討中だが、秋頃(10月~)になると考えている。
組合
各区の担当はどのようになるのか。
会社
千葉運輸区は、回送を担当する予定で、木更津、鴨川、佐倉に各線区を担当してもらう予定だ。
事故・災害、故障対応等は全て指令の指示?
●ワンマン運転車両の搭載設備について
組合
ワンマン車両は、車体にカメラを搭載し、運転台のモニターで確認することになっているが、カメラの撮影範囲及び解像度はどうか。
会社
撮影範囲は、カメラ直近のドア付近で2m、4枚目のドア付近で10m程度である。運転台モニターの解像度は、駅で車掌が使用するITVと同程度と確認している。
組合
発車時、運転台モニターはどのように動作するのか。
会社
ドア閉め、パイロット点灯、発車の後、一定の速度で消灯する設定になっている。速度は確認する。
組合
ドアの扱いはどうなるのか。
会社
ドアは、基本は半自動である。運転台でドアの開扉、閉扉を行ってもらい、乗客がドアの開け閉めのボタンを押して乗降してもらう。
組合
駅によっては、車掌が発車ベルを扱っているが、ワンマン運転の場合はどのように対応するのか。
会社
車内のベルを使用することになる。
組合
車内放送について、どのような取り扱いになるのか。
会社
基本は、自動放送である。しかし、運転士に放送してもらう場合があると考えている。詳細は検討中である。
●事故、故障、災害時の対応について
組合
発車時のドア付近及びホームの安全確認の対応はどうなるのか。
会社
車体カメラと運転台モニターで確認してもらう。安全は確保できると考えている。
組合
停止位置不良が発生した場合は。
会社
状況によるが、退行が可能な場合は、運転台を交換して正規の停止目標に戻してもらう。それ以上の場合は、指令に連絡し、指令の指示で対応してもらいたい。
組合
車内で乗客による事件やトラブル、急病人が発生した場合の対応は。
会社
まず指令に連絡し、指令の指示、転動防止、現場の確認という形になると考えている。
組合
異音関知や動物との衝突の場合は。
会社
基本は、指令の指示による。
組合
車両故障、駅間停車が発生した場合は。
会社
これも、指令の指示による。
組合
地震等の災害が発生した場合の対応及び乗客誘導の対応はどうか。
会社
基本は、指令の指示である。
組合
車イスの乗客への対応はどうなるのか。
会社
基本は事前に連絡をもらい、それに伴い駅で対応することになっている。
組合
事前の連絡なしできた場合はどうか。
会社
まずないと思うが、万が一の場合は、社員としての対応をお願いするようになると考えている。
組合
運賃の精算を要請された場合の対応は。
会社
ほとんどスイカで問題ないと思うが、スイカのない無人駅で乗車した場合が想定される。現在、検討しているが、乗客への一定の回答を会社で用意する考えである。
車掌の業務量・要員数については、検討中で回答せず
●ワンマン運転導入による車掌の業務量及び要員について
組合
ワンマン運動拡大により車掌業務はどの程度削減する予定なのか。
会社
まだ行路等を検討中であり、回答できない。
組合
ワンマン運転は、運転士への負担が大幅に増えるなど責任を全て転嫁する重大問題である。さらに、公共交通機関としての責任を放棄し、ローカル線の切り捨てや地域の過疎化に拍車をかけるなど、沿線住民の生活をないがしろにするものであることから、ワンマン運転拡大計画を撤回すること。
会社
ワンマン運転は、利用状況を踏まえて実施することになる。