シニア協定の実態3

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結成20周年
新たな大躍進
に向け出発!
日刊 易動労千葉 WInni NOODLE Ipal
国鉄千葉動力車労働組合 〒260-0017 千葉市中央区要町2番8号(動力車会館) 玉电 」(鉄電) 千葉 2935 ·2939番 Ha 1 (公) 043(222)7207番 2000.3.17 No. 5/03
定年延長は全く可能だ!
技術断層の深刻化、大量退職一要員の激減
という事態を前に、定年延長こそが必要!
つづき、そのピークを超えても、直ちに毎年、 五〇〇人が定年を迎えるという状況が10年間 ているが、その一方で、毎年三〇〇〇人~四 り、当面同規模の新規採用を継続したいとし 昨年JR東日本は、一四〇〇人の新採をと 減しつづける事態に直面している。 10年120年という長期にわたって否応なく激 らかなとおり、JR東日本の要員数は、今後 の年令構成を示すものだが、これを見れば明
グラフは、昨年四月一日現在のJR東日本 長できない理由はない

18000
要員数の激減–定年延
他ならない。
延長は、今何よりも必要とされている課題に JR東日本の危機的現状を考えた場合、定年
深刻化し技術継承が崩壊していることなど、 職期に入っていること、技術断層が決定的に
く要員数が激減していかざるを得ない大量退 しろ、年令構成の極端な歪み ー 今後否応な
先になっていることだ。 投げ捨て、労働者の切実な要求を売り渡す手
定年延長は可能だというだけではない。む
固として要求すれば全く実現可能なことすら く可能なのである。断じて許せないのは、断 JR東日本の現状を見れば、定年延長は全
り一層明白になる。
みると、東労組が果たした役割の犯罪性はよ
東日本が直面する現実という視点から考えて とは、前号までの提起でも明らかだが、JR
くのペテンであり、明白なウソに過ぎないこ
んでた内容」などという東労組の宣伝が、全 「60歳以上の雇用確保実現」とか、「ぬき
東労組の犯罪性は明白
JR東日本の年令構成 KK1999. 4. 1)
17000
16000
17, 480人
15,580人
15000
14000
13000
12000
11000
12,700人
12,020人
件費が激減しいてく過程に他ならない。
10000
.
9000
8000
7000
6000
5, 440人
5000
4000
3,150人
3000
2000
1,120人
1000
1, 390人
19歳以下
20––24歳
25–23歳
30
35
1
34


9,450人
3
これは資本にとって見れば、黙っていても人
人単位で要員数が激減していく状況なのだ。 れが直面している事態の真実は、数千~数万
拒否し、東労組はそれを容認したが、われわ
重大な影響を及ぼす」と称して、定年延長を 会社は、「多額の人件費増を招く」「経営に
極めて困難になると言われているのだ。 数百という規模の新採を確保すること自体が 学歴化という状況により、何年か先には、千
「シニア協定」の実態
がまた10年間つづく。しかも、「小子化」や高 ぞれに伴って人件費=賃金が増加するのは当
二〇〇〇人~四〇〇〇人が定年を迎える状況
40
45
1
1
44
49


50––54歳
出藏以上
層等への抜本対策を!
定年を延長し、技術断
定年を延長できない理由など何ひとつない。
経常利益をあげていることも含め、現時点で り続けるという現実だ。毎年一〇〇〇億円の
うが、大幅に要員数は減り続け、人件費も減
令構成が示しているのは、いくら新採をとろ 然のことに過ぎない。だが、JR東日本の年
本来、定年延長は企業の社会的責任であり、
りで順次65歳まで延長するということである。 一日の者は二年延長というように、十年がか
延長、二〇〇三年四月二日~二〇〇五年四月 ~二〇〇三年四月一日に60歳になる者は一年
給年令を基準とすれば、二〇〇一年四月二日
また、定年延長と言っても、年金の満額支
大失業と戦争の時代に通用する新しい世代の動労千葉を創りあげよう!

