「安全運転行動」への処分策動に抗議の声を

号外

号外 闘いなくして安全なし
「安全運転行動」への処分策動に抗議の声を

安全運転行動を継続!

 尼崎事故は、労働者の団結が潰され、政府や財界がおし進める民営化?市場原理路線が暴走したときに何がもたらされるのかを、衝撃的につきつけました。
 尼崎事故は、反合理化・運転保安確立の闘いを団結の中心軸としてきた動労千葉にとって、「闘いなくして安全なし」のスローガンに込めてきた労働運動の原点が改めて問い直される事態でした。
 われわれは、あの大惨事から1ヵ月を期して、次のとおり「安全運転行動」にたち上がり、今も闘いを継続しています。

①回復運転はしない
②制限速度は絶対に遵守する
③危険と認めたときは必ず列車を止め、あるいは減速する
④遅れは必ず報告する
⑤無線通告は例外なく停車中に受ける
⑥総武快速線・津田沼駅?幕張駅間は最高速度を90㌔とする
⑦外房線・東浪見駅(上り)は45㌔に減速して進入する。

JR東の処分策動!

動労千葉争議団を代表して発言する高石さん
動労千葉は分割・民営化に対しストライキで闘い解雇者を出したが、今もストライキで闘い続けている

 これは、乗客と乗員の生命を守り、事故を未然に防ぐための必要最小限の行動です。ところがJR東日本は、これを「会社の運行管理権を奪う違法行為」「違法争議」と非難し、不当処分を強行しようとしています。
 今、組合員は、点呼の時に「違法行為であり、厳正に処分する」という脅かしを受けて乗務し、管理者2名が運転台に乗り込んで監視・現認するという異常な状況のなかでこの闘いを続けています。
 03年12月には国土交通省から「このままでは重大事故が発生する恐れが懸念される」という事業改善命令を受けているというのに、JR東日本は、尼崎事故の後も「JR東日本は現状でも安全性に問題はない」と平然と言い続け、逆にわれわれの安全運転行動を処分するというのです。断じて許すことはできません。
 われわれは、全支部で職場集会を開催し、例え処分されようとも、安全に関する問題と、解雇だけは絶対にゆずることができないと確認し、この闘いを貫いています。
 不当処分策動に対する抗議署名には、すでに142労組・134個人の署名が寄せられています。この闘いへのご支援を心からお願い致します。

闘いなくして安全なし

 闘いは大きな成果を実現しています。
 昨年来、JR東日本千葉支社では、レールが突然破断するという非常事態が相次いでいます。われわれは、昨年来二度のストライキや安全運転闘争にたち上がり、抜本的な安全対策の実施を求めてきました。
 そして、1年半にわたる闘いの結果、今年度千葉支社管内で、約20?q・数百箇所にわたる大規模なレール交換工事を行うことを確認しました。また、この闘いの渦中で、東労組の若い組合員が動労千葉に結集するという成果も実現しています。
 戦後、国鉄労働運動の戦闘的胎動は、三河島事故(死者160人)鶴見事故(死者163人)に対する怒りの声のなかから始まりました。
 動労の場合は、三河島事故に対し、労資一体で対応したため、現場から激しい怒りの声が噴出し、大会で執行部が総辞職。これが闘う労働組合への大きな転換点となったのです。
 しかし、初心は忘れられ、裏切られ続け、その行き着いた先が、国鉄分割・民営化の手先となった旧動労本部=現在の東労組の姿です。
 「闘いなくして安全なし」は、もともと炭労のスローガンでした。たび重なる炭塵爆発や落盤などで多くの仲間の生命を奪われ続けた炭鉱労働者は、このスローガンを掲げて闘いにたちあがり、労働組合が安全を確認するまでは炭坑に降りない権利を労使協定としてかちとりました。
 しかし、1960年、戦後最大の争議と言われた三池争議に敗北し、炭労がガタガタにされ、協定が破棄された結果、わずか3年後、三川鉱で大炭塵爆発がおき、500名近くの労働者が一瞬にして生命を奪われたのです。
 「闘いなくして安全なし」は、まさに労働者の生命をかけたスローガンであり、労働運動の死か再生かをかけたスローガンです。
 尼崎事故は、われわれにこうした課題を重くつきつけています。

