仕事・出向者・CTSプロパー社員をJRに戻せ!
12月9日、第13回動労総連合・出向命令無効確認訴訟が行われた。裁判闘争には、千葉、水戸、高崎の出向者当該の組合員を先頭に各支部、支援の仲間が結集して闘いぬいた。
原則出向延長=実質的転籍だ
今回の裁判は、出向が延長されてから初めての裁判闘争だ。法廷では、弁護団が出向命令を延長したことを徹底的に追及した。
そもそも、「出向は原則3年」と言い続けてきたのは会社自身だ。しかし、原告59名のうち3年間で出向が解除されたのはわずか3名だ。他労組の組合員も含めてもごくわずかな数に過ぎない。「原則3年」どころか「原則延長、例外的にJR復帰」というのが実態なのだ。
それは会社の「JRに戻る職場がないわけではない」という表現にも表れている。JR自身、全員が戻ることなど不可能だと分かっているからこそ、こんな曖昧な表現しかできないのだ。
会社は、初めから出向者を戻すつもりなどなかったということだ。形式上は「出向」だが、実質的には転籍であることが完全に明らかになった。
外注化の矛盾を押し付けるな
この追及に対して会社側は、「出向延長について反論する」と言わざるをえなかった。会社自身、出向を延長したことが弱点だと思っているのだ。
外注化当時から千葉、水戸、高崎の各鉄道サービスには検修業務の技術・経験などなかった。だからJRからの出向者で業務を回してきたのだ。
しかし、会社のプロパー社員養成計画は完全に破たんしている。そもそもまともに教育もせずに業務を行わせることが、責任だけをプロパー社員の仲間に背負わされる許しがたい行為だ。
そして、プロパー社員に担わせることに失敗したら、今度はその矛盾を出向者に押し付けて出向延長を命じてきたのだ。外注化の矛盾を労働者に押し付けるなど絶対に許せない! 外注化が失敗したなら今すぐ撤回しろ!
外注化粉砕まで闘おう
総括集会では、まず弁護団から組合側の主張内容と今後の裁判の流れなどが説明された。
支援する会の仲間からの発言に続き、各単組から発言をうけた。
高崎からは団体交渉でTTSが「3年で検査係を養成するのは無理」と回答するなど、初めから出向延長が前提になっている実態が報告された。
水戸からは、会社が「教え方が間違っていた」「教育方法を見直す必要がる」と発言していることが報告された。外注化による技術低下・安全破壊に会社自身が追い詰められているのだ。
最後に動労千葉を代表して田中委員長から「外注化が非正規職ばかりの社会を作った。外注化に反対して闘いぬいてきた意義は大きい」と提起した。
職場闘争・裁判闘争を一体で闘い、外注化粉砕まで全力で闘いぬこう。
◆次回裁判
2月24日11時半~
東京地裁527号法廷