いかに継承していのかとは考えない。
はしているだけで、その技術力を次の世代に
賃金労働者としてその技術力を利用しようと ノウハウの活用」などと言って、ていのい低; 組は、その「覚書」のなかで、「シニア社員の
ことなど不可能になってしまう。会社や東労
その場だけはしのげても、技術力を継承する
逆に検修や構内業務を外注化してしまえば、
策を行う以外解決不可能なものだ。 は、定年を延長し、その間に全力をあげて対」 ずか十名たらずという現状だ。この巨大な溝
対して、JRになってから採用された者はわ
が定年を迎える。10年で三分の二だ。それに
るが、この五年間ほどの間に半分近くの仲間
修職場には、約三五〇名の労働者が働いてい 修職場の現実を見れば明らかだが、千葉の検 例えば、技術継承という問題がそうだ。検
:
職場の現実を直視しろ
く噴きだすことになる。
課題はすべて放置され、その矛盾はより大き
しかしこんなことをしたら、手を打つべき 上の労働者の首をひとり残らず切り落とした
うことに他ならない。
を確保することができなくなってしまうとい
なければ早晩列車を動かすために必要な要員
は、業務を外注化して退職者をそこに充当し 質は、定年の延長を拒否したときに起きるの まさに天地を逆さまにしたペテンで、事の本
めに業務を外注化する」などという言い方は、
るものだ。「高齢者の雇用の場を確保するた
としていること自体、こうした現状を自認す
面的な外注化をワンセットにして呑ませよう
会社と東労組が、「シニア制度」と業務の全
策を講ずるべき事態なのだ。
刻な年令断層の解消などについて、全力で対
長し、その過程で要員の確保や技術継承、深
の引き上げという問題がなくとも、定年を延
ような危機である。本来なら、年金支給年令
走らせる要員数が確保できなくなってしまう 面しているのは、このままいったら、列車を
理由がないどころか、逆にJR東日本が直
.
JR東日本という日本有数の大企業が、労使
の影響は、JRだけにとどまるものではない。 しかも、東労組の「シニア制度」裏切り妥結
権利·雇用破壊の先兵
ということだけである。
でさらなる効率化=合理化の推進に取り組む
定年延長は行わないことの合意と、労使一体 としているのだ。そこに書かれているのは、
で働く多くの高齢者を職場から放りだそうと
まさにペテンというしかない。実際は、JR
長期雇用システム確立」などと宣伝するが、
基本に関する覚書」の本質だ。東労組は、「 これが、東労組が締結した「今後の雇用の!
高齢者の首を切る先兵になろうとしている。
会社にとって必要不可欠な業務ものもろとも、 彼らは再び会社の忠実な手先となって、鉄道 マルだが、その深刻なツケが回ってきた今、 大合理化の手先となったのがJR東労組·革
こうした、ぼう大な国鉄労働者の首切り ··
のが国鉄分割·民営化攻撃だった。
他方、国鉄からJRへの移行過程で、50歳以 ダウンさせるというやり方がそうだ。JRが
たものだ。一方で10年以上新規採用を停止し
構成は、国鉄分割·民営化の結果もたらされ しかも、グラフのような極端に歪んだ年令 「覚書」の本質は何か?
:
:
;
く何も無しなのだ。
長つづきはしないものだ。その先の展望は全
見ればあきらかなことだが、こんな方法すら
ことだ。しかも、極端にいびつな年令構成を
る能力を全くもたない鉄道会社になるという
列車を動かし、保守·整備し、安全を維持す その後は一体どうなるのか。JR東日本は、
というだけの発想でこんなことをやったら、 めに、年令構成のヤマを掃きだしてしまえ、
及ぼす影響は深刻だ。当座の人件費削減のた
が外注化の対象とされており、それが将来に
施設·電気など技術系統の職場のほとんど
とは断じて許せない。
–これが彼らのやり方だ。こんなこ 率先し遂行することで革マル組織の維持を図 じ、他方では今政府や財界が最も望むことを 連=革マル」を否定する自作自演の茶番を演 る。
のり切ろうとしているのだ。一方で「JR総 れない組織崩壊の危機を、このような方法で
い現実によって、いつ切り捨てられるかも知 「JR総連=革マル」という隠しようもな
して「シニア制度」の裏切り妥結を行ったのだ。
権利破壊·雇用破壊の先兵となる態度表明と かに財界全体へのアピール、全ての労働者の がそうであったようにJRのみならず、明ら
はない。東労組は、国鉄分割·民営化のとき
ら、財界にとって、これほど都合のいいこと
制」である。JRのようなやり方が通用した
今、財界の最大の要求は「総額人件費の抑
忠誠を誓うことで延命
めぐっても、全く同じことが起きるだろう。 者に襲いかかっているのだ。定年延長問題を
まず導入して先例をつくり、それが今全労働
ないものがある。
り方がそうだし、5歳で賃金をストレートに
旦全員解雇·選別再雇用」という首切りのや
JR方式」「国鉄方式」などと呼ばれる「一
の多くはJRから始まっている。何よりも「 この間の労働者の権利破壊、労働条件破壊
況に立たされることになるのは明らかだ。 て、全国の仲間たちの闘いが非常に困難な状
ちが定年延長などできる余裕はない」と言っ として、「JR東日本ですらこうなのに、う
各企業の経営者はこれを千載一遇のチャンス 日本だけだ。こんなことが通用してしまえば、
スリ代えてしまおうとしているのは、JR東 再雇用のあっ旋」などというやり方で問題を
長制度が報道されているが、「関連企業への
今新聞などでも、各企業が制定した雇用延
他企業や社会全体に与える影響ははかり知れ
でこのような制度を妥結したときに、それが
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