「乗務員の業務等の見直しについて」JR本社団交/派出仕業検査廃止についてJR・CTSに申入れ

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乗務員の労働時間を削り取るな!
12/21「乗務員の業務等の見直しについて」JR本社団交

12月21日、「乗務員の業務等の見直し」について、JR東日本本社との団体交渉を行った。交渉の概要は以下の通り。

3分前出場廃止について

○「3分前出場」を廃止する理由は何か。

回答:これまで3分前に出場しなければ業務指示違反だった。その指示はなくすが、早め出場の考え方は変わらない。

○労働時間カットではないか。

回答:徒歩時間に余裕時間を付けて労働時間として算出している。場所により増える場合も少なくなる場合もある。

⇨3分前という考え方をなくして曖昧にしている。「発車時間まででいい」ということで余裕がなくなれば、ミスが誘発される。廃止すべきではない。

発車監視・在姿確認 廃止

○発車監視を廃止する理由は何か。

回答:過去の車両は、モニターもなく車両故障も多かった。今の車両は他の確認でカバーできる。

○「エンド交換等において注意」するとしているが、「等」とは何を示すのか。

回答:駅の乗り継ぎ時、詰め所に戻るときなどに車両の状態、異音、異臭を確認してもらうということだ。

○異常を見つけられなかった場合、責任はどうなるか。

回答:状況確認はするが責任を追及することはない。ホームを歩いているときは乗客の応対もあるので、気づかないこともある。

○「車掌に対する知識習得が期待できる」とあるが、どのような教育を行うのか。

回答:機器の場所、パンタグラフの異物、異音や異臭など異常があれば報告するようにという教育内容だ。車両全般の教育は考えていない。

○労働時間の扱いはどうなるのか。

回答:徒歩時間は労働時間だ。到着からの労働時間はモデル時間として算出する。大きくは変わらない。

○労働時間カットのためだと映るがどうか?

回答:コスト削減や効率化ではなく、休憩時間や行先地の時間の確保のためだ。労働時間Aが削減されても労働時間Bがつく。全体の労働時間は変わらない。

○ローカル線では入区時に在姿確認をしなければ何をひっかけているか分からない。

回答:各現場、支社で必要と判断されれば、付加時間として付与する。基本的には在姿確認を廃止する。

⇨発車監視として労働時間が確保されていれば集中できる。単に「通過時に見る」とは違う。「気づかなくても問題ない」という姿勢は安全の軽視だ。

運転士によるドア開けについて

○運転士によるドア開けの試行中の問題は?

回答:首都圏でのワンマン化に向けて車両改造、地上設備、列車ダイヤ等に反映させるために行った。報告では大きな遅延はない。乗務員から、案内設定に時間がかかって余裕がないという声は聞いている。

○ワンマン化すれば乗務員が半分になる。駅にも人がいない。運転士1人で安全運転、乗客対応、トラブルの対応をさせるのが、「サービスの向上」なのか。

回答:地方線区のワンマン化で大きな問題はない。中編成ワンマンでも大きな声は上がっていない。

○現場の認識とは違う。ホームの段差も改善されていない。赤字だから安全を犠牲にしてはならない。

回答:安全投資は減らさずにやっていく。

出勤予備の労働時間について

○出勤予備の労働時間を、乗務員勤務の一日当たりの労働時間(7時間10分)とした理由は?

回答:一部支社で7時間10分未満の予備勤務を指定していた。夜行列車等で長い乗務行路だった時、月間の労働時間を超えてしまう可能性があったためだが、そのような行路はなくなった。

起床後の付加時間「5分」廃止

○起床点呼後の付加時間5分を削減する理由は何か。

回答:「5分」を指示しないことで、朝の準備は個々の判断で行える。睡眠にも身支度にも使える。

○やる準備や仕事が変わらないのにノーペイになる。

回答:一定の余裕時分を加えて労働時間としている。箇所ごとに必要な時間は別途労働時間として付与する。労働時間全体として削減にはならない。

○出区時間が足らないという話もある。余裕がなくなればミスの確率も上がる。

回答:時間が足らない場合は、遅延時などに書いてもらう。その声を輸送ダイヤに反映していく。

休養室からの移動時間 廃止

○宿泊場所は会社が指定している。会社の指示だ。同じ建物内とは限らない。移動時間は労働時間として扱うべきだ。

回答:休養箇所の提供だ。ほとんどの職場では労働時間として算出していない。調査した段階では東日本全体で新幹線区所などの9箇所だ。

労働時間となるところと、ならないところがある方が問題だ。全社統一で労働時間としない。点呼箇所から近い休養室の設定は行っていきたい。

⇨コスト削減ではないといいながら、労働時間でない時間が作られている。「業務見直し」の中止を求める!

銚子派出廃止・鴨川派出削減反対!
12/27ただちに派出仕業検査廃止についてJR・CTSに申入れ

JR東は昨年12月23日、CTS銚子派出の仕業検査と入出区、鴨川派出の仕業検査の業務発注廃止を提案した。CTSは24日に銚子派出廃止と鴨川派出の要員削減を提案した。

安全と地方切り捨ての提案を許すことはできない。われわれは12月27日、ただちにJR千葉支社・CTSへの申入れを行った。内容は下記の通り。

千葉支社(申5号)

  1. CTSに委託している業務に関わる次の点について、具体的に明らかにすること。
    1. 2022年3月ダイヤ改正後、CTS銚子派出、鴨川派出における仕業検査を見直す理由およびCTS銚子派出における入換業務、出区点検作業を見直す理由について。
    2. CTS銚子派出、鴨川派出における臨時検査対応について。
  2. 今後の検査派出体制のあり方、考え方について明らかにすること。
  3. 今後のエルダーの雇用の場の確保について明らかにすること。

CTS(申6号)

  1. 検査派出体制のあり方および、以下の点に対する会社の考え方を明らかにすること。
    1. 各事業所における運転車両業務のあり方について。
    2. 派出体制見直しにともなう、エルダー社員の雇用について。
  2. 派出体制を維持することで、輸送障害等が発生した場合に迅速な対応が可能であると考えるが、会社の考えを明らかにすること。
  3. 派出体制見直しに伴う、当該派出要員の今後について、会社の考えを明らかにすること。
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