一切の業務外注化を中止せよ! 労災死亡事故問題 CTSと再団交・新たな申し入れを行う

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8月4日、幕張車両センターで発生した労災死亡事故(6月21日発生、24日死亡)についてCTSと団交を行った。前回の団交(7月16日)で会社側があまりに不誠実な姿勢を示したため中断していた団交の継続討議になる。団交でのやり取りは以下の通り。

秩父商会に委託した経過

組合
なぜJRから受けた仕事を秩父商会に委託したのか。

外板特別清掃の外注化の経過

(2013年から京葉車両センターで外板特別清掃を開始=自社で実施)

2016年11月~ 京葉車セ、140両を秩父商会に委託(年度末まで)
2017年11月~ 京葉車セ、140両   〃    (  〃  )
2018年12月~ 京葉車セ、140両   〃    (  〃  )
2022年11月~ 幕張車セ、90両を秩父商会に委託(年度末まで)
2023年4月~  幕張車セ、300両  〃    (  〃  )
2024年4月~  幕張車セ、200両  〃    (  〃  )
2025年4月~  幕張車セ、250両  〃    (  〃  )

※25年度は赤字圧縮のため約100両はCTS自社で実施の計画

会社
秩父商会は、ビルの窓清掃など高所の作業をやっている会社。千葉車両整備の時から駅舎の高所の清掃など、CTSではできない作業を委託してきた。

組合
秩父は何人ぐらいの会社か?

会社
10名程度だと思う。

組合
その規模ではCTSから受託した仕事をやりきれないのは最初から分かっていたのでは。

会社
・・・。

組合
その結果、最後にはタイミーのような短期バイトで人をかき集めて、という事態に行きついている。

コロナ禍のコストカットと並行して

組合
夏は暑さが厳しいから外板清掃はやめようという話があったのでは。

会社
24年度は「夏はやめにしましょう」と確認して7月から9月はやっていない。25年度は、長期予報などをみながら「やる、やらない」は秩父の判断にまかせた。

組合
京葉では自社でやっていた時期もあった。なぜ自社でやらないのか。コロナの蔓延と重なる時期でコスト削減で要員を減らしてきたからでは。

組合
希望するエルダーを残していたら、ぜんぜん自社でできたはずだ。

組合
とりわけ外板清掃は、幕張でも一番キツイ仕事だ。初めて来た人にとっては本当に大変な仕事だ。その危険性について、どう考えていたのか。

会社
私も何度か立ち合ったので作業がきついのは理解している。

組合
もっと根本的な疑問として、CTSで受けられない仕事をなぜJRから受けるのか。それが、どんどん無責任に丸投げされ、取り換えしのつかない事態が起きた。結局、要員が足りないから丸投げした、ということだ。

会社
JRからの要望にはできるだけ応えたいということがあった。さらに幕張では、作業する番線が土日しか使えず、10時~15時ぐらいの仕事になるので自社の社員を充てるのが難しい事情があった。

組合
自社では条件が厳しいから丸投げしていいのか、という根本的問題だ。

組合
今後はどうするのか。

会社
秩父商会との付き合い方も含めてJR東日本首都圏本部と話をしている。

組合
今日の事実解明の議論を踏まえて、新たな追加申し入れを行う。今後、一切の業務委託を中止すること中心に申し入れた。

幕張車両センターでの死亡事故に関する追加申し入れ
2025年8月4日

  1. (株)秩父商会に業務委託してきた外板特別清掃をはじめ、一切の業務外注化をとりやめること。
  2. 際限なき要員削減を改め、コロナ禍以降に削減された要員を元に戻すこと。十分な安全対策がとれる要員数を確保すること。
  3. 要員削減と労働強化、安全切り捨てをまねくJR東日本のコストカットの要求を拒否すること。
  4. 要員確保のために賃金・労働条件を抜本的に改善すること。JRからのエルダー出向者について、本人希望に沿って65歳以降の雇用延長を行うこと。

-以  上-

組合
一貫して動労千葉は外注化に反対してきた。本来なら清掃業務も含めてJRの直営で行うべき仕事だ。今後は、すべての業務外注化を行わないことを強く求めておきたい。

(以上)

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