なぜワンマン運転に反対するのか③車両故障・小動物衝突等・乗換案内の問題

8818

千葉支社は、今月にも2両ワンマン車両E131系を投入し、今夏・秋にかけて訓練を開始しようとしている。断じて許すことはできない。ワンマン運転拡大に職場から反対の声をあげよう。

シリーズ第3回は、車両故障・小動物衝突等・乗換案内の問題について訴える。

小動物との衝突多発

会社は「房総エリア」に中編成ワンマン車両を導入するとしている。だが、内房線や外房線では、小動物との衝突が多発している。車両故障を引き起こした場合などは、車両の確認や処置も必要になる。駅間での停車・確認が必要になれば、抑止手配も必要だ。ワンマン化されれば指令への連絡ややり取り、乗客への案内も含めて、すべて一人で行わなければならない。

駅間で停車する場合でも、車掌がいれば、乗客に状況を案内し、車外へ出ないよう呼びかけを適宜行うことができる。運転士一人で、車両の確認と乗客への案内を同時に行うことはできない。万が一、乗客が線路上に降りてしまったらどうするのか? 安全確保のためにも車掌は絶対に必要だ。

会社は小動物との衝突発生場所を把握しているはずだが、柵設置などの対策もおざなりにされている。運転士はただでさえ神経を使って運転せざるを得ない。そんな中でワンマン化となれば、運転士への負担はさらに大きくなる。安全を犠牲に車掌を削減し、運転士への負担を強いる。こんな施策を許すわけにはいかない。

輸送混乱時の案内は不可能

JR東日本では日常的に列車の遅れや輸送混乱が発生している。原因は事故や天候、小動物との衝突、乗客対応など多岐にわたる。ワンマン化されれば、通常時でさえ乗換案内は困難だ。輸送混乱時の終着駅等での乗換案内は完全に不可能だ。

現行ならば、通常時には車掌が乗換用の時刻表を確認しながら適宜案内を行っている。輸送混乱時には、指令に列車接続を問い合わせることで接続を確認し、車内放送で案内することができる。

だが、運転士一人ならば走行中に車内放送を行うことはできない。列車接続を指令に問い合わせる場合も、途中駅での停車中に行う以外にない。輸送混乱時にそんなことを行えば、余計に遅れを拡大することになる。輸送混乱時には、乗客が降車駅での放送を確認する以外にない。

会社は駅業務の外注化や無人化を次々に進めている。さらにワンマン化まで進めて、輸送混乱時の対応が取れるのか? ワンマン化は安全のためでも乗客のためでもない。人員削減と利益追求のためだけの施策だ。われわれは絶対反対だ。

タイトルとURLをコピーしました