尼崎事故と職場の現実

1047名解雇撤回!7・15集会に5800人! 3闘争団・争議団?1047名の団結なしでは闘いの勝利はない。多数の活動家と支援者の意志が、大きな力となり国鉄闘争の勝利へ大きな一歩を踏み出した

 尼崎事故以降の職場の現実は、1047名闘争をめぐる攻防の焦点がどこにあるのかを含め、あらゆる事態を鮮明にしました。
 尼崎事故は「安全の崩壊」という現実をもって、分割・民営化政策が大破産したことを示しました。しかし、政府やJRにとって、分割・民営化の破産は絶対に認めることのできないことです。尼崎事故以降、職場では、異常なほど労働者へのしめ付けが強化されています。職場支配との闘いは、ますます非和解的なものになっています。尼崎事故によってJRにつきつけられた問題を、強権的な職場支配の強化にすりかえようとしているのです。
 6月7日には、千葉運転区で、乗務中に携帯電話を使ったという、ただそれだけの理由で25歳の若い労働者が懲戒解雇されました。尼崎事故以前なら考えられなかったことです。
 その背景にあるのは、昨年来の「分割・民営化の総決算」攻撃です。不当労働行為事件での国労とJR東日本の「和解」というかたちで始まったこの動きは、分割・民営化攻撃の過程で潰しきれなかった国鉄労働運動を改めて潰すことに狙いを定めた攻撃です。国労本部を一層屈服の道に引きずり込み、革マル問題を清算し、そして何よりも1047名闘争に終止符を打つということを狙う攻撃です。
 尼崎事故をめぐり、1047名闘争をめぐって、こうした攻撃に真正面から闘いを挑む闘いの構えが求められています。

1047名闘争の位置

 今何よりも求められていることは、小泉政権による戦争と民営化、激しい労働組合破壊攻撃と対決し、労働運動の現状を変革することです。団結をとり戻し、労働組合を甦らせることです。
 教基法?憲法改悪攻撃の切迫、自民党・財界ぐるみの「つくる会」教科書採択に向けた反動的運動の組織化、国家主義の急速な台頭、日米安保の飛躍的強化、矢継ぎ早に進む治安弾圧立法の制定など、小泉政権は、ブッシュ政権と一体となって戦争につき進もうとしています。
 これと一体で、郵政をはじめ、国や地方自治体業務の全面的な民営化攻撃が開始されようとしています。民営化とは、社会の隅々まで弱肉強食の市場原理を貫いて、「9割の労働者を非正規雇用化する」という奥田ビジョンを貫徹しようとする攻撃であり、何よりも激しい労働組合破壊攻撃です。        日本経団連は「労基法は工場法時代の遺物だ」といって、労働時間法制や労働契約法制の抜本改悪を要求し、社会保障制度の解体や大増税攻撃が激しく進められています。
 1047名闘争のもつ位置は、こうした情勢のなかで、これまでになく大きくなっています。社会を覆いつくすような大民営化攻撃に踏みだそうしている敵の側にして見れば、現在の攻撃の原型である国鉄・分割民営化攻撃に決着をつけなければ、攻撃が土台から揺らぎかねない問題がつきつけられています。
 1047名闘争は、労働運動全体の未来を左右する闘いです。われわれは、鉄建公団訴訟を軸に1047名の団結を固め、本日の集会を新たな出発点として、勝利の日まで闘いぬく決意です。

全労働者の先頭に!

 差し迫る憲法改悪攻撃との闘いの焦点も、労働組合をめぐる攻防戦です。この夏?秋にかけて開催される各労組の大会で、日教組や自治労本部までが「護憲」方針を転換し、連合が改憲勢力に転落しようとしています。現場からの怒りの声を結集し、労働運動の危機的現状を打破しなければなりません。
 政治反動と平和の危機───生活のすべてをのみ尽くすような攻撃への怒りの声はいたるところで響きはじめています。
 石原都知事の恫喝や組合本部の制動をはね返して「日の丸・君が代」不起立の闘いが全国に大きな波紋を広げ、教育基本法改悪反対の闘いや、陸・海・空・港湾20労組の闘いがナショナルセンターの枠をこえた統一行動を実現し、また1047名の解雇撤回闘争も画期的な統一行動を実現しています。
 今、労働者は全世界で団結し、連帯して新しい時代を見いだす力をとり戻そうとしています。戦争と民営化?労組破壊の大攻撃に抗し、労働運動の再生のために闘おう。1047名の解雇撤回をかちとろう。ともに闘おう。

大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!
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